日本のクリスマスディナーと言えば、フライドチキンやケーキを食べるのが普通ですが、海外の友人たちにそれを言うとクリスマスという特別な日になぜファストフードを食べるのか? と結構驚かれます。
アメリカやイギリスでは本来七面鳥を、そして現代では手軽なチキンを食べる人も多くなっています。
では他の国はどうなのでしょう? 実は国によってクリスマスディナーも様々。では、いくつかの国のクリスマスフードをチェックしてみましょう。
■南米諸国のクリスマスフード
メキシコやコスタリカ、ベネズエラなどの南米諸国では、タマレ(タマルとも)という料理をクリスマスに食べるといいます。
タマレのレシピは家庭によって違いますが、お肉、ガーリック、タマネギ、ジャガイモ、レーズンなどをとうもろこしの粉を挽いたもので包み、プランタンという南米やカリブの国々で日常的に食されているバナナの葉っぱに包んで蒸した料理です。
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お肉も豚肉を使ったもの、鶏肉または牛肉を使ったものなどバリエーションもいろいろ。見た目は中華ちまきのようですが、クローブやクミン、ローリエ、カイエンペッパーなど、スパイスの効いた風味豊かなごちそうなのだそう。
日本の家庭で作ってみるなら、タコス用のシーズニングを使ってみるといいかもしれません。
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■フィリピンのクリスマスフード
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フィリピンのクリスマスのごちそうは、なんとブタの丸焼き! クリスマスだけではなく、結婚式などのお祝いごとにも欠かせない特別なごちそうなのだそう。
内臓を取り出して舌味をつけたブタをまるごと一頭低温でじっくり焼くというレチョンという伝統的なお料理。
外はカリっと、中はジュワっとジューシーでとてもおいしく、観光客にも人気のお料理だそうです。丸焼きの状態だと見た目が少し怖いですが、食べる時には普通の豚肉料理なので抵抗なく食べられるはず。
■ドミニカ共和国のクリスマスフード
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ドミニカ共和国では、クリスマスには牛の胃を煮込んだモンドンゴというスープを食べるのだそう。
写真はドミニカの著名なシェフによるモンドンゴで、彼によるとこのスープはライスやアボカド、ユカと呼ばれるキャッサバ、そしてプラタノ(スペイン語でプランタン=調理用バナナの意味)と一緒に食べるのだとか。
ホットソースと酸味の強いオレンジを少し絞ると最高で、パクチーも欠かせないと語ってくれました!
■ロシアのクリスマスフード
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ロシアのクリスマスディナーに欠かせないのが、Herring in a fur coat(ヘリング・イン・ア・ファー・コート)と呼ばれるサラダ。「毛皮を着たニシン」という意味のお料理です。
ロシア語では、セリョートカ・ポド・シューボイと呼ばれるこのお料理は、クリスマス以外でもパーティには欠かせないメニュー。ジャガイモ、ビーツ、にんじん、卵などをマヨネーズで和え、ニシンのオイル漬けを包んだケーキのような美しい前菜です。
世界のクリスマスメニューをヒントに、今年はちょっと違うディナーを考えてみるのもありかもしれません。楽しいクリスマスを!