【目次】
・「大雑把」の意味や読み方とは?
・使い方を例文でチェック
・「大雑把」な人の性格や特徴
・類語・対義語にはどのようなものがある?
・英語表現とは?
・最後に
「大雑把」の意味や読み方とは?
「大雑把」という言葉を聞くと、いいイメージはなかなか湧きませんよね…。果たして、本来の意味はどうなのでしょうか? 本記事では「大雑把」という言葉について、深掘りしていきます。
まずは、「大雑把」の意味からみていきましょう。
読み方と意味
「大雑把」の読み方は、「おおざっぱ」。「大雑把」の意味は、大きく2つ存在します。1つ目は、「細部にまで注意が届かず、雑であるさま」という意味。多くの人は「大雑把」と聞くと、ネガティブなニュアンスを含む、この意味で捉えるのではないでしょうか。
2つ目は、「細部にわたらず、全体を大きくとらえるさま。おおまか」という意味。「大雑把な予算をお伝えすると…」などという発言の時に使われますね。
使い方を例文でチェック
「大雑把」という言葉を適切に使えるようにするために、具体的な例文でチェックしていきましょう。
1:「彼は大雑把な性格だから、ケアレスミスが多い」
この例文に出てきた「大雑把」は、「雑だ」というネガティブな意味合いで使われていますよ。例文のように、人物の性格を表現する際によく使用されます。
2:「大雑把な道案内だったので、なかなか目的地に辿り着けなかった…」
上記の「大雑把」は、「細部にまで注意が行き届いていない」という意味で使われています。「大雑把」は、説明や案内について表す際にも使われますよ。
3:「この企画を御社にお願いする際、大雑把な予算としてはどれくらいになりますでしょうか?」
ここでの「大雑把」は、「おおまかに」という意味。この例文の場合は、「おおまかにどれくらいの予算ですか?」ということを聞いています。
「大雑把」な人の性格や特徴
続いて、「大雑把」な人の内面をクローズアップしていきましょう。ネガティブなだけでない、いい面も見えてくるかもしれませんよ?
性格や特徴
「大雑把」な人の性格といえば、まず思い浮かぶのが「雑さ」ですよね。このことから、繊細な作業には向かない人が多いでしょう。ネガティブな面が先に立つ「大雑把」な人ですが、いいところもあります。それは、気にしすぎず、どっしりと構えていられるところ。また、空気を読まないようなところがあるため、硬直した空気を和ませてくれることもあるでしょう(反対にいい空気をぶち壊してしまうこともありますが…)。
枝葉末節な話で揉めている時などは、大きな視点での発言をすることで、相手の視野を広げる時もあります。
向いている仕事とは?
「大雑把」な人は、ある意味とってもおおらか。ですから、営業や接客業など、顧客などから直接クレームを受けても、他の人のように、うじうじ悩み続けたりはしません。そのため、長く続けることができるでしょう。
また、視点が大きいため、新企画の立案にも向いています。大局を見て、今までにない斬新なアイディアを発想することができますよ。一方で、細かな作業には不向きなので、新企画の立案をしても詰めの作業は甘かったりします。
類語・対義語にはどのようなものがある?
「大雑把」という言葉を場面に応じて、別の言葉でも言い換えられるとボキャブラリーが広がりますよね。あわせて対義語もご紹介します。
類語1:「適当」
「適当」とは、「やり方などが、いいかげんであること。また、そのさま」という意味。「適当な性格」などと表現する場合は、悪い意味で用いられます。
例文:「適当な性格が災いして、信用を失った」
類語2:「ざっくり」
「ざっくり」とは、「大ざっぱなさま。全体を大きくとらえるさま。おおまかに」という意味。先程出てきた例文も、「ざっくりどれくらいの予算ですか?」と言い換えることができますね。
例文:「今回の企画について、ざっくりまとめたものがこちらのレポートになります」
対義語:「几帳面」
「几帳面」は、「きちょうめん」と読みます。意味は、「細かいところまで、物事をきちんと行うさま。決まりや約束にかなうように正確に処理するさま」です。細部まで行き渡っているところが、「大雑把」とは異なりますね。
例文:「彼が几帳面な性格なのは、整理されたデスクを見たらよくわかる」
英語表現とは?
「大雑把」は、「rough」という単語で表現できます。日本語の会話の中でも「ラフな性格」「ラフな仕事」などというように表しますね。他には、「careless」、「thoughtless」という単語にも置き換えられます。
1:According to rough estimates, the damage will cost approximately 3,000 dollars.(大雑把な見積だが、損害は3,000ドルになる)
上記の例文での「rough」は「estimate(見積もり)」を修飾し、「大雑把な見積もり」という意味で使われています。
2:She is careless with her cook.(彼女の料理は大雑把だ)
上記の「careless」は形容詞として、雑な様子を表しています。ちなみに、「ケアレスミス」という言葉がよく使われますが、これはカタカナ語で「ケアレスミステーク(careless mistake)」の略です。
最後に
いかがでしたか? 「大雑把」というと、ネガティブなニュアンスで用いられることが多いですよね。細部を見ることが重要な時もありますが、俯瞰することが大事なときもあります。とかく息苦しい世の中。時には、適度な「大雑把」さがあってもいいかもしれませんね。
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