自分を護り、自分を鼓舞する。そんな意味でも女性にとってのアクセサリーのポジションは、とても高い
今年の夏は早くやって来そうだ。
紫陽花もまだ雨の匂いもしないうちにすでに満開に近い。そして、消費家クロシマのお洋服もすでに半袖に移行中。
そんなある日帰りがけにぶらっと立ち寄った銀座松屋。1階で「化粧品でも見てみるか」と、何気なくブラウジングしていたら知らないうちにジュエリー売り場に迷い込んでいた。
今年は明るめのターコイズみたいな色の石がいっぱい並んでいる。そう、夏に近くなってきたので女性の襟元、胸元、袖周り、開放感がいっぱいなってくる。そういう時はジュエリー(アクセサリー?)の活躍のチャンス!
ふーん、、、と何気なく、ショーケースを覗きこみ、廻ったクロシマの目に止まったのは、結局このリング。
「全然大振りでもなんでもないやん!」と突っ込みが聞こえて来そうですが、みなさま、なんとなく写真からわかりますか?
リングの部分が細かく砂みたいになっているのを。それも普段あるような、いわゆる“サンドブラスト”と言われるものよりもずっと荒い仕上げ。
小さいながらに主張を放っていた。
何種類かデザインがあったものの、私はダイヤが4つキラキラしていて、おまけにこのリングの部分がザラザラキラキラしているダブルキラキラを思わず購入。
それがコレです↓
むむ、撮影なかなか難しい(ブツ撮りは難しいのだ、、、汗)、がみなさま、すこーし緩やかにカーヴしたデザインとリングの横のザラザラ感が伝わってきますでしょうか?
この優しいカーヴとキラキラのコンビのリング、今日もクロシマの指で輝いている。
で、ここでみなさまに質問。こういう指輪を自分のために買う。その時は何指用に買うのか?
中指? ひとさし指? 薬指? 小指?
で、私の答えは、…絶対に薬指だ。
大振りのリングならもちろん人差し指とか中指。でもこのような可憐で繊細なタッチのものは、絶対に薬指が一番美しく映えるのだ。
それも左手。
え、左手。
そう、左手。
右利きの方が多いこの世界、やはり役割があるのだ。
実務を着々とこなしていく右手。そして自分も護る右手。
エレガントに空を泳ぎながら、自分の感情を表現する時にだけ活躍する左手。
美しいものは左手薬指で輝くものなのだ(だからエンゲージやマリッジも左手薬指にするようになったんだろうな)。
なので、この頃のクロシマは、素敵な男性の方々(方々?)からの頂き物に限らず、自分で買った可憐なリングたちも積極的に左手薬指にするようにしている。
リングひとつだけで主張させる時。
細くて華奢なリングをたくさん合わせて、群舞での美しさを見せる時。
気分でピンキーや中指も含めてそこで世界を創り上げる。
こんなターコイズのリングを合わせると、すっかり夏気分。
キラキラ系のリングを重ねると一気にゴージャスに。少し緩やかなカーヴがかすかな揺らぎを作り上げて、逆に素敵。
もう一本合わせると、もう、憧れのブシュロンをつけている気分。自分で創り上げるラクジュアリー。ゴールドとホワイトのコンビも素敵。
ちょっと主張が必要な時でも、左手はあくまで柔らかで女性らしさを演出。優しいモーヴ色のガラス玉でできたリングに、パープルの石を敢えて見せてみる。
ガラス玉の周りの刻みがレトロでギャッツビーの世界に入り込む感じ。
とはいえ、働くなでしこたち。夏場にはモダンで大胆なシルバーリングなどもぜひ活用したい。
そんな時はやはり右手の出番。そして何より、人差し指と中指だ。
仕事がら、お客様に色々指し示したり、ご案内したり、と右手の活躍の場は多い。そんな時には人差し指や中指に主張の強い、できるオンナの印をば。
このところ大流行の×型のリング。これを人差し指につければ鉄板です。
お友達のスタイリスト、リカコさんが始めた淡水パールが美しいENAK…(エナッ、と読みます)。ここではパールシリーズで3セットで購入。今の季節に大活躍です。真鍮のラスティックな雰囲気が夏のドレスに合うね。
パールはそれでも主張が過ぎず、大振りでもレディらしさが表現できる。キャッチの後ろもパールで止めるようになっているピアスは本当に便利。このキャッチを他のピアスにも使ってコーディネイトも拡がりました。
そしてこの不思議な色がたくさん詰まったアンティークガラス玉のリングとピアス。
ジュエリーでは珍しい紺色がトラッディショナルでもあり、アーティスティックでもあり思わず、セットで購入。(gren)
リングが大振りだけに一つで十分な主張がある。イヤリングやバングルとセットで購入しておくと、コーディネイトに困りません。同じ世界観をバングルやイアリングまで広げていきたいですね。
そして最後に。
これは4月、六本木アークヒルズの蚤の市でみつけたもの。決して高いものではないけれど、パープルのお花の石が私の目を離さなかった。
一期一会。
“クロシマさんぽくなーい”という、ケイコの言葉を尻目に購入。
パソコンを打っている時、何気にアジェンダを広げた時。
右手の人差し指。
ここにいるリングは自分に語りかけてくる。自分を励ましてくれるのだ。
このお花リングもそう。
と、いうことで今年も結局リングやバングル、アクセサリーは結構買っている、さすが消費家クロシマ。。。(涙)
しかしながら、アクセサリーの良いところは、買ってもかさばらないところ。お洋服のようにクローゼットの中で大量の場所を占め、扉を開けた時にゲンナリすることも少ない。
そしてクロシマは思う。
アクセサリー、それは太古の時代には”生身のニンゲンを諸悪の根源から守るための「魔よけ」として、始まったのだ。
Engage myself エンゲージマイセルフ。
Armor myself アームマイセルフ。
自分を護り、自分を鼓舞する。
そんな意味でも女性にとってのアクセサリーのポジションは、とても高い。
ソロ活動でもデュオでもファミリーでも。自分で自分の身を守るということはこの乱世ではもう、デフォルト機能だ。
そういった意味でも、自分で稼いだお金(ボーナス?)は、自分の身を守る素敵なマヨケに使いたいものだ!
(って結局消費か! 笑)
【編集後記】
今回は撮影にこだわってみた!
フォトグラファークロシマ!
頑張ってはみたけれど、ブツ撮りはやっぱり難しかった!
(青い砂とか買ってみた♩、お米はアメリカの展示会でやってたのを真似)
ふぅーーっ。今回はカメラワークもお楽しみください♩
初出:しごとなでしこ
黒島美紀子 MKシンディケイツ代表
消費家・商業マーケティングコンサルタント
アパレル、セレクトショップ・百貨店を経て独立起業して早や10年余。数々のお買い物の実践と失敗を繰り返し、ファッション、ビューティ、グルメ、ライフスタイルの動向を消費者目線で考察。また、世界各地の商業スペースやブランドをチェック、消費活動を通じたマーケティングを行い、企業と消費者を結ぶ。