「透け感」や「光と影のゆらめき」が加わると、いつもの食卓がぐっとこなれてみえます。ガラスの器の楽しみ方を料理家・村山由紀子さんに教えてもらいました。
料理家が伝授する、ガラスの器の楽しみ方♪
教えてもらったのは・・料理家・村山由紀子さん
素材のおいしさが引き立つ小粋なレシピ、心地よさのあるスタイリングが評判。著書に『ベジヌードル』(主婦と生活社)など。
日々に「程よい」ガラスがおいしく見せてくれます
ラズベリージャムと無糖ピーナッツバターのサンド。自家製チャパタにそら豆のフムス。村山由紀子さんのある日のブランチは、光を受けたガラスのプレートや小鉢の、優しいゆらめきが心地いい。
「ガラスは素材の色や形を邪魔せず、料理そのもののおいしさを引き立ててくれるので好きなんです」という村山さんが愛用するのが、京都「吹き屋」の器。「吹き屋」は、ガラス作家・荒川尚也さんのお弟子さんたちが、日々の制作過程で出る屑ガラスでつくるもの。平皿で千円台からという買い足しやすい値段も素敵。
「シンプルで、いい意味で個性がない感じが気に入っています。価格や、手仕事ならではのゆがみが味になっているのも含めて、私にとって程よいガラス。切った食材に塩とオリーブオイルをかけただけの、シンプルな料理もよりおいしく見える気がします」
平皿にはパスタやおにぎり、和菓子を盛ることもあるそう。
「器はしまい込まず、ちゃんと使いたいので、ガラスも日々使っています。同じシリーズでそろえると合わせやすく、重ねて収納もしやすいです!」
村上さん流・ガラスの器を楽しむPOINT4
1:同じシリーズだと組み合わせやすい
「吹き屋」の器は東京・吉祥寺のセレクトショップ「プロム・ナドゥ」で購入。直径15~20cmの3サイズの平皿、小鉢とグラスを4セット。温かみのあるガラスは陶器とも相性よし。
2:1枚あると、食卓に抜け感と涼を呼ぶ
直径15cmの平皿は取り皿としても使いやすい。今回はスズキの昆布締めを盛り、菊の花とライムの皮を散らして、一献。魚介のおいしさも引き立ち、見た目も涼しげ。
3:祖母からもらった昭和レトロなガラス
レトロモダンな昭和のプレスガラスの小鉢は、厚くて丈夫なので日常使いしやすい。光が当たったときのきらめきも印象的。「大好きな豆かんを盛って、黒みつをかけて食べています!」
4:重ねるときは「へだて」をはさんで
茶器に使われる布製の「へだて」は手づくり。小鉢にもフィットする形で、使っていると地震のときに割れなかったという声も。個体差がある器を重ねるときもがたつかず収納できる。
●この特集で使用した商品の価格はすべて、本体(税抜)価格です。
Oggi6月号「『ガラスの器』でおうちごはんも夏支度」
撮影/中垣美沙 構成/松田亜子
再構成/Oggi.jp編集部