「成田離婚」から考えるカップルのケンカ話
新型コロナウイルスの影響で、外出自粛が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか? ニュースでは、在宅作業が増えたことにより、夫婦間のトラブルから離婚といった話も放送されていますね。
ギリギリ私たちの30代くらいまでが知っているであろうワードとしては、「成田離婚」という言葉もありましたね。ずいぶん聞かれなくなりましたが、新婚旅行をきっかけにスピード離婚することをいいます。なぜ幸せの絶頂期を迎えた男女はハネムーンが原因で離婚に至るのか。今回は、当時も今も変わらない旅先ならではのカップルのエピソードから、トラブルがなぜ起きるかを考えてみます。
◆行き先で大モメする
「ヨーロッパに行きたいのは分かったけれど、各国周遊しようと言われた時はイラッとした。お金をどう工面するのか、期間はどれくらい行くのか、自分の希望ばかり話して決まらなかったんです。結局、グアムに1週間行くことになったし、話をするだけで疲れた」(32歳/男性)
「実家がお金持ちだった奥さん。結婚式の費用は相手の親に出してもらったので、新婚旅行は自分が! と思っていたのに、家族ぐるみでラスベガスで豪遊に決まっていた。ギャンブルも趣味じゃなかったし、気を遣うだけの旅行になってしまった」(29歳/男性)
「当初サンフランシスコと決まっていた私たちのハネムーン。しかし、現地に着いた途端に、彼は2人で考えていた計画とは全く違う行動ばかりしてきて、めちゃくちゃモメました。旅行中もずっと喧嘩ばかり。考えていた計画がほぼ丸潰れ」(30歳/女性)
そもそも行き先でモメやすいハネムーン。どちらかというと女性が行き先に悩み、男性は予算を心配するというのが多いようです。お互い楽しみにしているからこそ、自分の想像と違うことが起きるとモメちゃうんですよね。
◆相手に頼りっきりになってしまう
「新婚旅行で海外に行ったのですが、奥さんの英会話レベルの高さに驚かされた。終始頼りっきりになってしまって、自分のできなさっぷりに落ち込みました」(33歳/男性)
「お互い苦手な英語。最初は2人で現地の人とコミュニケーションを取ろうと努力していたけど、途中から彼女が会話を放棄したんです。僕ばかりに任せる女性とこの先一緒かと思うと、ハネムーン早々に離婚の文字がよぎりました」(35歳/男性)
海外旅行経験豊富なカップルならこうした心配はいらないかと思いますが、新婚旅行で海外バージンを卒業する男女もいます。いつもとは違う環境と不慣れな会話が発端となり、ケンカになってしまうのでしょう。
◆計画的にコトが進まないストレス
「ロンドンへの新婚旅行は本当に疲れた。予定を詰め込みすぎて、夜はバタンキューするくらい。次の予定までにあそこに行かなくちゃと焦って、その道中もケンカ。新婚旅行とは思えない雰囲気に、心身ともに疲れてしまった」(34歳男性)
「ハネムーンは、ずっと憧れのモルディブに行くことができました。でも、事前に情報集めができていなかったので、現地でやることがなく、行ったレストランのご飯はどことなくカレー風味ばかりで。。旅行中に彼は、事前にああすればよかったとグチグチ言い始めちゃって、険悪なムードに。私もキレてしまって、あまりいい思い出がありません」(31歳女性)
各日程にたくさん予定を入れるカップル。非日常を味わいたいとリゾート地でゴロゴロしようと思っているカップル。さてどちらがハネムーンを楽しめるのでしょうか? ふたりで楽しむために、よく話し合うことが大事ですね。
◆ケンカの原因は?
意見が食い違ったり、相手のこんな部分を見て苛立ったりなどはあくまでもきっかけで、溜めこんでいたものこそがケンカになってしまう原因だと思います。
成田離婚で言えば、根本的なものは、やはり不慣れな土地での長期間の旅行に肉体的・精神的な疲れが溜まり、気持ちに余裕を持つことが難しくなったことが大きいでしょう。些細なきっかけで大ゲンカしてしまい、結果帰国後の空港で別れ話が持ち上がる。
外出自粛のなか、普段通り生活をしていても、知らず知らずのうちにストレスは抱えてしまうのだと思います。これは男女ともに覚えおく必要がありそうですね。相手を配慮してあげる気持ちも大切ですが、お互いが配慮をしなければなんの意味もありません。せっかく掴んだ結婚という幸せを、無くならないようにして欲しいなと思います。
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OLライター タケ子
恋愛コラムや指南書を読み漁り、婚活の糧にしているOLライター。スイーツや食にも興味あり♪