自分の興味のあることの交流の場となれば足を運びやすい
「うちのお店では、“知らない異性10人と出会って話す会”という名前の婚活パーティなるものを月一程度で開催しています。毎回参加条件となるテーマ(例えば、昨年10本以上映画を見た人、とか)を設けて、それに該当する方を集めた出会いの場を提供しています。“婚活”というキーワードを掲げてしまうと、積極的に参加しにくいという男性の声をよく聞くのですが、自分の興味のあること(この場合ですと映画ですね)の交流の場となれば足を運びやすいそうなんです。一対一で10人全員と会話できるよう時間の区切りを設けて、お酒や料理を楽しみながらフランクな雰囲気で過ごしてもらえるよう毎回心がけています。恋に臆病になっている女性も、こういう場なら気軽に参加できるんじゃないでしょうか」
何か物事を共有したり、共感できる体験って、すごく親密になりやすいと思うんです
「ほかにも、例えば趣味サークル的な集まりなら、最初から好きな物事が共通している、という前提で出会えるので話が弾みやすいというよさがあると思います。いわゆる“婚活パーティ”では、たくさんの人に出会えるメリットはありますが、自己紹介をしているうちにすぐ次の人との交代の時間が来て、盛り上がる間も無くさようなら……という切ない状況になりがちとよく聞きます。でも互いの趣味が共通していることがわかっていれば、話のきっかけは簡単に作れますし、親近感もわきやすい。何か物事を共有したり、共感できる体験って、すごく親密になりやすいと思うんです」
「実際の例として面白いなと思ったのが、スポーツ観戦をメインにした集まりで出会って結婚に至ったという女性の友人の話。スポーツ観戦って、もちろん男女でも行くとは思うんですが、男性だけでわーっと盛り上がっている場も多いらしく。そこに女性がひとりふたりポンっと入ると、ちやほやされてすごくモテるんだそうです(笑)。スポーツ観戦でテンションが上がってそのまま2軒目へ行き意気投合、なんてことも珍しくないようなので、気になる方はぜひ参加してみてはいかがでしょう。そこまでスポーツに知識がなくても、教えてもらうということで相手とコミュニケーションを取るのもひとつの手だと思いますよ」
初対面の人と、会話のとっかかりになるものを探すのはなかなか難しいもの。共通の趣味があれば、話も自然と広がっていきそうですよね。
と言っても、趣味サークルでいいなと思う人に出会っても、話すうちに実は既婚者だと発覚して断念、なんていうパターンもあると話す林さん。次回は、確実に未婚の人と出会うにはどうすればいいの? という疑問にお答えいただきます。どうぞお楽しみに!
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第4回【婚活アプリ】は必ずしも結婚につながらない!? 林伸次さんに聞く! アラサー世代に伝えたい婚活の心得
PROFILE|林伸次
1969年生まれ、徳島県出身。1997年、渋谷に「bar bossa」をオープン。ブラジルに住んでいた際に魅了された音楽、ボサノヴァが静かにかかる大人のためのワインバーとして人気を集めている。ボサノヴァにまつわる寄稿や執筆多数。『Oggi』本誌にて「渋谷のバーのマスターから、少しだけ恋に疲れたあなたに伝えたいここだけの話」連載中。近著に『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか−僕が渋谷でワインバーを続けられた理由』がある。
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