銀行勤務 R子さん(33歳)の場合
R子さんDATA
職歴:現在の銀行に就職して12年目。顧客営業を経て、2年前から新規プロジェクトチームに。
手取り給与:25~27万円(家賃、財形貯蓄天引き後)
住まい:大阪府でひとり住まい
預金総額
普通預金:約20万円
郵便預金:約15万円
財形貯蓄:約830万円
投資信託など:約400万円
TOTAL:約1,265万円
R子さんの通帳は、こんな感じ!
1|クレジットカード用口座へ
普通預金口座から別につくった引き落とし用口座にカード利用額を移し、使い道をメモ。小遣い帳代わりになって、用途や引き落とし予定額が一目瞭然。
2|定期/投信へ
ドル建て保険、旅行専用定期貯金、投資信託の3本をそれぞれ毎月定期に積み立てしている。このほかにも、給料からの天引きで毎月3万5千円を財形貯蓄している。
3|生活用品
食品や日用品などの買い物はデビットカードで、月1万円程度使用。キャッシュバックもある。現金は使わず、クレジットカードは趣味用に使い分けている。
不透明な時代こそ「脱まじめ」で楽しむ!
大手銀行勤務も12年目になれば、R子さんも次のステップに悩む。貯金は頑張ったけど、ガマンしても老後はどうなるのか。もっとやるべきことはないか。
「何が正解かはわからないけど、投資は株主優待を楽しめるものに挑戦したり、たまの贅沢も。春の沖縄旅行では、憧れの『ザ・ブセナテラス』滞在とエステで15万円(エア代別)使いました!」
投資額は少しずつ増やし、先日も18万円のダイヤのリングを即決買いしたりと、R子さんの小さな冒険は始まっている。その先に探しているのは、「本当に自分がやりたいこと」。
銀行員が安泰とは限らない今、「手に職」系に行くべきか、いっそ東京や海外に目を向けるか。新しい行動に続いて、仕事柄「堅実に」「継続が大事」がしみついていた脳みそが、今、急速に方向転換をし始めている。
西山美紀さんが指南! マネーセンスを磨くアドバイス
堅実さを土台に、自分の価値を高めていこう
「今の仕事が安泰か」という不安の声を最近よく聞きます。ベンチャー企業に転職してから、大手企業の充実ぶりに気づく声も多数。収入だけでなく、福利厚生、退職金、年金と大手は恵まれているのは確かで、焦らず総合的に検討を。
今後、結婚・出産を考えていれば、出産後の働きやすさも大事です。転職なら同じ金融業界のほか、マネジメント経験を活かせる他業種もありそう。
銀行は副業NGの場合が多いので、気になる業界の勉強会や講座に通ってみては? 母体がしっかりしていて料金が安すぎないところがおすすめです(本気の受講生が集まるので)。
将来に向けた積み立てを複数、そして旅行用にも積み立てていてお見事! 金銭面で堅実な土台があるので、さらなる一歩を踏み出す時期。「自分の価値を高めること」にお金を使ってみてください。
2019年Oggi6月号「お金に困らない女になる!」より
文/南 ゆかり、西山美紀 デザイン/マミアナグラフィックス 構成/宮田典子(HATSU)
再構成/Oggi.jp編集部
TOP画像/(c)Shutterstock.com
西山美紀(にしやま・みき)
コラムニスト・ファイナンシャルプランナ Profileー。All About貯蓄ガイド担当。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎リンケージ)。
南 ゆかり(みなみ・ゆかり)
フリーエディター・ライター。
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