川内谷 幸恵さんってどんな人?
札幌から電車で1時間半ほどの場所にある北海道・余市町。ウイスキーの聖地として知られ、NHK連続テレビ小説「マッサン」の舞台にもなったこの町は、海の幸に恵まれた漁業が盛んな土地でもある。
ここで全国でも数少ない女性漁師として活躍しているのが、今回ご紹介する・川内谷幸恵(かわうちやさちえ)さん。
彼女が最も得意とするのがウニ漁。彼女のとるウニは品質が良く、専門店などが指名買いするほど支持を得ている。
−−漁師になった理由とは?
余市町で漁師をする父・藤一(ふじいち)さんと母・伸子(のぶこ)さんの長女として誕生。
福祉施設の事務員として働いていた彼女にとって、転機となったのは5年前。父の藤一さんが心筋梗塞で倒れたことだった。「私が駆けつけたときには全然意識もなくて。もう元気な姿は見られないんじゃないかなと思った」という。
3日後に意識を取り戻し、奇跡的に持ち直した藤一さんだったが、これまでのように一人で漁を続けるのは厳しくなった。一念発起した彼女は、家業を継いで漁師になることを決意。
川内谷 幸恵さんの「7つのルール」
さて、そんな彼女が「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1. 他の漁師の見落としを狙う
過去に他の漁師が探した場所でも探すのが川内谷さんのスタイル。どうしても男性と女性で力の差はあるから、そこは自分なりの工夫や忍耐力でカバー。
■2. 殻に沿ってウニの身をむく
ウニの身をむくときは、殻をなぞるように殻に沿ってむくのがこだわり。身を傷つけないように細心の注意を払っている。
■3. シケの日は息子とキャッチボール
シングルマザーとして息子と暮らす彼女。父親代わりにできることもやってあげたいという想いから、漁に出られないシケの日は、息子とキャッチボールをする。
■4. 両親にハンドルは握らせない
家族が移動するとき、両親には車のハンドルを握らせないと心に決めている彼女。両親にはいつまでも元気でいてほしいと願っている。
■5. 毎週土曜日は観光ツアーを企画する
ウニ漁が休みの土曜日、彼女には休日を返上して取り組んでいることが。それは、ウニの身むきの体験ツアー。多くのひとに漁師という仕事に興味を持ってもらいたいという思いから。
■6. 網を張った後は寝て待つ
サケ漁では、魚が通過する場所に網を張り、網目に魚をからませる漁法でとる。網を張った後は、漁師は一旦家に帰ることが多いが、彼女は船内で仮眠をとることで体力を温存。
■7. 働く姿を子どもに見せる
彼女が漁師になって心からよかったと思う瞬間、それは子どもに働く姿を見せられるとき。自分自身も親の背中を見て育ってきたので、子どもには働く姿を見せていきたいという。
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次回の「7ルール」の放送は、9月29日(火)よる11時00分~。主人公は、映画の町・尾道に復活した小さな映画館の支配人・河本清順(かわもとせいじゅん)さん。
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