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2018.11.15

不妊治療中30代キャリア妻「赤ちゃんと仕事どちらが大切ですか?」と聞かれ…【妊活日記31】

33歳兼業主婦ライターが妊活を実録リポートするブログ的連載第31回。不妊鍼の担当鍼灸師に言われたことがグサリと胸に突き刺さったときのこと。

【33歳の妊活日記】by OLライターHana

バリバリと仕事をしてきた20代、30歳を越えこのまま独身バリキャリを貫くのかと思ってた矢先に社内の先輩男性と縁あって32歳で結婚。

さぁ次は妊娠と考えた2016年5月から、2018年の今、未だ妊娠に至らず…自分の努力だけでも越えられない壁があることに気がつき、同時に同じ悩みを抱える30代女性の多さを知る。

自分は妊娠できるのか、その答えはまだ見つかっていないけれど、同士のような女性たちへのエールもこめ、またこれから先、妊娠に悩む女性たちに少しでも役立てばと、実録で33歳兼業主婦ライターが妊活をリポートします。

これまでの記事:妊活日記一覧はこちら

不妊治療
(c)Shutterstock.com

#31 ゴナールもHMG注射も効果が出ず…先行き不安な不妊治療

排卵誘発の為にゴナールの自己注射を始めたHana。

4週に渡りゴナール注射をし、容量も最大まで増やしたものの卵胞が育つ兆しはなく、ゴナール自己注射は一旦中止。通院でのHMGフェリング注射を開始したのでした。しかしその注射を3回継続したものの卵胞が育たず、いよいよ人工授精も視野に…。

以前先生は「ゴナールで効果が出ない人も、HMGにすると“まれに”排卵することがある」と言いました。

その時、私は先生の使った“まれに”という言葉の表現は1割くらいのわずかな人を指すと想定していて…

やっぱり私は“まれに排卵する人”の1割には入れなかった

でもこの週の私は、先生の“まれに”発言のおかげでHMG注射への期待は最低限で済んだ為、たまごが育たなかったことに対しては大きなショックを受けずにすみました。

不妊治療
(c)Shutterstock.com

たまごが育たない不安を払拭するために通った不妊鍼

ただ、次々と治療が行き詰まっていくことで、妊娠できるのかなという漠然とした不安は常に胸の中につっかえていました。

そんな不安を少しでも払拭するために!

もはや効果の有無はわからないけれど、少しでも何かをしていたくて不妊鍼は継続して通っていたのでした。

ちなみに、気になる方もいるかもしれないので。不妊鍼のお値段、1回いくらだと思います?

私がいっていたところは、不妊鍼は、1回約8000円∑(゚Д゚)

不妊鍼
(c)Shutterstock.com

これは高いのかしら? 安いのかしら? 普通の鍼の値段はよく知らないのですが、週に一度8000円ってかなりお高いですよね??

しかもマッサージやエステと違って効果の有無がその場でわからない!

けれど私は精神安定のためと、万が一妊娠に至らなくても体質改善も兼ねてちょっと通ってみることにしたのです。そんなわけで、我が家の家計で、私の給料の半分近くを不妊治療へと注ぎ込んでいるのでした!

HMG注射3回で排卵に至らなかったこの翌日も不妊鍼に向かいました。毎回、まず初めにクリニックでのその週の治療と診察結果を担当の鍼灸師さんに話します。

ちなみに不妊クリニックと違って、鍼灸院は患者さん1人につき担当の鍼灸師さんが一名つくので、毎週同じ方に施術いただくことになります。ですので、今までの治療経過も説明済みです。

担当の鍼灸師さんに言われたことが胸に突き刺さった

私の担当の鍼灸師さんは、前の職場でお世話になっていた女性上司とそっくり。前の職場の上司のお名前を借りて、ここでは鍼灸師の鈴木さん(仮名)と呼ばせていただきます。本当にそっくりすぎて、姉妹ではないかと確認してしまったくらい。そして、どちらの鈴木さんも非常に感じの良い方です。

でもこの鍼灸師の鈴木さん(仮名)。とても良い方なんだけど、私がその週の治療結果を話すと気の毒そうな、残念そうな、なんとも言えない表情をいつもするの。

きっと私の気持ちに共感してくれてるのだと思うけど、結構笑いも交えながら不妊治療の状況や結果を説明しているにも関わらず、気の毒な表情になるということは、私がウケを狙っている言動が不妊という現実を前にして鈴木さん(仮名)には痛々しく映っているのかしらと気になり始めた今日この頃。

そうそう。治療開始から全く成果が出ていない事実を誰かに話す時、こんな心情になり始めていたんですよね。不妊を同情されているのかが気になる的な。治療を開始した時には友人とかにも結構堂々と病院に行った報告をしていたのに!

そんなわけで今日もまた、気の毒な表情をしながら私の話を聞いてくれる鍼灸師の鈴木さん(仮名)にHMG注射も効果が出なかったことを話しました。

あぁ! 鈴木さんの表情がいつもに増して気の毒そうになっていく!

そんな目で私を見ないで〜!

同情しないで〜!

そこまで落ち込んではいないのよ〜

と、心の中で叫んでいるうちにそのまま治療が始まりました。

治療をしながら、鈴木さん(仮名)から最近の私の生活スタイルについて尋ねてきました。

実はこの頃の私、職場での新しいプロジェクトが思いのほか大変で、帰宅がほとんど午前様…。化粧を取って眠れるかさえもその日の私のコンディション次第。オールインワン化粧品さえもいらねえやというような残念無念なOLライフを送っていました。

その残念OLライフ話を気の毒そうに相槌を打ちながら聞いていた鈴木さんが、突然私に「Hanaさんはその生活を好きでされているんですか?」と尋ねてきました。

はて??

好きでしている気もないが、好きなのか? まぁ会社を辞めるほど、今の生活が嫌とかではないな。

突然の質問にしどろもどろになっていると鈴木さん(仮名)の気の毒そうな表情が怒った顔にみるみる変わってきて…

怒った顔
(c)Shutterstock.com

『Hanaさん。Hanaさんは赤ちゃんが欲しいんですよね? できなくてもいいんですか? Hanaさんの人生だから鍼灸師の私がなにかを言える立場ではないですが、一度真剣に考えてください。

赤ちゃんと仕事どちらが大切ですか?

Hanaさんは長い間生理すら自力で来ていないですよね。生理が止まってるのはHanaさんの体のサインです! 仕事を変えるとか、働き方を変えるとかなにかしないと大きい病気になったり、このままじゃ子どもはできないですよ!』

と、本気モードで叱られました。

き、きびしい(T ^ T)

気づいていたけれども、他人から言われるとグサッと来ますね。しかし、今の仕事はもう少しがんばりたいし、子どももほしいこのふたつは両立しないのかしら

ていうか、甥っ子のことは我が子のように可愛がってきたけれど、未だ見ぬ我が子の大切さなんかわからないわ。でもこれっていわゆる「私と仕事どっちが大切なの?」という質問と同じレベルじゃない?

しかも、ドラマの中での私と仕事はすでに現在進行形で目の前に存在するけれど、私においては、赤ちゃんどころかたまごすらも存在していないからね。

ドラマの中で私と仕事どっちが大切かを聞かれた男は大概どんな行動に出るんだっけ? 大体の場合、女との別れを選ぶな。

私に置き換えると、私にとっての女は妊活ということなのか。。。では、私は妊活を止めるのだろうか。

その日鍼灸師の鈴木さん(仮名)は最後まで私に真剣に考えてと語り続け、その日の治療は終えました。おそらく相当熱く、真剣に語りかけてくれたのですけど、私は妊活ではなく男と女の別れの妄想が、さらなる妄想を呼んでなんのこっちゃわからなくなりました。

妊娠とライフスタイル。

よく雑誌やネットにも妊娠するために、早く寝る、バランスの良い食生活、ストレスを減らすとか書かれていますが、難しい問題ですよね。

そりゃあ早く寝て、健康的な食生活をして、ストレスフリーの生活をしていれば妊娠しやすいのかもしれません。

だけど、仕事を辞めてその生活をしたからといって必ず妊娠できる確証もなくて。もしその状態で不妊治療をするならば、今度はお金に苦しむことになる。

私はどこのタイミングで何を選択していくべきなのか、たまごのサイズがどうこうよりも将来を悩み始めた出来事だったのでした。

つづく

これまでの記事:妊活日記一覧はこちら

※この連載は個人の体験です。治療や薬の処方などに関しては必ず医師に相談してください。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

初出:しごとなでしこ

Hana 33歳兼業主婦ライター

広告代理店で働くアラサー主婦OL。結婚2年目。主婦業、仕事に追われながらも、ただいま子作り奮闘中。夢は、家族でハワイ移住。

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