元旦? 元日? 正しく使い分けられる?
年賀状でよく使う元旦や元日。見た目も使うタイミングも似ていますが、実は異なる意味ってご存知でしたか?
◆元日は1月1日のこと
元日は新年最初の日のことであり、1月1日を指します。「国民の祝日に関する法律」の第2条では「1月1日 元日 年のはじめを祝う」と定められています。つまり、元日はこどもの日や敬老の日などと同じように、祝日名でもあるんですね。
◆元旦は1月1日の朝を指す
元旦は元日の朝(午前中)を指します。旦の字が地平線や水平線から太陽が昇ってくる様子(日の出)を表していると言われています。元旦は元日の中の午前だけを指しているんです。
◆違いを踏まえて使い分けを
元旦は元日の朝(午前中)を指し、元日のうちの朝の時間帯であることまで含んでいるので、1月1日の朝を「元旦の朝」と書くのはNGなんです。朝の意味が重なってしまうからなんです。正しく書くのなら、元日の朝ですね。
また、令和二年1月元旦と書くと、元旦は1月1日の朝のことで1月であることも含まれていることから、1月の意味が重なってしまい、やっぱりNG。そのため、正しくは令和二年元旦と書きます。
◆取引先や目上の方に送るなら…
年賀状で「元旦」と書くことが多いのは、元日の午前中に届くように送るのが好ましいとされているため。特に目上の方や大切なお取引先などに対して、年賀状を出す場合には元旦に届くよう12月25日までに投函できるよう準備しましょう。郵便局員さんも元旦に届くように頑張って配達してくれます。
いかがでしたか? 元旦と元日、字を見ただけでイメージできるようになったのではないでしょうか。正しく使って、スマートに新しい年をスタートさせましょうね。
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。日本語教師の母からの厳しい指導や幼少期より読書好きだったことが影響し、現在マナー、教育、ライフスタイルなどの執筆に携わっています。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!