話題のメモ名人のメモを覗き見!
教えてくれたのは… SHOWROOM代表取締役社長・前田裕二さん
’87年生まれ。外資系投資銀行を経て’13年DeNAに入社。仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げ’15年に株式会社化。メモ法を惜しむことなく公開した’18年末出版の『メモの魔力 ー TheMagic of Memos -』(幻冬舎)は30万部を超えるベストセラーに。
「記録」に使うのは左ページだけ! 右ページで「知的生産」するメモ
「メモは、事実や情報を〝記録〟するものだと思っていませんか? 指示された仕事を着実にこなすことが求められる20代までは、それでよかったかもしれません。でも30代からは、自分で考えて行動を起こせることが大事。そのためには、メモした事実がどのような意味をもつのか、自分なりの解釈を加えて行動に応用する、〝知的生産〟のためのメモが重要になります」
【HOW TO】
1|お気に入りのノートとペンを用意する
前田さんが使っているのは…
知的生産に使うのは「モレスキン」や「ロディア」のA5サイズに近いもの。会食時などにも書き留められるようパンツのポケットに入るメモ帳も持ち歩く。歩いているときなどはiPhoneのメモアプリも活用。ペンは「ジェットストリーム」の4色ペンがお気に入り。
2|ノートは見開きで使い、左のページに事実を書く
標語・ファクトに分けて書く!
・標語=要するになんの話なのか
・ファクト=いわゆるメモ・記録 ex.会議の議事録・本や会話で気になったこと・気になったニュースなど
3|右のページには気づいたこと、考えたことを書く
抽象化・転用に分けて書こう!
・抽象化=自分の解釈・仮説 ex.なぜこの内容が気になるのか・学びになるのか・特徴は何か?
・転用=自分がとるべき行動は? ex.自分の仕事に応用すると?
「僕は左ページと右ページを同時進行で書いていますが、慣れないうちはひとまず左だけ書いておいて、右をあえて白紙で残しておくのがオススメ。『余白を埋めなきゃ!』と脳が活性化します」
4|1日10~15分見直す時間をとる
「1日1回、ノートを見返して右ページを書く時間をとってください。そのときには、左ページの事実に対して『なぜ?』『どうやって?』と考えるのがコツ。ほかの物事にも応用できる本質が見えてきます」
5|コミュニケーションツールとしても活用する
「たとえば営業成績のよい先輩を見て気づいた行動を書き留め、その理由や方法をメモで深掘りしてみる。すると、先輩とは異なる方法だとしても、自分がとるべき行動がわかって成績も上がるはずです。
ちなみに、いつでもどこでもメモをとっていると、『興味をもって話を聞いてくれる』と相手に好印象を与えられる副産物も(笑)。どんな職種や業務、日常生活にも使えるので、ぜひトライしてみてください!」
Oggi6月号「冴えてる人の『メモ』はすごい!」より
撮影/山下千絵 構成/酒井亜希子、佐々木 恵、赤木さと子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部