理系男子。もしかしたら「ちょっと苦手なタイプかも…」と思っている方も多いのでは? サッパリ理解できない彼氏の言動。すれ違いばかりの同僚。理屈っぽくてイヤな上司…そんな人は必読の理系男子の取り扱い方です。
理系男子が褒めてほしいポイントとは?
今回は、「気になっている相手が理系男子」という方は、特に必見のテーマです!「理系男子が褒めてほしいポイント」について解説していきます。
人間ですから、誰だって人から褒められたら嬉しいものですよね。でも、私は単に「理系をもっと褒めなさい!」とだけ言いたいわけではありません。お互いにリスペクトし、褒め合う関係が理想です。
ところが、皆さんは意外と理系男子が本当に認めてほしいこと、褒めてほしいポイントをご存知ないのではないかと思うのです。
たとえば私が企業研修やセミナー、大学の講義などでお会いする方(主に女性)に「理系の人ってどんなイメージ?」「どこにリスペクトしている?」といった雑談をすることがあります。
そこで聞こえてくる答えはこのようなものが圧倒的に多いのです。
「数学とか理科の勉強ができそう」
「アタマ良さそう」
「理屈っぽい」
「会話が上手じゃない」
「意外と不器用」
「世の中が便利になっているのは理系出身者のおかげ」
注目するべきは、最後の答えです。
たしかに技術の発展は理系出身者の頑張りがあったからでしょう。病気が治るのも、医療や薬品に携わる研究者の頑張りがあるからです。
しかし私は思うのです。皆さんが理系出身者に対してすごいと思っているのは、「結果」だけなのではないかと。スマートフォンが誕生した、がんを治療する手法が見つかった、……目に見える「結果」だけをみて、理系ってすごいと言っていると。
世界にはたくさんの技術者、研究者、学者がいます。でも、彼らがみんな「結果」を出せているかというと、決してはそうではありません。
でも、世の中に役立つもの、人々が求めているもの、革新的なもの、そういったものを世に出すことを夢見て、目に見える「結果」が出ない可能性が圧倒的に高いなかで、今日も汗を流しています。
つまり、理系出身者が本当に欲しい褒め言葉は「アタマが良いこと」ではなく、もちろん「結果」に対してでもなく、「暗闇の中でもがいている自分」に対してのそれなのです。
製品化されなければ意味がない。再現性がなければ意味がない。そんな厳しい環境で戦っている人たちには、ぜひその汗に対してリスペクトしてあげて欲しいし、褒め言葉をかけてあげて欲しいのです。
かつて大ヒットしたテレビドラマ「下町ロケット」や、2017年12月時点で放映中の「陸王」(いずれもTBS系列)も、いわゆる理系の男性技術者の苦悩と奮闘が多くの時間を割いて描かれています。
結果も大事ですが、そこまでのプロセスでしてきたことを、多くの理系男子は見て欲しいのではないでしょうか。
冷徹で理屈っぽく、めんどうくさいイメージもある理系男子。でも、その仕事内容はとても人間的で泥臭いはずです。褒めるときは頭脳や結果ではなく、その人のハートにアクセスしてあげてください。
「あなたのような技術者が頑張ってきたから、いま世の中はまわっているのよね」
そう言ってもらえるだけで、きっとその理系男子は明日も頑張れます。
深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/人材教育コンサルタント
BMコンサルティング株式会社代表取締役/多摩大学非常勤講師/理学修士(数学)
ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し人財育成に従事。著作多数。
文化放送「The News Masters TOKYO」ニュースマスター
ラジオ『深沢真太郎のビジネス数学カフェ』パーソナリティ
パールハーバープロダクション所属(文化人タレント)
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者
公式チャンネル「ビジネス数学TV」