デートの別れ際、気になる男性へかけるべき魔法の言葉
バーのカウンターで働いているとよく聞かれるのに、「女性からアプローチするのってどう思いますか?」っていうのがあるのですが、これ、難しい問題なんです。
ありますよね。男性とふたりきりで食事に行ったりしているのに、なぜか「男性から手を出してこない」ってこと。ほとんどの場合、それは男性が「臆病」だったり「いや、この女の子は面倒になりそうだから手を出さないほうが良いな」って躊躇してたりしてるんです。
さて、男性の方から食事に誘ってきたはずなのに、そろそろ駅が近づいてきて「◯◯ちゃん、東横線だよね。俺、山手線だから」とかって感じで別れようとしています。
そんなとき、魔法の言葉があるんです。そのときに女性から「キスもしてくれないんですか?」って伝えるらしいんです。
これ、男性の方、どうですか? ほとんどの方はキスしますよね。だって、自分から誘ったということはちょっとは好意はあるわけで、「仕事がらみ」とか「友達の友達」とか色んな関係性があっても、「ここでキスしておかないと損」って思っちゃいますよね。なんて言うんでしょうか。男性特有の心理と言いますか、「ここでキスできるのに、しとかなきゃ損」って気持ちがあると思うんです。こういうの女性からはあまり聞きません。男性の方、まあキス、しますね。
たとえば女性から「好きです」って言われても転ばない男性は多いと思います。でも「キスもしてくれないんですか?」だとなぜか転んでしまいますよね。やっぱり男性って「自分が好きな女性を追いかけて落としたい」という狩猟本能がどうしてもあるので、「好きです」って言われても、そう簡単には転ばないんです。
猫は最初から動かない獲物には手を出さないそうです。でも「キスもしてくれないんですか?」は、自分からちょっと動けば仕留められる、絶妙に狩猟本能を刺激する言葉なんですね。女性のみなさん、狩りを教える母猫のような気持ちで、この言葉をぜひ試してみてください。
BAR BOSSA 林 伸次
1969年徳島県生まれ。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷にワンイバー「BAR BOSSA」をオープンする。カウンターの向こう側から、そこに集う人の人間模様を見守り続け、エッセイストとしても活躍。2018年7月には待望の初の恋愛小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)を発表。スタンダードナンバーの音楽とお酒のエピソードとともに綴られるのは、切なさの溢れるラブストーリー。学生から大人世代まで、自身の恋の記憶を呼び起こす珠玉の一冊。Amazonのページはコチラ