出会って親しくしてきた異性の友達を、男として意識してみる
「前回、異性を減点方式で見ると結婚相手には出会えない、とお話ししましたが、それでもついそういう目線で相手を見てしまう、という人も多くいると思います。そんな女性に特に有効だと思うのが、“過去の異性を振り返る”ということ。つまり、これまでに出会って親しくしてきた異性の友達を、男として意識してみることを意味します。ただの飲み友達や昔からの腐れ縁、とくくってしまっている男友達がいる方は、ぜひ一度その意識を変えてその方と会ってみてほしいですね。なぜなら、その相手と両思いになることが結婚の近道だからです。そもそも、友人としての関係が成立している時点で、互いに人としての魅力はすでにわかっているということ。友達と仲良くなるのに、わざわざ減点方式を用いる人はいませんよね。根本的にポジティブな感情を持っている異性に対して、さらに恋愛感情を加えることができれば、これまで挙げたどの出会い方よりも早く親密になれるし、結婚にも辿り着きやすいと思います」
相手を好きになってから付き合うのではなくて…
「実際にこれを経て結婚したという友人の女性のエピソードをご紹介しますね。あるとき、よく集まるグループでの飲み会で、この中で誰となら付き合えるか、といった会話をしたそうなんです。それまで全く意識していなかった人から、自分の名前を挙げられてドキッとした、と。それを機にその方とふたりで会ってみたり、頻繁にメールを交わすようになったことで、友人として見ていた頃とは違った相手の魅力に気づけたとのこと。その方のお話で面白いな、と思ったのが、相手を好きになってから付き合うのではなく、好きになれるかもという可能性の時点で一歩踏み出した、ということなんですね。アラサー世代の方は、仕事にプライベートにとそもそも忙しい方が多いと思うんですが、相手をすごく好き! と思ってから関係をスタートするような時間の余裕はないという人が多い印象。さらにその女性は好きになれるかも、という可能性にかけて、そのあとは相手を好きになる努力をした、と言うんですね。相手を好きになる努力、好きになってもらうための努力を続けることは、結婚をする上でもそうですが、夫婦関係をうまく続けていくための秘訣でもあると思います。大人の恋愛は、恋に“落ちる”のではなく、恋愛感情を“作っていく”もの。いい意味で、自分をマインドコントロールし、いち友人だった異性を好きになっていければ、結婚がぐっと近づくと思いますよ」
ただの男友達だと思っていた異性の中に結婚相手がいるかも! なんて、ちょっとドラマチックなお話ですよね。でも、それを夢物語で終わらせるかどうかは自分次第。まずは近しい異性の友人を食事に誘ってみてはいかがでしょう。もしかして……なハッピーエンドが待っているかもしれません。
さて次回はいよいよ最終回! 結婚にまつわるあれこれをご紹介してきましたが、最後に結婚にお悩みの読者の励みになるような、素敵なお話を伺いました。乞うご期待!
第8回【結婚を遠ざけるクセって…?】林伸次さんに聞く! アラサー世代に伝えたい婚活の心得
PROFILE|林伸次
1969年生まれ、徳島県出身。1997年、渋谷に「bar bossa」をオープン。ブラジルに住んでいた際に魅了された音楽、ボサノヴァが静かにかかる大人のためのワインバーとして人気を集めている。ボサノヴァにまつわる寄稿や執筆多数。『Oggi』本誌にて「渋谷のバーのマスターから、少しだけ恋に疲れたあなたに伝えたいここだけの話」連載中。近著に『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか−僕が渋谷でワインバーを続けられた理由』がある。
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