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ここをチェック! UV対策におすすめの日傘の選び方
春夏のUV対策として、欠かせないアイテムとなってきた日傘。小型軽量化が進む中、晴雨兼用のものやレースやリボンといった装飾が美しいものなどさまざまなタイプがありますが、UV対策として選ぶならどんな日傘がいちばん効果が高いのでしょうか?
正しい日傘の選び方について、多くの日傘を手掛ける老舗傘メーカー「AURORA(オーロラ)」の嶋晃さんにお話を伺いました。
後半では、おすすめの日傘もご紹介します。
遮光率、紫外線遮蔽率、遮熱効果とは?
日傘を選ぶ際によく見るのが、遮光率、紫外線遮蔽率、遮熱効果。
遮光率とは、可視光線を遮る割合のことを指します。傘に使用している生地の密度の粗さや加工方法によって変わります。遮光率が高いものほど、光を通さないということなので、日傘をさしたときの体感温度が下がります。
紫外線遮蔽率は、「UVカット率」と表記されていることもあります。遮蔽率が高いものほど、紫外線を遮る効果が期待できるということになります。
遮熱率とは、太陽光の熱を遮る割合のことを指します。 遮熱率が高いものほど、熱を遮る性能が高いことを示します。第三者検査機関による試験結果から算出されます。
「日傘を選ぶなら、UVカット率が高いものがベストです。弊社は東レ株式会社と一緒に開発した『東レ サマーシールド®』という特殊な生地を使っていますが、一般的には裏地が黒のものですと、照り返しも含めてUVカット率が一番高いと言われています。ちなみに『東レ サマーシールド®』は、表生地と表フィルムの間に光を跳ね返す、遮熱効果がある白いフィルムがあって、傘の内側に黒いフィルムを配置して蓄熱する、つまり中まで光を入れないという仕様になっているので、薄いのにとても涼しいと評判です」(嶋さん)
遮光率99.99%ってどういうこと?
よく数値として書かれているのが、「遮光率99.99%」というもの。遮光率99.99%以上のものは「一級遮光」と呼ばれ、カーテンにもよく表記されていますよね。紫外線遮蔽率も、同様に99.99%と記載されていることがあります。
なぜ100%ではないのか、不思議に思ったことはないでしょうか? これには理由があります。
「基本的に織物なので、100%光を通さないというのは絶対にあり得ません。UVカット率に関しても、紫外線は目に見えないので、100はあり得ない。99.99ということは四捨五入すれば100になりますが、傘の品質基準を定める日本洋傘振興協議会(JUPA)では、厳密には100ではないので99.99などの表記にするように定めています。日傘には裾のあしらいにレースや刺繍が入っているものも多いので、そういったところで少し光が入ってくるという部分もあります」(嶋さん)
サイズはどう選ぶ?
日傘は普通の傘と同様、長傘やショート傘のような折りたたまないタイプと、折りたたみできるタイプのものがあります。折りたたまない傘の中にも「1段スライド」「2段スライド」という、たたむ際に手元が1段階、2段階と縮小する、携帯しやすいタイプのものも。
コンパクトで軽量なものが増えている日傘ですが、当然それぞれにメリット・デメリットがあります。
「傘が大きいほうが隠れる部分も当然大きいので、UV遮蔽効果は高いですよね。大きいほうが照り返しも防ぎやすいと言われています。また、遮熱に関しては、生地が厚ければ厚いほど中に熱が入ってくることを防ぐので、遮熱効果を高めようと思ったら生地を厚くすればいいわけですが、そうすると重さが出てしまいます。大きくて生地が厚いと熱や紫外線を防ぐ効果は高くても、重たくなるデメリットがあります。
逆に、小さく折りたためるコンパクトなタイプは軽くて持ち運びはしやすい一方、折りたたみが面倒だったり、ちょっとした風に持って行かれたりという面もあります。シチュエーションで使い分けていただけるといいですね」(嶋さん)
日傘専用と晴雨兼用の違い
日傘には、日傘専用と晴雨兼用の2種類があります。日傘専用は、日傘としての機能のみの日傘。晴雨兼用は、日傘としてだけでなく、雨の日にも使える傘です。
「晴雨兼用傘には、はっ水加工が施されており、雨の日にも使用することが可能です。使用とともにはっ水の効果は減少してきますが、雨が漏れるということはなく、ご使用いただけます。日傘はレースや刺繍など、機能性よりもデザイン性を重視していたり、素材も目が粗い麻や綿を使用していたりすることが多いので、遮光率や遮蔽率といった数値も一般的に晴雨兼用傘のほうが高いです。機能性で選ぶなら、晴雨兼用をおすすめします」(嶋さん)
一番涼しい日傘の色は?
日傘は白や黒、カーキや濃紺など、比較的落ち着いた色味でさまざまな服に合わせやすいカラーのものが多い印象ですが、どのような色であれば一番効果が高いのでしょうか。
「UVカット率が高い黒の裏地のものがいいとお伝えしましたが、表側は白がおすすめです。白は光を反射させるので、表が白、中が黒のものを選べば、一番UV対策の効果が高いと言えるでしょう。白やベージュは元々人気の高いカラーですが、表が白で裏が黒の日傘は年々増えてきていると感じます」(嶋さん)
以下、嶋さんがUV対策として太鼓判を押す「表が白で裏が黒」の、きれいめシンプル派の大人女性におすすめな日傘をピックアップしてもらいました!
「表が白、裏が黒」のおすすめ日傘6選
1:カリグラフィー刺繍 晴雨兼用パラソル(トップフラット・折傘)
紫外線カットはもちろん、熱中症対策などにも最適な素材、「東レ サマーシールド®LⅡ」生地を使用し、骨は開閉しやすく畳みやすい仕様で軽量。PEACEなどのキーセンテンスを描いたカリグラフィー刺繍で、ひとひねりあるデザインが目を引きます。
写真の90(ホワイト)のほか、80(クリーム)、84(キャメル)、98(ブラック)の全4色展開です。
2:切り継ぎパールリボン 晴雨兼用傘(トップフラット・折傘)
「東レ サマーシールド®LⅡ」生地を使用した晴雨兼用パラソルトップフラット折傘。開閉が楽&コンパクトで近年人気が高まっている日傘で、使いやすさが魅力です。フェミニンだけどモードな切り継ぎとワンポイントとなるリボン加工、印象的な組み合わせの3カラーがおしゃれ。かしこまりすぎないアシンメトリーな形のリボンと、不揃いのバロックパールがポイント。
写真の90(ホワイト)のほか、80(クリーム)、97(グレー)、98(ブラック)の全4色展開です。
3:カットワーク刺繍 晴雨兼用傘(1段スライドショート)
「東レ サマーシールド®LⅡ」生地を使用した、ビューランスの晴雨兼用パラソルスライドショート傘。ファッション性のあるオーガンジーで光の道をイメージした大胆でモダンなカットワーク刺繍は、まっすぐではない人生において、光の道を進む力強さを感じさせます。手元は木に合皮を埋め込んだ、異素材と色のバイカラーが目を引きます。
写真の90(ホワイト)のほか、81(ベージュ)、85(ブラウン)、98(ブラック)の全4色展開です。
4:ストライプリボン 晴雨兼用傘(トップフラット・折傘)
「東レ サマーシールド®LⅡ」生地を使用した、ビューランスの晴雨兼用トップフラット折傘。端正で質の良いストライプグログランテープをトリミングし、ネームバンドともマッチさせてビューランスらしいスタイルに。トラッド感とスポーティ感がコーディネイトのアクセントになりそう。手元は四角のフォルムの木の側面にロゴを入れたシックなタイプです。
写真の90(ホワイト)のほか、59(グリーン)、84(キャメル)、98(ブラック)の全4色展開です。
5:トーションレース 晴雨兼用傘(トップフラット・折傘)
「東レ サマーシールド®LⅡ」生地を使用した晴雨兼用パラソルトップフラット・折傘。美しく編み込まれた波レースで透け感とトレンド感をプラス。フラットに縫い付けたレースはシンプルで美しい表情を見せます。手元は藤巻で、かごバッグのような夏の大人の女性のスタイリングをかなえてくれます。
写真の80(クリーム)、のほか、71(グレイッシュピンク)、81(ベージュ)、85(ブラウン)、98(ブラック)の全5色展開です。
6:ストライプ柄 晴雨兼用傘(トップフラット・折傘)
Oggiスタイリストの縄田恵里さんとビューランスとのコラボ限定商品。「東レ サマーシールド®生地」を使用した、開閉が楽でコンパクトなトップフラット折傘です。
無地ベースに、質の良いストライプグログランテープをトリミングに使用。木製のハンドルと共に、Oggiらしいきれいめシンプルなデザインで、程よくコーディネートのアクセントになる傘です。
写真の80(クリーム)のほか、59(カーキ)、84(ベージュ)、97(チャコールグレー)の全4色展開です。
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紫外線の強い季節には、日焼け止めを塗るだけでなく、UVカット効果の高い日傘を使うことも大切です。さらにデザインも好みの日傘に出会えたら、暑い季節でのお出かけも気分がアガりますよね。晴雨兼用のものも多いので、1本バッグにしのばせておけば夏にありがちな突然の豪雨にも対応できて便利です。
ぜひ、今回ご紹介したポイントから、お気に入りの日傘を見つけてみてくださいね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
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