二村知子さんってどんな人?
大阪市内にある創業71年の老舗「隆祥館(りゅうしょうかん)書店」。
まるで昭和時代に戻ったかのような雰囲気が残る書店の店主を務めるのが、今回ご紹介する二村知子さん。1000人ものお客さんの好みを熟知し、その人に合う本を提案する「本の目利き」として人気を集めている。
20年前と比べ全国の書店は半数近くまで減少するなか、わずか13坪という小さな書店ながら、書籍別の売上でときに大型書店やAmazonを超えることもあるという。
−−「隆祥館書店」店主になった理由とは?
「隆祥館書店」は、1949年に二村さんの父・善明さんが開業。その長女として生まれた。
そんな彼女が若い頃に打ち込んだのが、シンクロナイズドスイミング。実は、日本代表として世界大会で銅メダルを獲得したほどの活躍をみせた。
現役引退後、しばらくして父親が営む書店を手伝うように。そして5年前に父親が亡くなり、書店を引き継いだ。「本屋っていうのは地域に貢献するコミュニティの場だ」という父の遺志の元、〝街の本屋〟を守り続ける。
二村知子さんの「7つのルール」
さて、そんな彼女が「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1. 来店したお客さんには必ず声をかける
来店したお客さんには、必ず声をかけるのが二村さんのスタイル。お客さんの置かれている状況などをヒヤリングし、自分がいいと思う本を薦めている。
■2. 本の肝は付箋にメモする
月に20冊もの以上の本を読むこともあるという二村さん。その際、本の肝をふせんにメモし、そのページに貼り付けていく。とことんその本を読み込み、後にお客さんにその本の良さを伝えている。
■3. 人を傷つける本は置かない
どんなに売れていても、人を傷つけたり差別を扇動したりするような本は置かないのがポリシー。「地域に貢献する」という父の遺志を大切にしている。
■4. 毎週火曜日はシンクロナイズドスイミングを教える
週に1度、かつてのシンクロナイズドスイミング(現在、アーティスティックスイミングに名称変更)を指導をしている二村さん。気心の知れた生徒たちとシンクロに打ち込む時間は、彼女の癒し。
■5. 子どもは「井村イズム」で育てる
日本代表選手だった頃のコーチは、数々のメダルを獲得した世界的な指導者・井村雅代さん。決して諦めないという、井村さんの教えはその後の彼女の生き方を変えた。そのため子どもは、〝井村イズム〟で育てるのがルール。
■6. 夜7時から8時は家で夕ごはんを食べる
「隆祥館書店」は、夜10時まで営業している。しかし彼女は、7時頃に一度自宅に帰り、ごはんを食べてから職場に戻る。お店を長く続けるためにも、規則正しい生活を送るよう注力。
■7. 街の本屋であり続ける
実は彼女、厳選した本だけを並べるセレクトショップにしようと考えたこともあった。しかし思いとどまったのは、本を楽しみにしている子どもたちの存在があったから。たった13坪の小さな書店だけれど、いまのまま〝街の本屋〟として、本の力を信じていきたいという。
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次回の「7ルール」の放送は、9月8日(火)よる11時00分~。主人公は、話題の入場料がある書店! 「文喫」副店長・林和泉さん。
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