「掛軸の軸の両端にぶらさがっている飾り」の名前を知ってる?
掛軸を見てみると、軸先の両端にぶらさがっている飾りに気が付く人は少なくないはず。では、この飾りの名称は、何というでしょうか。なんのために付いているのでしょう?
【問題】
「掛軸の軸の両端にぶらさがっている飾り」の名称は?
1. 風鎮(ふうちん)
2. 空鎮(くうちん)
正解は?
1. 風鎮(ふうちん)
風鎮(ふうちん)とは、掛け軸の軸先の両端につるすおもし。中空になった陶器や磁器、めのう、水晶、黒檀などに房を通し、その房を軸の両端に掛けます。
「風を鎮(しず)める」という名前の通り、掛軸が風で揺れないようにしたり、また掛軸のシワを取ったりするためのものですが、素材や施された模様によって掛軸の風趣も増します。現在では風に揺れないようにするという本来の役割より、季節によって付け替えたりアクセサリー感覚で付けられることの方が多いよう。プラスチック素材の軽い風鎮なども販売されています。
また、風鎮は実はあまり付けっ放しにするのは良くないそう。掛軸はもともとおもりを入れて調整してあるので、風鎮を付けっ放しにしておくと掛軸をかける紐がゆるんでしまったり、風鎮で壁を傷つけたりします。
来客時やお祝の席など特別な機会にだけ付けて、いつもと違った雰囲気を味わうのが風鎮の正しい楽しみ方と言えるでしょう。
風鎮(フウチン)
掛け物の軸の両下端に下げるおもし。玉・石・金属などをひもで貫いて作る。
(小学館デジタル大辞泉より)
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