【目次】
・そもそも…「ドヤ顔」の意味って?
・ドヤ顔が浸透した由来について
・ドヤ顔の正しい使い方は? 例文をご紹介
・ドヤ顔の類義語は?
・職場でドヤ顔はあまり好まれない? その理由について
・最後に
そもそも…「ドヤ顔」の意味って?
2000年代あたりから広まり始めた「ドヤ顔」という言葉。みなさんは、ご存知でしょうか。ドヤ顔とは、「自慢げな顔」や、「誇らしげな顔」、「したり顔」などの表情を意味する言葉です。何かを成し遂げたときや、自分の持ち物やファションを自慢したいときなどに、ドヤ顔を見せる人が多いでしょう。
そもそも、ドヤ顔の「ドヤ」というのは関西弁の「どうや」が語源になっています。標準語の「どうだ」にあたる言葉です。要するに、ドヤ顔とは、「どうや! すごいやろ!」と言わんばかりの優越感に満ちた表情のことを指しています。
ドヤ顔が浸透した由来について
「ドヤ顔」は元々、関西芸人の間で使われていた言葉で、テレビ番組をキッカケに全国的に広まったとされています。そのテレビ番組というのが、「M-1グランプリ2006」。
審査員として出演していた、ダウンタウン松本人志がフットボールアワー後藤輝基に対して「あのねぇ、後藤くんねぇ、突っ込んだ後、ドヤ顔で僕を見るのやめてくれるかなぁ」とコメントしたことがキッカケだったそうです。しかし、真偽のほどは定かではありません。
また、明確な起源についても分かっていないため、様々な憶測が飛び交っています。「どうや」という関西弁が語源となっているため、「ドヤ顔」は関西から生まれた言葉である可能性は高いです。ただ、テレビやSNSの普及で関西弁が全国的に知られているため、「ドヤ顔」という言葉が関西から生まれたと断定することは難しいでしょう。
ドヤ顔の正しい使い方は? 例文をご紹介
「ドヤ顔」という言葉は、どのような場面で、どのように使われる言葉なのでしょうか? 「ドヤ顔」の正しい使い方を、具体的な例文と一緒にご紹介します。
1:「堂々とドヤ顔を決めている場合じゃない」
「何かを成し遂げたとき」や、「誰かに褒められたとき」など、自慢げに「ドヤ顔」決めている人を見たことはありませんか? 決して悪いことではないですが、ドヤ顔をしている人を見ると、なんだか突っ込みたくなってしまう… そんな人も多いかもしれません。
日本では自分の意見を述べるときや、気持ちを伝えるときは、へりくだって謙遜して話す人が多いですよね。そのため、ドヤ顔で誇らしげな人を見ると、黙ってはいられないのかもしれません。
2:「ドヤ顔したって誰も見てないよ」
誰にでも注目されたい瞬間はありますが、ドヤ顔をしていては逆効果です。誰も進んで人の自慢話を聞きたいとは思いませんよね。
しかし、ドヤ顔で得意げに話をする人に限って、周りの人や状況を見ることが出来ない、言わば、空気の読めない人が多いのです。そんなときは、相手の気持ちを傷つけないように、こっそりと教えてあげましょう。
3:「ドヤ顔で得意料理を出す彼女が可愛らしい」
上記の例文を見ると「ドヤ顔」には、ネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、中には「ドヤ顔」を可愛らしいと思う人もいます。頑張って作った料理を自慢げに振る舞う姿は、微笑ましくもあるでしょう。同じ「ドヤ顔」でも、場面によって人に与える印象は様々ですね。
4:「そんなことで、ドヤるなよ」
「ドヤる」とは、ドヤ顔から派生した言葉で「ドヤ顔をする」の略語です。「ドヤる」と略す場合は、表情だけではなく自慢げな態度や、得意げに話している人に対して使われるケースもあります。
飲み会などで、自分の自慢話に花をさかせているような友人を見つけたら「ドヤるね~」なんてイジっても面白いかもしれません。ただ、職場の上司や、あまり親しくない人には使わないように。仲の良い友人や後輩に対して、冗談まじりに使うのが良いでしょう。
ドヤ顔の類義語は?
「ドヤ顔」の類義語には、どんな言葉があるのでしょうか。こちらも、例文とともにご紹介します。誤った使い方をして周りの人を困惑させないよう、細かな意味の違いにも注目してみましょう。
1:「手柄顔」
ドヤ顔に最も近い言葉に「手柄顔」という言葉があります。しかし、「手柄顔」はドヤ顔とは少し違う意味を持っていますので、使うときは注意してくださいね。
「手柄顔」は、「(本当は自分の手柄ではないのに)さも、自分の功績かのように威張っている顔」という意味合いがあります。「手柄顔しているけど、この仕事はみんなで協力し合ったものよ」というように、少し皮肉的に使われることが多いです。
2:「決め顔」
決め顔とは、写真を撮るときなどに自分が可愛く、またはかっこ良く見える顔のことを指しています。本来は自分を良く見せる顔のことを意味しています。
しかし若者の間では、あえて「変顔」を「決め顔」と呼び、笑いを誘う場合もあります。「決め顔くださ~い」や、「決め顔で写真を撮る」など、写真を撮る場面で使われることが多いですね。
3:「したり顔」
ドヤ顔の一種とも言える「したり顔」。「したり」とは、「成功した」、「やりとげた」という意味があります。よって、「何かを成し遂げて得意げになっている顔」を意味します。しかし、「したり顔」はどちらかと言うと、自慢げで傲慢な表情ではなく、喜びの表情と言った方が近いかも知れません。
例えば、「大きな仕事を成し遂げた彼女は、今までの苦労を、したり顔で話した」というように、ドヤ顔とは少し意味が違ってきますよね。ドヤ顔の一種ではありますが、使う際には注意してくださいね。
職場でドヤ顔はあまり好まれない? その理由について
まず、ドヤ顔をする人の特徴として「周囲から認められたい」、「プライドが高い」、「自信過剰」、「空気が読めない」などがあります。これらの特徴を好む人は、なかなかいないでしょう。普段から自慢話が多かったり、上から目線で話されると誰でも嫌になりますよね。
特に、毎日のように顔を合わせる職場でとなると、相手をするのは大変ですよね。しかし、職場が同じ同僚や上司となれば、邪険に扱うことは出来ません。そのため、対応に困っている人も少なくないでしょう。
最後に
いかがでしたか、「ドヤ顔」の正しい意味や使い方について伝わったでしょうか? ネガティブなイメージが強い「ドヤ顔」ですが、「自分に自信を持つこと」「自分を誇ること」は悪いことではありませんよね。ただ、度が過ぎると周りの人たちから嫌がられてしまいますから注意が必要です。
人から賞賛される人は、ドヤ顔をせずに黙っていても、自然と評価されるものです。どんな場面でも、言葉よりも行動で示せるような人を目指したいですね。
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