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2020.12.07

小学生から野心丸出しでも敗北感の連続。卑下し続けた私の経歴は…<元テレビ朝日プロデューサー転職実録#18>

仕事と自分の人生を見つめ直す社会人10年目。今回は、理想の人生に向かうための“ループ”の話。元バラエティ番組の女性プロデューサー 古瀬麻衣子が考える「理想の人生」への近づき方。

古瀬麻衣子

ラッキーなんてない! 理想の人生を自分で選んでいけ!

これまでの連載はこちら

大人になる前から、私は勝手にある事象を真理だと思っていた。

人生うまく行ってる人って、端から見ると、ほぼ途切れることなく常に人生がうまく回っている

それはなぜかをずっと考えてきた。幼少期から誰かに負けることが死ぬほど嫌いだった私は、長い間、このテーマに勝手に苦しんできた気がする。

例えば、私は長崎県という地方で生まれ、ごく普通のサラリーマンの家庭で育った。もし、東京生まれで、親が海外赴任をするような家庭に生まれていたら、もっと早期覚醒して、能力を十二分に発揮していたに違いないと思い続けていた。

小学四年生の時に、勉強ができる子は明らかに先生から日々優遇されていることに気づき、とにかく優等生を目指すことを決心した。野心が丸出しになったのはこの頃からで、うまくループに乗らないと間に合わなくなると思っていた。

しかしその後、私立の進学校に進もうとする同級生を尻目に、まさかの五島列島という長崎県の離島に転校になり、自然と人情以外は発展途上の地で中学生になった。東大目指して何歩も先を学ぶ友達を恨めしく思いながら、自分が置かれた環境を嘆いた。

次にそのループを強く意識したのは東京の大学に進学した時だった。

◆自分にしかない強みで意図的にループは作れる

(c)Shutterstock.com

命がけで勉強して、ようやく胸を張れる大学に入れたと思ったら、同級生たちのレベルが高すぎた。帰国子女やら、全国模試でいつも上位の高校出身者やら、私には全く備わっていないスペックを常備した強者たちがウジョウジョいた。

私が五島列島で防波堤から海に飛び込んで魚と泳いでいた間に、ニューヨークでミュージカルを楽しんでいた人たちがあまりに眩しすぎたわけだ。その眩しさに田舎者すぎる私は打撃を喰らい、またループを外れたと思った。

そんな敗北感を頻繁に感じながら必死に大学生活を送っていたら、すぐに就職活動の時期がやって来るわけだが、その頃には周りの人に比べて、何もアドバンテージがないと自らを卑下しすぎて、人生で最も余裕がない日々を送っていた気がする。

しかし、大学の後輩から紹介されたある社会人の方のひと言のおかげで、私は奇跡的に希望のテレビ局に内定を貰った。

(c)Shutterstock.com

「そんな離島で暮らしていたことは珍しいから、君にしかないポイントをちゃんとアピールするんだよ」

私は街に信号が2つしかない、海が荒れると雑誌や漫画も発売日に届かない、そんな田舎で思春期を生きていた。インターネットもまだまだ普及していなかった時代にテレビだけが毎日私をキラキラした世界に誘ってくれる支えだった。

案外、候補者の中に帰国子女は沢山いた。東京生まれも、有名校出身も沢山いた。でも、本土に上がるまでにフェリーで3時間もかかる場所で生きていた人はどうも私だけだったらしい。ずっとコンプレックスで、ループを外れていると思っていた経歴が、私の強みになっていた

金言を授けてくださった方は、今やある県の知事になられていて、今でもテレビで拝見する度に拝んでいる。

あの時から、人生がうまく行くループは自分で“意図的に”作れると確信した。欲しいものが明確なら、そこに向かう道を自分の持てるもので作り出せると。

うまく行っているように見える人たちも、ほとんどが“意図的に”行動しているだけだと分かった。

◆理想があるなら偶然に期待するな、意図的に選んでいけ

(c)Shutterstock.com

誤解を恐れず書き続けるが、大人になると、せっかく良いループに乗せてもらっていたのに、それを活かせていない人を沢山見るようになった。

幼少期から勝手に真理だと思い込んでいた“ループ”は、せいぜい高校生くらいまでしか通用しない、なんて事ない、私の思い込みだったわけだ。

そして、その“意図的”の正体。それは「自分が望むものが何なのかを、明確に自身で把握できていること」に尽きる。

人は大抵、ある事象に対してどう進んでいこうか悩む生き物だ。より良い形にしたいと思うものの、そこに向かう障壁や失敗のリスクを思うと、2段階くらいレベルを落としても納得できるようになっている。望むものの輪郭をボヤけさせて、楽をしようとする。

N.Y.で生きていると、その輪郭が異常にはっきりしている人が多いことに気がつく。とっても“意図的に”、自身が望む状況を作り出すために、そこに向かう準備を入念に行っている。

(c)Shutterstock.com

私が運営しているオンラインサロンに寄せられる悩みの多くが、「このままでいいのかモヤモヤする」「自分がどう進んでいいのか見えていない」というもの。内には向上心が備わっているのだが、明確に進む勇気がない人が多い。

そんな時、私は決まって、「とにかく最高の理想の自分を恥ずかしがらずに一度描き出してください」と伝える。

歳を取るほど、“意図的に”自分の理想から上手に遠のいて、妥協点を見つける天才になっていくが、そこから無理矢理にでも引き戻すことが私の役割だと思っている。

“意図的に”自分の本心に立ち返る。それがどんな瞬間にでもできるようになると、選ぶ道はひとつであり、そこに向かう巨大なエネルギーのおかげで、人生は面白いループを描くようになる。

偶然なんてない。ラッキーなんてない。全部、“意図的に”選んでいくのだ。

◆これまでの連載はこちら

古瀬麻衣子

1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。

Instagram:@maiko_ok_
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