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2021.05.23

大人なら正しく使いたい!「お納めください」の意味や使い方・類語・注意点をまとめてご紹介

ビジネスシーンで商品を納める時などに使う「お納めください」という言葉。「正しく使えていますか?」と言われると、少々不安になる方もいるのではないでしょうか。本記事では、「お納めください」という言葉の意味やビジネスシーンでの使い方、類語について解説します。

【目次】
「お納めください」の意味・使える相手・正しい表記とは?
「お納めください」の使い方を例文でチェック
ビジネスでも使える「お納めください」の言い換え表現
メールや口頭で「お納めください」と言われた時の返し方とは?
最後に

「お納めください」の意味・使える相手・正しい表記とは?

「お納めください」は、ビジネスシーンでよく使う言葉です。意味や、どんな相手に対して使う言葉なのか、正しくはどう書くのか理解しておきましょう。

「お納めください」の意味

(c)Shutterstock.com

「納める」は「金や物などを受け取って自分のものとする(小学館『デジタル大辞泉』より)」こと。「お」「~ください」とすることで、「お受け取りください」という意味の、受け取る相手を敬う尊敬語になります。

「収める」「治める」「修める」との違いは?

同じ読み方をする漢字、「収める」「治める」「修める」という言葉があります。それぞれの言葉の違いを説明していきましょう。

「収める」は、「中にしまう」「記録をする」「良い結果を得る」という意味。「貴重品を収める」や「記録に収める」「成功を収める」のように使われます。

「収める」と「納める」は、似た意味で使われますが、明確な違いがあります。「納める」は「義務を伴う事に使う」ということです。例えば、「税金を納める」「公共料金を納める」というように、「しかるべきところに入れる」という意味を持ちます。

「治める」は、「物事を落ち着いた状況にする。安定した状態にする」という意味。「領地を治める」「騒動を治める」「咳が治まる」など、統治や沈静といったニュアンスで用いる言葉。

「修める」とは、「心や行いを整える」「学問を身につける」こと。「身を修める」「フランス文学を修める」のように使います。

「お納めください」を使える相手

「お納めください」は尊敬語であることから、目上の方や取引先の相手など、敬うべき相手に使える表現です。よって、同僚や部下、目下の者に使うのは相応しくありません。

「お納めください」の漢字表記は間違い

メールや文章で「お納めください」と書く時に、「ください」なのか、「下さい」と書くのか、時折、迷いますよね。正しくは「ください」と仮名書きにします。

「下さい」は、「くれ」の尊敬語。「連絡を下さい」や「書類を下さい」というように、何かをもらいたい時に使います。「ください」は、「お伝えください」や「ご覧ください」など、「お」や「ご」をつけて、何かお願いをする時の敬語表現に用います。「ください」は「please」、「下さい」は「give」と英語で覚えておくと便利ですよ。

「お納めください」を使う時の注意点

(c)Shutterstock.com

「お納めください」は、お礼や手土産を贈る際に使われる表現。「遠慮なく受け取ってください」というニュアンスの言葉です。よって、給料や協力、労働の報酬など、相手が受け取るべきお金や物に対しては使いません。

OK「弊社の記念品です。よろしければ、お納めください」
NG「先月のご請求分です。お納めください」

また、結婚式でご祝儀を渡す際に「お納めください」と言うと、マナー違反だとされる事もあります。「納める」には、「終わり」や「死者の埋葬」という意味もあり、葬儀に使われる言葉だとされているからです。

「お納めください」の使い方を例文でチェック

贈り物をする時に、覚えておくと便利なフレーズをご紹介していきます。

1:「わずかですが、本日の御礼でございます。どうぞ、お納めくださいませ」

こちらは、お世話になった人に、御礼としてお金を渡す時に使える表現。「お納めくださいませ」は、「受け取ってください」ということをより丁寧に懇願したものです。

2:「つまらないものですが、お納めください」

取引先の相手に、手土産を渡す際に使えるフレーズ。「つまらないもの」は、「自分が持ってきた物は、つまらなく感じられると思いますが受け取ってください」と、自分をへりくだって相手を立てる表現です。

3:「いつもお世話になりありがとうございます。心ばかりの品ですが、お納めください」

「心ばかりの品」とは「ほんのささやかな品」という意味。自分の贈り物を謙遜していう言葉です。お世話になっている相手に、お中元やお歳暮などを渡す時に、この言い回しが使えますよ。

ビジネスでも使える「お納めください」の言い換え表現

(c)Shutterstock.com

1:ご査収ください

「査収」とは、「金品や書類などをよく調べて受け取ること」。「ご査収ください」は、「よく確認して受け取ってください」という意味で、請求書など確実に目を通してもらいたい種類に対して使います。

2:ご笑納ください

「ご笑納ください」は、「つまらない物ですが、笑って受け取ってください」という意味で、贈り物をする時に添える言葉。ざっくばらんな言葉になるので、目上の方や、取引先の相手に使うには注意が必要です。気心のしれた相手に対して使いましょう。

3:ご受納ください

「受納」は、「金品や贈り物を受け取り納めること」。「ご受納ください」は「金品や贈り物を、受け取って納めてください」という意味。一般的に、メールや手紙で使われる書き言葉です。

メールや口頭で「お納めください」と言われた時の返し方とは?

「お納めください」と贈り物を頂いた時は、「いただきます」や「頂戴します」と言って受け取ります。実際どのようにいうのか、メールの場合と口頭の場合のフレーズをみていきましょう。

【口頭の場合】

相手「心ばかりですが、どうぞお納めください」
自分「ありがとうございます。遠慮なくいただきます」または、「ありがとうございます。頂戴します」

「頂戴します」は「いただきます」よりも丁寧な表現になります。

【メールの場合】

「この度は、大変結構な品を頂戴しまして、ありがとうございました。お心遣いをいただき誠に恐れ入ります」

メールでの場合は、口頭より丁寧な言い回しをします。

(c)Shutterstock.com

最後に

贈り物をする時に添える言葉「お納めください」は、これからのお中元やお歳暮の季節にとても重宝しますよね。ビジネスシーンでお世話になっている方などに、「お納めください」と手紙を添えて、贈り物を送られてみてはいかがですか?

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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