不動産会社勤務 Q子さん(31歳)の場合
Q子さんDATA
職歴:現在の会社に就職して8年目。不動産投資担当。
手取り給与:32万円
住まい:都内で夫とふたり住まい。3月末出産予定。
預金総額
普通預金:約1,200万円
郵便預金:約1,000万円
TOTAL:約2,200万円
Q子さんの通帳は、こんな感じ!
1|給料・賞与
産休に入る前の最後の給料。当然ながら休暇中の1年間は収入7割減になるので、出費は控えるつもり。ボーナスは約3ヶ月分が支給されたけれど、半分は使わずに夫婦共有口座に移した。
2|共有口座へ
結婚後につくった夫婦共有口座へは、夫10万円、Q子さん22万円(ボーナス後はイレギュラーで50万円)を毎月入金。夫の月額が少ないのは、住宅ローンを多く払っているから。
3|住宅ローン返済
昨年6,000万円のマンションを購入。夫婦それぞれでローン契約し、Q子さんは1,500万円分の返済を担当。月5万円ずつ引き落としされている。頭金は夫婦の共有口座から500万円出した。
家族倍増に備えて、お金ルールも変更中
「3月末に双子を出産予定です。一気にふたりも? と考えると、うれしさ半分、不安が半分。だって… なんでも2倍お金がかかるでしょう」
子供のときからやりくり上手で貯金を増やしてきたQ子さんが、すぐに行動に移したことがある。赤ちゃん服は友人から譲ってもらい、チャイルドシートはフリマで入手。抱っこひもはふるさと納税で引き換え、準備を整えた。夫婦の保険見直しも進めている。
同じ値段なら少しでもいいもの、少しでも安いものを探し出すのはQ子さんの得意技だ。でも、そのルールもここまで。「双子出産後、お金をかけるのは時間を節約してくれるものに。まずは食材を宅配に変更しました」危機管理と事前準備重視の姿勢は、Q子さんの優秀な仕事ぶりそのものだ。
西山美紀さんが指南! マネーセンスを磨くアドバイス
しなやかな両立に、時間を買うのは大正解
子供が生まれて得られるものは多々あるけれど、“2大なくなるもの”が、まさにお金と時間。お金は後から取り戻せますが、時間は取り戻せません。子育てと仕事の両立に疲れて仕事を辞めるともったいないので、Q子さんの“時間をお金で買う”方向性シフトは大正解ですね。堅実な貯蓄も◎。
ただし1,000万円を超えた預金は、万一銀行が破綻したら守られない可能性あり。一部を別の銀行へ移して。貯蓄がしっかりあるので、月1〜3万円で10年以上の長い目で考え、つみたてNISAで投資を始めても。保険に入る際は、住宅ローンの団体信用生命保険も加味して入りすぎないように。
Q子さんは十分頑張っているので、これ以上頑張りすぎないのもコツ。夫婦で家事を協力しあってストレスをためないことも、貯蓄と幸せアップの秘訣です!
2019年Oggi5月号「お金に困らない女になる!」より
文/南 ゆかり、西山美紀 デザイン/マミアナグラフィックス 構成/宮田典子(HATSU)
再構成/Oggi.jp編集部
TOP画像/(c)Shutterstock.com
西山美紀(にしやま・みき)
コラムニスト・ファイナンシャルプランナ Profileー。All About貯蓄ガイド担当。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎リンケージ)。
南 ゆかり(みなみ・ゆかり)
フリーエディター・ライター。
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