「セックス=女性の性が奪われる」という考え方は男尊女卑だ、と怒られてしまって…
「過去に2年間、都内のブラジル料理のレストランで働いていた際出会ったブラジル人の方や、ブラジルに2か月ほど住んでいたとき親しくしていた現地の男性の友人の多くが、付き合う前にまずその女性とセックスをすると言っていたのが、とても印象的でした。(全員がそうとは言えないですが)彼らが言うには、まずセックスの相性を確かめた上で付き合うほうがその後もうまくいく、ということだそう。奥手な女性にはちょっと抵抗がある話かもしれませんが、それもひとつアリなのかと考えさせられましたね。過去に女性の友人の中に、誘われたらよほどのことがない限り寝てみる、と言っていた方がいまして。思わず、そんなことをしていたら軽い女性だと思われるのでは? と注意したことがあったんですね。でもその女性には、セックス=女性の性が奪われる、というような考え方は男尊女卑だ、と逆に怒られてしまって。確かに……と反省しました。その方は、セックスの相性がとてもいいと思える相手と、のちに結婚されました。セックスの相性のよし悪しを、結婚の条件として判断するというのもひとつのアイデアなのかもしれません。よく結婚後の悩みとして聞く“セックスレス”も、相性がよくて行為を互いに楽しめる夫婦関係でいられれば発生しないことなのかと思えば、趣味思考の相性と同じくらい、セックスの相性は重要なことかもしれません」
遺伝子レベルの相性を知る手段として
「アメリカで実際に行われている実験で、男性の汗が染みついたシャツを女性に嗅がせて、その匂いが好きか嫌いか判断させる、というものを聞いたことがあるのですが、その結果が大変興味深いんです。その匂いを好きと言う人もいれば、嫌いと言う人もいるわけですが、嫌いと答える人の多くはその匂いが自分の父親の匂いに近いと感じるからなんだそうです。要は、自分のDNAと離れた人を選ぶよう、遺伝子レベルで組み込まれているということなんですね。逆にその匂いに好感を持てると、セックスの相性もよく妊娠率も高まる、という実験データもあるとか。実際に、この方法を用いた婚活パーティがアメリカで流行っているという話も聞きました。突然相手のシャツを嗅ぐなんて、出会ったばかりの異性に行うのはかなりリスキーですが(笑)。匂いを通して相性を知るという手段として、まずセックスをしてみる、というのも大人の婚活法として考えてみてもいいですね」
誰それ構わず、というわけにはいきませんが、結婚を通して長く一緒に過ごすパートナーを探す上では、これもひとつの有効手段!?
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PROFILE|林伸次
1969年生まれ、徳島県出身。1997年、渋谷に「bar bossa」をオープン。ブラジルに住んでいた際に魅了された音楽、ボサノヴァが静かにかかる大人のためのワインバーとして人気を集めている。ボサノヴァにまつわる寄稿や執筆多数。『Oggi』本誌にて「渋谷のバーのマスターから、少しだけ恋に疲れたあなたに伝えたいここだけの話」連載中。近著に『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか−僕が渋谷でワインバーを続けられた理由』がある。
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