【目次】
・「瞠目(どうもく)」とは?
・「瞠目」の使い方を例文でチェック
・「瞠目」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
・「瞠目」の対義語にはどのようなものがある?
・「瞠目」の英語表現
・最後に
「瞠目(どうもく)」とは?
本記事では「瞠目」という言葉についてご紹介していきます。なかなか使わないかもしれませんが、大人としては、知っておきたい言葉です。意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
◆「瞠目」の意味
「瞠目」は「どうもく」と読み、意味は「驚いたり感心したりして、目をみはる(目を見開く)様子」を表しています。「瞠」の一文字で「目をみはる」の意味を持ち、「瞠目に値する」は、想像をはるかに超えた驚き、重要性があるものに対して使います。
「瞠目」の使い方を例文でチェック
「瞠目」の使い方を例文でみていきましょう。
1:「あの新商品の性能は瞠目に値する」
瞠目は日常的に使う言葉ではありません。「これほどの商品は、従来のものと比較にならないほどに性能が素晴らしい」といった驚きや、感動のニュアンスが含まれます。多少の変化くらいでは、この「瞠目に値する」とまではいいません。
2:「彼の演技力に瞠目する」
あまりにも素晴らしい演技であることがわかりますね。「驚かされる」でも充分な表現だといえそうですが、「瞠目する」ほど、すごいと思ったということになります。
3:「あまりの衝撃に瞠目して立ち尽くした」
その場に立ち尽くしてしまうほどの驚きのあまり、目を見開いたまま動けないでいる状態を表しています。「あまりの衝撃」という言葉からも読み取れるように、ここでの「瞠目」は感心ではなく、驚きによるものだと推測できます。「瞠目する」を使える場面は、本当に驚くべき、大きな衝撃があるということがわかりますね。
「瞠目」の類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
「瞠目」の類語や言い換え表現をご紹介します。
1:「注目する」
「注目する」は、「注意して見つめること、関心をもって見守ること」という意味。実際に存在するものを集中して見る場合でも、思想などの目には見えない抽象のものや、才能ある人などが見せる形ある表現など、それらに関心をもって意識を向けることを意味します。
例文:「以前から、彼の才能に注目していた」
2:「刮目する」
「刮目」は、「かつもく」と読みます。「目をこすってよく見ること」という意味。「瞠目」はびっくりして感心するということを表すのに対し、「刮目」は強い関心を持って、注意してよく見るということを表します。
例文:「彼女の仕事ぶりは、刮目に値する」
3:「息をのむ」
「息をのむ」は、「驚きや感心で、一瞬息を止めること」という意味。「瞠目」のように、驚きと感心の両方を表しています。似た表現に「言葉を失う」がありますが、「息をのむ」の方が、より感情の動きや興奮度が大きいニュアンスになります。
例文:「私は、その紅葉の美しさに息をのんだ」
「瞠目」の対義語にはどのようなものがある?
「瞠目」の対義語も紹介していきます。
1:「瞑目」
「瞑目」は「めいもく」と読みます。「目を閉じること、目をつぶること」の意味。「瞠目」は、「目を見張ること」という意味ですので、対義語といえるでしょう。ただし、「安らかに死ぬこと」という意味があるので、使用する際は気を付ける必要があります。
例文:「こみ上げてくる感情をこらえて瞑目した」
2:「平然」
驚いたり感心したりする「瞠目」に対し、「平然」は、「何事もなかったように落ち着きはらっているさま」という意味。「平然と構える」といったように用います。平気な様子であること、周囲の様子がどうであれ、変わらないといったことに使う言葉となります。
例文:「彼は、反省の様子もなく平然としている」
3:「平凡」
「平凡」は、「これといったすぐれた特色もなく、ごくあたりまえなこと。また、そのさま」という意味。特に刺激的なことがなく、毎日同じ時間に起床して出勤、同じ時間に帰宅して何となく寝る時間になることを「平凡な毎日」などと言ったりしますよね。
例文:「平凡な毎日から抜け出したくて、転職しました」
「瞠目」の英語表現
「gaze at」は「じっくり見る」という意味ですが、さらに「驚いて」という意味の「in wonderment」を付け加えることで、日本語の「瞠目する」に近い英単語となります。また、「remarkable(目を見張るような、注目すべき)」という単語も覚えておきましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか? 驚きや感心で目を見開くようなことがあれば、それは「瞠目」という言葉で表現してみてくださいね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com