職場でコミュニケーションちゃんと取ってる?
口臭予防ブランド「ブレスラボ」を展開する第一三共ヘルスケア株式会社は、全国の20代から50代の女性800人を対象に「職場のコミュニケーションに関する意識調査」を実施。その結果を紹介します。
■6割近くが口頭コミュニケーションが「少ない」と実感
まず、「現在の職場での上司や部下・同僚との会話(口頭でのコミュニケーション)の頻度」を聞いてみると、業務上の会話については、57.7%が「少ない」もしくは「どちらかといえば少ない」と回答。
業務以外の会話では、65.9%が「少ない」もしくは「どちらかといえば少ない」と回答。年代別にみると50代が最も多く、20代が最も少ない結果となりました。
■この3~4年で口頭コミュニケーションが減った人は約2割
次に、「この3~4年、口頭でのコミュニケーションの頻度の変化」を質問したところ、全体の18.8%が「減った」もしくは「やや減った」と感じていることがわかりました。
年代別での大きな差異は見られませんが、どの年代においても、「減った」「やや減った」と答えた割合が「増えた」「やや増えた」と答えた割合を上回っていました。
■3人に1人が「業務上の指示」「質問・確認」に関する会話が減った
具体的に減っているコミュニケーションの内容とは…?
調査結果では、「業務の口頭による指示」と「口頭での質問・確認」が36.8%と3人に1人が回答。そのほか、「業務外の雑談」(33.3%)、「対面での会議や打ち合わせの頻度」(24.8%)、「悩みや困りごとの相談」(23.9%)などが挙がりました。
メールやメッセンジャーアプリなどのツールが発達・普及し、ビジネスの場で一般的に用いられるようになった現在、デジタルデバイスの使用頻度が上がる代わりにアナログのコミュニケーションが減っていることが考えられます。
■コミュニケーションをとることが口臭予防に!
メールやメッセンジャーアプリに頼って、会話が減りがち…。東京歯科大学 千葉歯科医療センター准教授の亀山敦史先生によると、「会話不足が口臭リスクを高める」とのこと。
「近年、職場でデジタルツールの発達や普及により、口頭での会話をしないでお仕事する人が多いようです。このような人は、職場で会話をする機会が少なく、口を閉じた状態が続くため唾液の分泌量が減ると言われています。
実は唾液と口臭の間には密接な関係があって、唾液中には、リゾチームという殺菌力を有する酵素が含まれているため、唾液が適切に分泌されると口臭は抑えられます。一方、唾液の分泌量が低下すると、舌苔として菌が舌表面に沈着・増殖しやすくなり、口臭が発生します。
また、ストレスが積み重なっていくと自律神経のバランスが悪化します。口を閉じた状態と同様に、唾液の量は減少していきます。その結果、口の中の菌が繁殖し唾液で菌を洗い流すことができなくなり、口腔内の洗浄効果の低下を招いて、口臭リスクを高める要因になります。
職場のストレスで無口になりがちな人もいらっしゃいますが、口頭でのコミュニケーションが減ると、さらに口臭がきつくなりやすくなる悪循環に陥るため、口を閉じた状態が続くことは、あまりおすすめしません。
口臭の観点から申し上げると、職場で対面式のコミュニケーションを図ることは、唾液の分泌量を保ち、口腔内の洗浄効果を適切に保つポイントのひとつであると考えられます。会話が少ない時やストレスを感じる時、気分転換に洗口液で口をゆすぐなどでもケアになります。」
職場で誰かと話すことで気分転換になったり、問題解決のヒントを得たりします。また、口臭を予防することにも! メールやメッセンジャーに頼らず、コミュニケーションをとるようにすると、いつも以上に仕事がはかどるかも。
調査/第一三共ヘルスケア株式会社
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは…東京歯科大学 千葉歯科医療センター准教授 亀山敦史先生
日本口臭学会、日本歯科東洋医学会が認定する口臭専門医、歯科東洋医学専門医。本来の専門分野は歯のホワイトニングやコンポジットレジンを用いた審美歯科治療であるが、2001年に東京歯科大学千葉歯科医療センターの口臭外来開設とともに外来を担当、口臭に悩む患者と向き合い、従来の歯周病治療による口臭へのアプローチに加えて漢方薬を併用した口臭治療を実践し、効果をあげている。