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「専業主婦」とは?
「専業主婦」とは、結婚後、社会に出て就労しない代わりに、家の家事を行う主婦のことです。結婚をした後の身の振り方を、皆さん一度は考えたことがあるのではないでしょうか? 共働きをするか、「専業主婦」として家事や育児をこなすか、どちらが良いのかは家庭の事情や自分の向き不向きで変わってくるかと思います。
今回は、そんな「専業主婦」の割合や現状、向いている人の特徴や「専業主婦」のメリット・デメリットを一緒に見ていきましょう。
「専業主婦」の割合とは?
最近では共働きをしている世帯が多いと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。厚生労働省がホームページで発表している、「世帯を持ちながら働いている方の割合と共働き・専業主婦世帯数の推移」を紹介します。
「専業主婦」の具体的な割合
例えば、「共働き・専業主婦世帯数」のグラフを見てみると、2000年には約942万世帯だった「共働き・専業主婦世帯数」が、16年後の2016年には、1129万世帯にまで増えています。
一方で、「専業主婦」の世帯はどのように推移しているのでしょうか。2000年では、916万世帯と実はそこまで共働きと「専業主婦」の世帯の数は変わりませんでした。ところが、2016年時点では、664万世帯と、「専業主婦」の世帯が400万世帯ほど減ったことが分かっています。
この数字は、共働きの世帯が「専業主婦」の世帯よりも1.7倍多いということです。詳しく知りたい方は、ぜひ厚生労働省のホームページを調べてみてください。
「専業主婦」の世帯が減少した理由
「共働き・専業主婦世帯数」のグラフから分かるように、「専業主婦」世帯の割合は年々減少していることが分かります。では、なぜ「専業主婦」の割合が減っているのかその原因に迫っていきましょう。
1:世間の目が気になる
自分は「専業主婦」として家の中で家事を行う一方、周りの知人は外に働きに出てお金を稼いでいるという事実に後ろめたさや居心地の悪さを感じる人が多いようです。世間から置いていかれるような感覚に苛まれたり、夫が稼いだお金で楽に生活していると思われたくないという心理が働いているといえます。
2:女性が働きやすい環境になった
性別による社会進出の格差が、法整備によって改善されてきたことも原因の一つです。「男女雇用機会均等法」や「男女共同参画社会基本法」に始まり、「働き方改革」など男女関係なく働きやすい仕組みが整ってきたことで、「専業主婦」せざるを得ない家庭が減ってきたと推測されます。
以前は、「寿退社」という言葉があり、結婚や出産を機に女性が仕事を辞めることが一般的だと考えられていました。しかし、現代では、「産休」や「育休」という言葉があるように、産休・育休の制度を積極的に取り入れる企業が増えています。出産後でも女性が社会復帰しやすい環境になってきたというのが、「専業主婦」の世帯が減った要因です。
3:老後に向けた貯蓄のため
先の見えない将来は不安ですよね。何かあった時のために使えるお金があるだけで気持ちに余裕が生まれます。そんな老後の不安から、なるべく貯蓄を増やしておきたいと考える家庭が多いです。また、子どもが生まれたら今後の教育費や子育て資金のことも考えなければなりません。そのため、働けるうちに稼ごうと共働きをする家庭が増えています。
「専業主婦」に向いている人の特徴
女性の社会進出がしやすくなったといっても、向き不向きや、それぞれの家庭の事情は各々違ってきます。「専業主婦」に向いている人にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
1:家事が好き
やはり「専業主婦」に向いている人の大前提として、家事が好きであることが挙げられます。毎日の掃除や洗濯、料理をはじめ、名前の無いような細かい家事をすることが苦痛にならない人は「専業主婦」向きです。
2:時間の管理ができる
締め切りやマストな仕事のない家事は、自分で時間を管理することが苦手な人にとっては苦痛に感じてしまうかもしれません。自由だからこそいつまでも先延ばしにしてしまえますし、だらだらできてしまいます。
3:一人の時間が好き
大人数で行動したり、協力したりといった協調性を大切にする仕事よりも、自分のペースで物事を進めることのほうが好きな人は「専業主婦」向きです。
「専業主婦」のメリット
続いて、「専業主婦」の主だったメリットを紹介します。
1:家事・子育てに専念できる
特に結婚したてや子どもが小さい時は、仕事と家事の両立ってとても大変。子どもにとっても、近くに母親にいる環境の方が安心できます。
2:趣味など自分の時間を持つことができる
「専業主婦」の人は、仕事をしている人よりも、自由に時間を使うことができます。そのため、趣味や習い事など自分の興味ある分野に時間を費やすことができるのが嬉しいポイント。ハンドメイドアクセサリーを作って販売してみたり、セラピストなど資格を取って活かしてみたりするのもありかもしれませんね。
3:配偶控除が受けられる
「専業主婦」世帯では、所得税と住民税が軽減されます。「専業主婦」の場合は、男性側が配偶者控除を受けられるというメリットがあるのです。
「専業主婦」のデメリット
「専業主婦」は大きなメリットがある分、デメリットやリスクも見逃せません。具体的にはどのようなデメリットがあるのか、紹介します。
1:世間との関わりが減る
一日中家で家事をする生活は、人との関わりがどうしても減ってしまいます。疎外感を感じたり、面白みを感じなくなったりする人が多いです。人間関係のトラブルが減る分、張り合いの無い生活になってしまいがちですので、趣味や自分が楽しいと思えること、やりがいのあることを見つけるようにしましょう。
2:夫が働けなくなった時に困る
夫が病気や怪我などで急に働けなくなってしまった場合についても考えなければなりません。一方の収入に生活を頼っているため、収入源が断たれることになってしまいます。
3:生涯年収が減る
やはり共働きの世帯と比べると、税金の控除や制度の優遇があったとしても生涯年収は減ってしまいます。老後の貯蓄や、子どもの養育費を考えると「専業主婦」を続けるのは難しいかもしれません。
最後に
「専業主婦」は、家庭のことに集中できるという面もありますが、どうしても金銭面で不安になることが多いです。収入やこれからの生活をパートナーと話し合って、それぞれの家庭にあったライフスタイルを考えることが重要になります。
また、「世間も目が気になる」という意見もありましたが、「専業主婦」の家事も立派な仕事として誇れるものです。「専業主婦」と共働き。どちらが良い悪いという二項対立ではなく、あくまでも自分たちにとって一番良いと言える暮らし方を目指したいですね。
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