「お守り」の意味
神社やお寺に必ず用意されている「お守り」。家内安全、金運上昇、商売繁盛、合格祈願、無病息災など様々なお願い事に合った「お守り」があり、いくつも持っている方も多いのではないでしょうか。
「お守り」とは招福や厄除け、加護などの人の願いを形にした縁起物で、身につけていると福を招いたり、危機や災難から逃れられると信じられています。
護符、御符とも呼ばれており、英語では招福用のものはtalisman(タリスマン)、魔除け用はamulet(アムレット)が「お守り」にあたると言えるでしょう。
「お守り」を処分するタイミングは?
「お守り」を購入した日から、約1年間で効力が失われると言われています。
一般的に1年を過ぎると効力がなくなると言われるようになった由来は、かつて伊勢神宮の遣いが日本各地を1年かけて、神札を新しいものと交換して周っており、その名残だとか。そのため、お守を購入してから1年が過ぎたら、その「お守り」は処分するタイミングが来ているということです。
ただし、神社本庁のホームページによると、「願いが叶うまで身につけても差しつかえありません」との記載があります。例えば安産祈願や合格祈願など特定の目的のために「お守り」を購入した場合は、1年より短くても長くても、結果が出たタイミングで「お守り」を処分するのがいいでしょう。
「お守り」を捨てる方法
「お守り」を処分する方法は、大きく分けて神社やお寺で処分する方法と、自分で処分する方法があります。まず、はじめに神社やお寺で「お守り」を処分する方法をご紹介します。
「お守り」を購入した神社やお寺に返納する
最も一般的な守りの処分方法は寺社に返納すること。ただし、旅行の最中などに購入して、遠方でなかなか返納に行くことができない場合もありますよね。
そういう場合は、自宅の近くに同じ神様を祀っている神社を探して返納しましょう。お寺の場合は同じ宗派かどうかを確認することが大切なポイントです。どちらの場合も、事前に「お守り」を処分してもらえるかどうか確認しましょう。
近くの神社やお寺で処分する
神社で手に入れた「お守り」は、古紙札納め所に持っていくか、お焚き上げのタイミングで持っていけば、たいていの場合は処分してくれます。ただし、そういったサービスを実施していない神社やお寺もありますので、事前に確認しましょう。
遠方の神社やお寺に郵送する
旅先で購入した場合など、その神社やお寺から遠く離れているときは、「お守り」を購入した神社やお寺に直接郵送して処分してもらうことができます。
どこの神社やお寺でも受け入れてくれるとは限りませんので、郵送の場合も事前に確認してから送るようにしましょう。
どんど焼きに持っていく
毎年、小正月(1月15日前後)に全国各地で開催されるどんど焼きのお焚き上げで、「お守り」を処分することができます。どんど焼きとは「お守り」をはじめ、正月飾り、熊手や門松などを燃やして神様を崇める祭りです。
どんど焼きの開催日の約2週間ほど前から、神社やお寺の境内にお納め所が設けられます。ここに返納しておけば、当日お祭りに参加できなくても、きちんと処分してくれるので安心です。神様に1年間守っていただいた感謝の気持ちとともに、お賽銭をして返納しましょう。
ここからは神社やお寺以外で処分する方法を紹介します。
可燃ごみに出す
「お守り」を可燃ごみで出すのははばかられる方もおられるかもしれませんが、正しい方法でお清めをして感謝の気持ちを持って処分すれば大丈夫です。
お清め方法は、まず白い半紙や和紙などの上に「お守り」を置きます。次に塩で「お守り」を清めます。ひとつまみの塩を「お守り」の左側、右側、上、下、そして最後にもう一度左側の順に置きます。
下に敷いた紙で「お守り」を包んで、可燃ごみとして処分します。この方法で処分する場合は、必ずお清めを行うとともに感謝の気持ちを忘れずに!
自宅で焼却処分する
自宅が一戸建てで火を起こせる十分な広さや環境が整っている場合は、お焚き上げで処分することができます。自宅で処分する場合も、上述の方法でお清めをしてから感謝の気持ちを持って儀式を行いましょう。
火を使う際は十分に気をつけるとともに、事前にバケツなどに水を入れて、もしもの場合に備えて準備しておきましょう。住宅密集地では火の粉が飛んで思わぬ事故になる危険性があります。周辺の住宅に迷惑がかかるような環境にお住まいの方は、自宅でのお焚き上げは止めて、他の方法で処分するのがおすすめです。
お焚き上げサービスを行っている不用品回収業者に託す
上記の方法で「お守り」が返納できない場合は、お焚き上げサービスを行っている不用品回収業者に申し込むという方法があります。業者に連絡すると専用のキットが送られてきますので、「お守り」を入れて郵便ポストに投函するだけで「お守り」の処分を行うことができます。
この方法は一番手軽で簡単ですが、他の処分方法に比べると料金がかかり、高くなります。ですので、できるだけご自身で「お守り」を処分することがおすすめです。
「お守り」を処分するときの注意点は?
「お守り」を処分するときの注意点が2つありますので紹介します。
「お守り」を返すのは神社かお寺かを確認する
神社かお寺、どちらで「お守り」を購入したかによって返納先が変わってきますので、必ず確認しましょう。神社の場合は「〜神社」「〜神宮」「〜大社」など、お寺の場合は「〜寺」「〜院」「〜寺院」などと書かれています。
ちなみに神社とお寺、雰囲気は似ていますが、何が違うのかご存知でしょうか。簡単に説明すると神社は神道、お寺は仏教という異なる宗教の施設になります。わかりやすい見た目の違いとしては神社には鳥居があり、お寺には仏像やお墓があります。
事前に返納受付できるか確認をする
「お守り」を返納する際は事前に問い合わせをして、返納を受け付けているかどうか確認し、神社やお寺の承諾を得た上で処分しましょう。決して、勝手に古紙札納め所に置いて帰ったり、賽銭箱に入れたりしないようにしてくださいね。
最後に
今回は「お守り」の正しい捨て方やタイミング、注意点などを紹介しました。「お守り」は正しい方法で処分することにより、安心して手放すことができます。「お守り」を処分する際は、願いが叶っても、叶わなくても感謝の気持ちを十分に込めて返納しましょう。