美しい初虹に出合いたい!
皆さんはもう「初虹」は見ましたか? 初虹とは、その年初めて目にする虹のことで、春の季語にもなっています。出合うと気分が上がる虹は、実は狙って見に行くことができるのです!
そもそも虹とは?
虹は、太陽の光が雨雲の中にある大量の雨粒に反射・屈折することでできます。このため、虹は太陽と反対側の空に大きな円弧状となって現れます。
雨粒に入っていく光と出ていく光の角度が決まっていて、その角度が光の色によって異なるため、光は虹色に分かれて見えるのです。
虹にまつわることわざ
風や雲の動きから天気を予想することを観天望気といい、虹にまつわるものもあります。それが「朝の虹は雨」「夕方の虹は晴れ」というものです。
すでにお伝えしたとおり、虹は太陽と反対側の空に現れます。「朝の虹は雨」がどういうことかというと、朝、太陽は東にあるため、虹が出るのは西の空です。天気は西から移り変わることが多いために、朝に虹が出ると雨が降るという意味です。
反対に「夕方の虹は晴れ」は、夕方は太陽が西に位置するため、虹が出るのは太陽と反対側の東の空ということになります。つまり、太陽のある西の空は晴れているため、天気が回復して晴れることを意味しています。
虹に出合う方法は?
上のふたつの観天望気は当たっていることもありますが、虹は雨が降ったり晴れたりする「天気雨」のときにより出合いやすいです。
このため、スマートフォンで簡単に見られるお天気アプリや気象庁のウェブサイトなどで雨雲レーダーを確認し、雨雲が通り過ぎたタイミングで太陽と反対側の空を見上げれば、虹を見つけられやすくなります。
今年まだ虹を見かけていない方は、ぜひこの方法で初虹を探してみてくださいね。
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気象予報士 太田絢子
気象予報士、防災士。中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、犠牲者をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。現在は地元名古屋のCBCテレビ「チャント!」などに出演中。趣味はモーニング巡り、季節の箸置き集め。