手に入れた「世界にひとつだけ」の名品を私のモノに育てていくために覚えておきたいのが、お手入れ方法。正しいケア&メンテナンスで大切な名品に長く愛情を注ぎたい。そのための基本のキをプロに直撃! たしなみとして覚えておけば、大人の女性としての自信やゆとりにつながります。
ジャケットのお手入れ・心得1|ドライクリーニングは年に2回まで!日々のブラッシングが大切
「ほこりがつくと、虫食い、色焼けなど生地の傷みを誘発。ブラッシングで生地目に逆らうように下からほこりをはたき出し、その後生地目に沿って毛並みを整えて。髪のように、毎日とかすとツヤが保てます。ウールには天然の羊がもつ油分があります。過度のドライクリーニングは汚れ以上にその油分を落としてしまい、ツヤも損なうことに」
チェックポイント
✔︎日々のブラッシング:ブラッシングはほつれや取れそうなボタンに気づくきっかけにも。
例えば本企画担当エディターは、馬尾脇毛100%のブラシを愛用!
服地に対する当たりのやわらかさとほこりをはね出すコシの強さを兼ね備えた素材。
ジャケットのお手入れ・心得2|きちんとしたサイズで着ることも、キレイに着る秘訣です
「ジャケットのそで丈を合わせることは男性ではセオリーですが、意外と女性は買ったままのサイズで着ていることが多いです。シャツや下着と違って何度も水洗いできないので、自分に合ったサイズにお直しして着ることが大切」なんだとか。長すぎるそではおしゃれ感を損ないだらしなく見えるだけでなく、服を傷めてしまうので注意して。
チェックポイント
✔︎ジャストなそで丈を知っておく:親指の付け根が隠れるような長いそで丈はNG!
豆知識★ もしもそでが汚れてしまったら…
ジャケットやトレンチコートなどのそでの汚れ、黒ズミは、そでを5mmほどつめるお直しをすると、新品のように生まれ変わります!
教えてくれたのは…
SARTO 銀座店 フィッター松尾尚子さん
セレクトショップ、ジーンズメーカー勤務後、サルトへ入社。’90年代に独学で縫製技術を身につけ、サルトでドレスとテーラーを学び、お直しやお手入れに精通している。SARTO
2017年Oggi1月号別冊「保存版 名品のそろえ方」より。情報は2016年のものです。
【本誌掲載時スタッフ イラスト/サトウアサミ 構成/小池百々子・須藤由美・村上花名(Oggi)】