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2021.04.24

【実話】東大卒キャリア官僚がモラハラ夫に! 暴言に耐え続けた妻は…〈離婚弁護士 後藤千絵発〉

モラハラを実際に受けた夫婦を例に、モラハラ夫になりやすい特徴を紹介します。年間300件を超える離婚相談を受ける兵庫県西宮市のフェリーチェ法律事務所代表弁護士の後藤千絵さんが指南する恋愛コラムです。

フェリーチェ法律事務所代表 後藤千絵弁護士

モラハラで離婚した夫婦からみた、モラハラ夫の特徴

これまで「幸せになるパートナー選び」としてモラハラ男の特徴をお届けしてきました。

今回は、モラハラが原因で離婚に至った事例をご紹介します。前回の「モラハラ夫」になりやすいチェックポイントもいっしょに参照するとよりわかりやすいかもしれません。

これまでの記事はこちら

モラハラ離婚事例~人も羨む東大卒キャリア官僚の夫がモラハラ夫に豹変した例~

地方出身の聡美さん(仮名・32歳)は、都内の国立女子大を卒業後、就職はせずに、学生のときに知り合った東大卒のキャリア官僚であるタケルさん(仮名・34歳)と結婚。職場に近い千代田区にマンションで、高額な家具やしゃれた内装に囲まれて幸せな新婚生活が始まりました。

キャリアウーマンを目指して企業に一般就職した学生時代の友人たちと会うと、「あなたはいいわねえ。専業主婦で、超エリートの旦那がいて」と真剣に羨ましがられます。それも一度や二度ではありません。ひとり娘の出来もよく、教育費を惜しみなくかけた親の期待に応え、受験した小学校はすべて合格しました。

至って順風満帆に見えた聡美さんの人生ですが、実は、聡美さんは娘が小学校に通い始めた頃から人知れず夫のモラハラに悩み続けてきました。

◆会話のキャッチボールができない夫

(c)Shutterstock.com

当時、夫が勤務する官庁で新聞を賑わす事件があり、その後夫は後始末に忙殺されていたようです。官僚の働きすぎや家庭崩壊が話題になってもいる時期でした。とはいえ、そんな事情を夫が聡美さんに話すことはありませんでしたし、ニュースを見て気になった聡美さんがたずねても「関係ないから」「キミに言っても分かんないよ」と言い続けるだけでした。夫は、聡美さんから職場の不祥事の質問を受けること自体がプライドを傷つけられている様子で、聡美さんも深く聞くことはしませんでした。

しかし、夫の振る舞いには、目に見えて異変が生じるようになりました。

もともと夫は、宅急便の配達員さんや飲食店の店員さんに横柄な態度を取ることが多く、聡美さんはいつも恥ずかしい思いをしていました。ところが、この頃から夫の攻撃は聡美さんにも向かうようになったのです。

夫が少しでも癒されれば… と、聡美さんは日々の子どもの様子をできるだけ詳しく報告するようにしていたのですが、夫はうるさいと言わんばかりの迷惑な顔で、「報告とかいいから。主婦はいいよな、三食昼寝付きで」「いつも暇なの?」と悪態をつく始末。聡美さんは困惑するしかありませんでした。

それどころか、聡美さんが何も言っていないのに、酒に酔った夫から「1回死ねば?」「おまえなんて生きる価値がないわ」などと絡んでくることもあったといいます。

夕食の献立にも難癖をつけ、サバの塩焼きが少しばかり火が通っていなかったからといって「俺を食中毒で殺す気か!」「おまえと違って俺には100倍価値があるんだよ!」と激昂し、娘の目の前で皿ごとひっくり返したことも。

いまから思えば、交際中、夫は会話のキャッチボールがまったくできない人でした。

いったん相手の話を聞くふりはするものの、結局すべて自分の話にすり替えて、最後は自分の自慢話で終わらせるのです。ところが、聡美さんは「頭のいい人ってこんなもんかな」と深く気に留めていませんでした。

◆エリートに多い性格と傾向

(c)Shutterstock.com

こういう人は、そもそも相手の話にまったく興味はありません。子どももある程度は可愛がるものの、究極的に大事なのは自分であって、自分のキャリアや趣味を優先し、妻や子どもは二の次です。思春期をすべて受験勉強に費やし、本来学ぶべき人の気持ちに配慮することなく、他人に対して常に優位に立ちたいという自己中心的な目標のみを優先してきたエリートに多いタイプと言えます。

あるとき、いよいよ耐え切れなくなった聡美さんは義母に相談しました。すると、義母が涙ながらに「私が悪かったのかもしれないわね」と、夫の少年時代について語り始めたのです。義母は、夫を中高一貫の有名中学に入れようとスパルタ教育を行ない、小学生の夫の手に鉛筆を突き刺しながら勉強をさせていたというのです。その結果、夫は有名中学に合格しましたが、合格したときには感情をまったく表に出さない子になっていたということでした。義母は「息子をお願いします」と泣きながら頼んできましたが、「子育ての失敗を私に押しつけられても……」というのが聡美さんの本音でした。

その後、再び夫の八つ当たりのような暴言を受けた聡美さんは、実家に戻り、離婚調停を申立てました。世間体を気にする夫は離婚に難色を示し、調停は揉めに揉めましたが、2年後に離婚が成立しました。

離婚後に、聡美さんは次のように話してくれました。

「離婚が成立した瞬間は、いままで生きていた中で、一番の幸せを感じました。長い間、夫の暴言に耐えてきましたが、ようやく解放されるのだと思うと、解放感が半端なかったです。結婚に関しては相手のスペックを重視しすぎていました」

いかがでしたでしょうか? これはけっして聡美さんだけに起こった特別なものではありません。むしろ、いわゆる「エリート」と結婚した女性には誰にでも起こり得る問題と思います。高収入を得る「エリート」「ハイスペック」は、やはり収入に比例して労働時間が長くストレスが溜まりやすい。それは避けられない事実であると言わざるを得ません。

人格否定の言葉を口にするのは、モラハラ予備軍

(c)Shutterstock.com

私がこれまで3000人の離婚相談を受けてきた経験から申し上げますと、モラハラをする配偶者には、よくよく観察すれば際立った特徴があります。

モラハラ男は「会話のキャッチボール」が苦手です。自己中心的で他人の話には興味がないため、こちらの話を聞いていても(聞くふりをしていても)、結局は自分の話になってしまいます。いわば会話のドッジボールしかできないのです。

自慢話が多いのも特徴ですね。基本的に「自分大好き人間」です。

表面上は何も行き違いが起きていなくても、「話したいことをいつも最後まで聞いてもらえない」「こちらが話したことをほとんど覚えていない」といったことが続くとしたら、注意が必要です。

モラハラ男は、「僕がこうだと言っているのに、そう思わないキミは頭が悪い。最低な人間だ」という感じで人格否定が入ってくるのが特徴です。

他人を見下すような振る舞いが多い」のもモラハラ男の典型例です。事例で挙げた聡美さんの夫のタケルさんがこのタイプでした。

自分より立場が下と思う人に対しては、平気で見下すような態度や振る舞いを取るのです。特に立場が弱い者に対する態度が顕著です。反対に、自分より社会的に立場が強い人には刃向かっていかず、反抗しません。

お店や業者の人に横柄に振る舞う男性って、一定数いますよね。たとえば、一緒に行った居酒屋の店員さんやタクシーの運転手さん、取引先の業者さんに対して乱暴なもの言いや横柄な態度を取ったり、過度な叱責をしたりする人。立場が弱い(と彼らが判断している)人に対する態度は、後々、あなたに対して向かってきて、「誰のおかげで生活できていると思ってるんだ?」「おまえなんて何の役にも立たないくせに」などといった人格否定発言に結びつく可能性があります。

表面上はなんということない会話に思えても、「同期の中で、俺、一番いいポジションにいるんだけど」「あいつの彼女、全然可愛くないよな?」といった他人との比較を意識した発言が頻繁に続くようなら注意しましょう。

いつも他人を見下すような発言ばかりをし、他人を褒めようものなら怒り狂う、そんなレベルがモラハラ夫予備軍なのです。

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TOP画像/(c)Shutterstock.com

フェリーチェ法律事務所代表 後藤千絵弁護士

京都府出身。大阪大学文学部卒業後、大手損害保険会社に入社するも、5年で退職。大手予備校での講師職を経て、30歳を過ぎてから法律の道に進むことを決意。派遣社員やアルバイトなどさまざまな職業に就きながら勉強を続け、2008年に弁護士になる。2017年にスタッフ全員が女性であるフェリーチェ法律事務所設立。

離婚・DV・慰謝料・財産分与・親権・養育費・面会交流・相続問題など、家族の事案をもっとも得意とする。中でも離婚案件は女性を中心に、年間約300件以上、のべ3000人以上の相談に乗っている。神戸在住。

フェリーチェ法律事務所

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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