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2019.02.10

女医が教える【食中毒予防】の三原則。知っておきたい対策マニュアル

食中毒予防の三原則と、知っておきたいマニュアルを女医がわかりやすく解説します。

食中毒は、食品に付着したり、食品の内部に潜んでいる細菌やウイルスを体内に取り込んでしまうことで、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの症状を引き起こす病気のことです。

食中毒の原因となる病原体は多々あり、自然界の食品からそれらの病原体を完全に排除することは困難です。そこで、食中毒を予防するには、食品に含まれている病原体を体内に取り込まないための対策が必要になります。

【目次】
【食中毒予防】三原則その1:病原体をつけない
【食中毒予防】三原則その2:病原体を増やさない
【食中毒予防】三原則その3:病原体をやっつける
【食中毒予防】その他、知っておきたいマニュアル

【食中毒予防】三原則その1:病原体をつけない

食中毒を引き起こす病原体は肉や魚、野菜、卵などに潜んでいます。

これらの病原体は、手指や包丁、まな板などの調理器具に簡単に付着し、感染を拡げる原因にもなりますので、「病原体をつけない」対策が重要です。

具体的には、調理の前後や生の食材に触れた後はしっかり手洗いをすること、調理器具はその都度洗浄することが大切です。

食中毒予防 まな板洗浄
(c)Shutterstock.com

また、洗浄だけでは落としきれない病原体を死滅させるには、アルコール消毒が有用です。手洗いや器具の洗浄の後には、アルコールスプレーなどを使用して確実な除菌を行うと、食中毒をより確実に予防することができます。

また、サラダ用の野菜など生食する食材と肉や魚類に使用する調理器具を使い分けるのもおすすめです。まな板シートなどを使用して生食用食材に菌が付着しないように注意しましょう。

【食中毒予防】三原則その2:病原体を増やさない

食中毒の原因となる病原体は、少しでも体内に入り込むと症状を引き起こすわけではありません。食中毒を引き起こすには、ある程度まとまった量の病原体が必要です。
このため、食中毒を予防するには、食品に潜んでいる「病原体の数を増やさない」ことが重要です。
食品に潜んでいる病原体は時間が経過するごとに増殖します。それを食い止めるには、病原体の増殖が低下する低温環境での保管が必要です。

食材は購入したらなるべく早めに冷蔵庫へうつし、少なくとも賞味期限以内には調理して食べきるようにしましょう。また、夏場は買い物袋に保冷剤や氷を入れておくと、帰宅途中での増殖を最小限に抑えることができるのでおススメです。

冷蔵庫
(c)Shutterstock.com

最近では、インスタグラムなどで色とりどりの「常備菜」をまとめて作る習慣が定着していますが、調理後の食品にも病原体が潜んでいる可能性があります。常備菜は鍋に入れたまま室温で保管せずに、必ず清潔な容器に移して冷蔵庫や冷凍庫で保存するようにしましょう。

【食中毒予防】三原則その3:病原体をやっつける

黄色ブドウ球菌やウェルシュ菌などの一部の病原体を除いて、食中毒を引き起こす多くの病原体は、熱に弱い性質を持ちます。この性質を利用すれば、大半の食中毒を予防することが可能です。

肉や魚など病原体が潜んでいる可能性の高い食材は、しっかり中まで加熱して確実に火を通すことが重要です。

しっかり中まで加熱
(c)Shutterstock.com

特に、ハンバーグなどひき肉を使用したメニューや鶏肉は内部にまで病原体が潜んでいる可能性がありますので、中まで火が通っていることを確認してから食べるようにしましょう。飲食店などでは、新鮮さをアピールして生焼けのハンバーグや焼き鳥を提供していることもありますが、食中毒を引き起こすリスクが高いので控えた方が無難です。

また、食品だけでなく、生ものを調理した器具や台ふきんなど病原体が付着している可能性があるものを熱湯・煮沸消毒するのも有用ですので、アルコール消毒に抵抗のある人は試してみましょう。

【食中毒予防】その他、知っておきたいマニュアル

食中毒を予防するには、三原則の対策だけでは不十分なことも多々あります。
次のような対策法も覚えておきましょう。

■病原体を拡げない

食中毒患者の便や吐物には、病原体が多量に含まれています。特に、吐物中の病原体は乾燥して空気中に舞い、周りの人に感染を拡げる可能性があります。

吐物は、速やかに新聞紙などをかけて飛散を防ぎ、消毒薬を浸して丁寧にふき取るなど適切な処理が必要です。

また、患者の手指に付着したウイルスがドアノブや電気スイッチなどに付着していることもありますので、身近に患者がいる場合は手の触れやすい部位をこまめに消毒しましょう。

拭き取り
(c)Shutterstock.com

■病原体を持ち込まない

食中毒のほとんどは数日で自然に回復します。しかし、症状がなくなったからといって周りの人に感染を拡げないわけではありません。回復した後も二週間ほどは便とともに病原体の排出が続きます。

身近に食中毒を発症した患者がいる場合には、手洗いや消毒などの予防対策はもちろんのこと、感染者は調理をしないことも重要な対策です。主婦や一人暮らしの人の場合は、全く調理をしないのは困難かも知れませんが、使い捨てのビニール手ぶろを使用しながら調理し、生ものは避けるなど十分な感染対策を行いましょう。

成田亜希子先生

一般内科医。プライベートでは二児の母。
保健所勤務経験もあり、医療行政や母子保健、感染症に詳しい。
国立医療科学院などでの研修も積む。
日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会所属。


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