「アザレア」の特徴
華やかで可憐な「アザレア」は鑑賞用として、とても人気があります。「アザレア」は、約100種類ほどあるといわれていますが、主に八重咲きの大輪を咲かせる品種が有名です。花びらが何枚も重なっている様子はまるでドレスのよう。
本記事では、「アザレア」の特徴から育て方、花言葉など「アザレア」に関する知識をたっぷりのボリュームで紹介します!
「アザレア」の基本情報
「アザレア」は、4月下旬から5月の中旬にかけて咲く春の花です。「アザレア」は、19世紀にヨーロッパで常緑性のツツジを改良した際に生まれた花といわれています。日本では「サツキ」や「モチツツジ」、「ヤマツツジ」などが古くから自生しており、江戸時代頃に品種改良が盛んに行われたそうです。
これらの品種改良された「ツツジ」が、交易によってヨーロッパに渡り、現在の「アザレア」と呼ばれる品種が誕生しました。
「アザレア」は白や紫、オレンジに赤やピンクなど、色の種類も豊富で、1メートルから1.5メートルほどに成長する常緑樹になります。もともとは、日本の「ツツジ」が源流なので日本の土地は栽培に向いており、夏の暑さにも強いため、初心者でも栽培しやすいところも嬉しいポイントです。
「アザレア」の名前の由来
次に、「アザレア」の花言葉を紹介します。「アザレア」という響きは、華やかな花の姿と調和する美しい響きだと思いませんか? この「アザレア」はラテン語の「azaleos」が由来だとされています。「azaleos」は、ラテン語で「乾燥」を意味する言葉だそう。
「アザレア」は暑さに強く、乾燥した土地でも成長するため、このような名前になったといわれています。
「アザレア」はいつの誕生花?
「アザレア」は、色によって誕生花となる日にちがそれぞれ異なります。春の花だけあって、主に3月が多いのですが、真夏の8月と真冬の12月もあるため「アザレア」が誕生花だという人が意外と身近にいらっしゃるかもしれませんよ。
白い「アザレア」は、3月4日と3月9日の誕生花。ピンクの「アザレア」は3月18日。赤の「アザレア」は3月22日、8月8日、12月22日の誕生花です。
「アザレア」の育て方
「アザレア」は常緑樹ため、花が咲いていなくとも緑の葉で私たちを楽しませてくれます。もちろん、花が咲いたときには周りの雰囲気がぱっと明るくなるような見事な姿を見せてくれるため、園芸に最適です。
「アザレア」は日当たりがよく、風通しの良い場所を好みます。特に春は成長スピードが速いため、水やりを毎日行いましょう。加えて、「アザレア」は葉焼けをおこしやすいので、日光が強い日や、真夏は日陰に移動してあげてください。
「アザレア」の注意点
「アザレア」は、花の根元に毒素を持っています。これは、「アザレア」の花の蜜に含まれており、体内に入ると麻痺や痙攣だけでなく、嘔吐や昏睡に至る場合もあるほどです。美しい花なだけに触れたくなってしまいますが、誤って食べることのないように気を付けてください。
「アザレア」の花言葉
続いて、「アザレア」の花言葉を紹介します。日本における「アザレア」の主だった花言葉は、「恋の喜び」、「節制」、「禁酒」です。「アザレア」の花びらの形は、恋をしている女性が嬉しそうに舞うスカートの裾の形にそっくり。そうしたイメージから、「恋の喜び」という花言葉はぴったりと当てはまりますね。
一方で「アザレア」は、「節制」や「禁酒」という花言葉も持っています。これは、「アザレア」の名前の由来である「azaleos」が関係しているようです。「azaleos」は先ほど紹介したように、「乾燥」という意味。好条件とはいえない乾燥した厳しい土地でも生きることができるという意味で「節制」という花言葉がもたらされたのではないかとされています。
また、「乾燥」は英語で「dry」。この「dry」は「乾燥」の他に「禁酒」という意味も持っているのです。これらのことから「節制」、「禁酒」が「アザレア」の花言葉になったといわれています。
続いて、色別の花言葉を見ていきましょう。
白色の「アザレア」
白色の「アザレア」の花言葉は、「あなたに愛されて幸せ」、「充足」。隙間がないほど葉と花が密集している様子を見ると、このような花言葉が付けられているのも納得できます。
ピンク色の「アザレア」
「アザレア」のピンク色は、淡いピンク色から弾けるような鮮やかなピンク色など様々です。ピンク色の「アザレア」には「青春の喜び」という花言葉が付けられています。若々しく、恋をする女性の頬の色を表現しているようですね。
赤色の「アザレア」
赤色の「アザレア」は「節制」、「節度の愛」という花言葉を持っています。「アザレア」の赤色は、くすみのない鮮やかな赤。乾燥した土地でも見事な赤色に染まる「アザレア」にぴったりの花言葉といえるのではないでしょうか。
「アザレア」のおすすめ品種
「アザレア」の品種は100種類ほどあるとされており、日本の土壌で育てやすいことからも大変人気がある植物です。そんな「アザレア」の中でも特に人気な品種をいくつか紹介します。
1:ロザリー
「ロザリー」は、紫がかった淡いピンク色と大輪が特徴的。花びらの上部には周りよりも少し濃い色の斑点があり、薄いピンクとのグラデーションがとても美しく人気の品種です。
2:越の淡雪
「淡雪」という言葉の通り、透き通るような白色が静謐さを感じさせる品種。「越」は「越後」、つまり新潟県で生まれた雪国育ちの「アザレア」になります。
3:ロマンス・パール
「ロマンス」といえば「恋」。「ロマンス・パール」はその名にふさわしい淡い色のピンクが上品な半八重の「アザレア」です。
最後に
「アザレア」という名前から、海外で生まれた花だと思っていた方も多いのではないでしょうか。日本で古くから自生していると聞いて、驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。
育てやすく、園芸初心者さんにもおすすめの「アザレア」。園芸をしてみたいけれど、何を育てたら良いのか分からない、という方は、ぜひ「アザレア」に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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