モラハラとは?
モラハラとは「モラル・ハラスメント」の略で、殴る蹴るなどの暴力ではなく言葉や態度で相手を傷つけ精神的に嫌がらせをすることを指します。理由もなく無視や不機嫌な態度をとる、暴言を吐く、嫌みを言うなどの言動に加え、相手の兄弟や家族、友達に対しても悪口や陰湿な言動を行うなどもモラハラに該当します。
身体的な暴力を加えるDVはもちろん法律的な離婚理由になりますが、精神的なDVに当たるモラハラも立派な「法定離婚原因」になります。
モラハラ妻診断でチェック! モラハラ妻の特徴
モラハラ妻の代表的な言動をご紹介します。以下の項目に当てはまれば当てはまるほど、モラハラ妻の可能性が高いのでチェックしてみてください。
□ 1. 収入に文句を言う
夫の自尊心を平気で傷つけてくるのがモラハラ妻の特徴です。夫が家族のために一生懸命働いて得た収入に対し、一方的に少ないと罵倒したり馬鹿にしたりすることは十分モラハラに当たります。
□ 2. 話しかけても無視する
モラハラ妻の行動の中でもとても多いとされるのが無視。喧嘩の勢いで一度や二度無視をした… という軽いものではなく、数日にわたりまるでそこに夫がいないかのように振る舞う、聞こえているのに無視するなど、無視をすることで相手をいじめてやろう懲らしめてやろうとする至極幼稚なモラハラ行動です。
□ 3. 夫の交友関係に口を出す
夫を支配しようとするモラハラ妻は、夫の交友関係に口を出し孤立させようとします。外出を制限したり、気に入らない友達の悪口を言って遊びに行かせないようにしたり連絡を断たせようとします。
□ 4. 反論を「口答え」や「言い訳」という
理由を説明したり反論したりしようとしても、「それは言い訳だ」「口答えをするな」と言うのはモラハラ妻の典型的な行動です。反論されると都合が悪い、もしくは反論するなんて生意気だと夫のことを見下していて、どんな正当な理由や反論であっても受け入れないのです。
□ 5. 夫には厳しく自分には甘い
モラハラ妻は夫だけに厳しく当たります。夫の小遣いを制限し、お金の使い道や趣味への文句、トイレットペーパーやシャワーの水の量にさえ口を出すのに自分は自由に振る舞い、それを指摘されると過剰に逆上したり、「あなたのせいで苦労させられている」と責任転嫁したり、長々と文句を言い相手が反論する気を失くさせるなどの行動に出ます。
□ 6. 外では良い妻を演じる
モラハラ妻は家の中と外では態度が違います。家ではなにかあれば夫を責め、文句を言い、悪態をつく妻ですが、夫の友人や同僚の前などではそうした行動をとりません。モラハラ妻はなによりもプライドが高いので、良き妻を演じたり家庭円満をアピールしたりするのです。
□ 7. 子供に夫の悪口を吹き込む
子供に夫の悪口を吹き込むのもモラハラ妻の特徴です。妻にとって夫の父親としての威厳や家庭内での立場なんてどうでも良く、むしろ夫から家庭内の味方を奪おうとして子供を自分の側につけようとします。
□ 8. 夫の家族や親族に文句を言う
夫だけでなく、夫の家族や親族など大切な人に対し卑下するような態度を取るのがモラハラ妻。夫に関わる物全てを馬鹿にし、見下し、否定し、マウントを取ろうとします。
モラハラ妻の離婚事例
言葉や言動による虐待のモラハラは、虐待だという判断がつきにくいものです。しかし、度を越した暴言や行動があれば法的な離婚理由である「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当します。
威圧的な態度や、過保護や過干渉、怯えさせて支配しようとしている行動は、たとえ暴力を受けていなくても精神的に苦痛を感じ、結婚生活を継続するのが困難だと判断される可能性が高いのです。
モラハラ妻と離婚して後悔したこと
モラハラは良くないことですが、なかにはモラハラに耐えながらでも結婚生活を継続するべきと判断する人もいるでしょう。もしモラハラ妻と離婚したら、離婚後どんな後悔をするのでしょうか。
◆孤独
これまでモラハラ妻の言動に腹を立てたりビクビクしながら生活してきた夫。離婚をすれば解放されると思いきや、離婚後の孤独に耐えることが辛いと感じる男性もいるようです。たとえ理不尽なことを言われ続けていても、毎日そばに誰かがいるという安心感は大きかったと離婚を後悔してしまったり、これまで過剰に干渉されていたのが離婚によって誰にも干渉されなくなったりすることで逆に不安を感じてしまうことも。
◆家事の負担
たとえモラハラ妻でも家のなかのことを妻がしてくれていたからこそ外で全力で仕事をすることができた、という人も。どのくらい家事を分担していたか、夫が家事をどのくらい苦痛に感じているかなど人によって違うのでなんとも言えませんが、離婚後は全て1人でしなければならず、家事の負担の大きさを身に染みて感じるようですね。
◆子供に会えない・会わせてもらえない
離婚後、元妻が子供に会わせてくれなかったり、子供には会いたいが妻と会うのが苦痛で子供にも会えないことや元妻に罵倒される姿を子供に見られたくないという理由で面会できなかったりする人もいるようです。子供のことを考えると、離婚自体が間違いだったのではないかと考えてしまうこともあるようですね。
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度を越した言動に加え、さらに妻からのモラハラとなれば、大事にならないよう我慢してしまうこともあります。しかし、相手を傷つける行為や結婚生活に苦痛を感じることはあってはいけません。身体的な暴力を加えるDVとは違いモラハラは気づきにくいものですが、客観的に判断して行動したいですね。
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ライター/コラムニスト コマツマヨ
WEBサイトライティングをメインに、インタビュー、コラムニスト、WEBディレクション、都内広報誌編集、文章セミナー講師など幅広く活動。