小林由美さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、パン屋さんオーナー・小林由美さん。
東京都世田谷区の松陰神社前駅の線路際にある小林さんのお店「good sleep baker」は、営業時間が夕方6時 から深夜1時まで(水曜定休日、日曜は午後3時から23時まで)と、パン屋さんのイメージを覆すお店。
店内にはビアパブが併設され、パンをつまみに、全国各地のクラフトビールを日替わりで楽しむことができ、「夜に焼きたてのパンが食べられるのが嬉しい」「ビールとパンが美味しい」と瞬く間にお客さんの心をとらえ、様々な雑誌に「夜のパン屋さん」として掲載される人気店に!
そんな連日大盛況のパン屋さんのオーナーを務める小林さんですが、高校卒業後は製菓専門学校に進み、パンの魅力に惹かれるも、趣味の音楽の夢を捨てきれず、卒業後はフリーターに。様々な職を転々としていた時期もあったのだそう。
そして、中途半端な人生に「広く浅くで何も成し遂げていない」とコンプレックスを抱えていたのだとか。
そんななか、パン屋さんで働いていた、29歳のときに転機が。「自分のお店を持ちたい」と思い立ち、当時の店長の「やりたいなら早く始めなさい」というひと言に背中を押され、わずか10ヵ月で現在のお店をオープン。
「仕事帰りにパンを買うついでに一杯飲める場所があったらすごくいい」という思いの下、午後2時から1人でパンを焼き、人通りが少なくなる深夜までお店に明かりを灯し続けています。
小林由美さんの「7つのルール」
さて、そんな小林さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…
■1.ビールに合うパンを作る
お店の営業時間が夜なので、お客さんの大半は大人。そのため、「ビールに合うパン」を作ることに注力しているという小林さん。たとえば、人気のベーコンエピは、塩気を強めに味付けし、香りが立つパクチーを添え、最後にごま油を一塗り。他にも、スパイシーなクミンを練りこんだパンなど、ビールとのマリアージュを楽しめるパンが豊富♪
■2.パンを寝かせて帰る
夜に営業する小林さんならではのルールが。それは、帰宅前に翌日焼くパンを冷蔵庫で寝かせておくこと。通常、パンの発酵は約1時間、30度から40度の温度が基本。しかし小林さんは、より低い温度で長時間パン生地を寝かせているのだとか。そうすることで、通常の発酵より香りが立つパンができあがるのだそう♡
■3.家では梅干し以外食べない
食に関わる仕事をしている小林さんですが、意外にも、自宅の冷蔵庫の中身は梅干しのみ。帰宅時間が遅く日中も開店準備で忙しいため、食事を摂るのは基本お店で。幼い頃からの習慣で梅干しだけは毎朝食べているのだとか。
■4.スタッフはお客さんからナンパする
小林さんがスタッフを雇うときは、お客さんから選んでいるのだそう。なぜなら、お店のことを知っているほうがサービスする側に入ったときにスムーズだから。現在の5人のスタッフも、元お客さんなのだとか。
■5.水曜日は記憶をなくすまで飲む
小林さんは、定休日の水曜日は友人が働くビアパブを飲み歩くことがお決まり。普段はお店で大忙しのため、定休日は大好きなビールをとことん飲むのだそう。それにしても、深夜4時まで5軒ハシゴはすごすぎです…!
■6.毎日夕方5時にSNSをアップする
お店が人気になり、イベントへの出展依頼が舞い込んでも全て断っているという小林さん。それは、「自分のお店が、お客さんたちの日常であってほしい。普段使ってくれているお客さんを大切にしたい」という思いから。そんな小林さんの日課は、開店1時間前に日替わりのパンとビールのメニューやその日の地域情報をSNSで発信すること。
■7.自分がお店に立てない日は営業しない
自信がなかったとき、父が、「何かやろうというときに助けてくれる友達がたくさんいることがすごい」と言ってくれたことをきっかけに、自分の財産は「人」だと気づいたのだとか。「完全にパンで勝負しようとしているわけではないし、ビールの知識も足りていない部分がある。でも、『ここに来たら安心する』そんなお店にしたい」という小林さん。そのため、自分がお店に立てない日は営業しないと決意。
「小林さんに会うために来ている」というお客さんもいるほどのお店。これからもっと有名なお店になっても、変わらずに、お客さんの心の拠り所になるような場所であってほしいですね♡
次回の「7ルール」の放送は、5月29日(火)よる11時~11時30分です。主人公は、アメリカセレブが認める、アメリカ在住のインテリアデザイナー・吉田恵美さん。
しごとなでしこでは、番組を振り返り、仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! ぜひチェックしてみてくださいね♡
初出:しごとなでしこ
パン屋さんオーナー 小林由美
1985年生まれ 千葉県出身 32歳。子どもの頃からお菓子作りが好きで、製菓専門学校でパン作りを学ぶ。卒業後、趣味で音楽活動をしながら、フリーターとして都内のパン屋などで8年経験を積み、新しいパン屋さんの形を求めて独立。2016年6月に東京・世田谷区の松陰神社前にパンとクラフトビールの専門店「good sleep baker」をオープン。営業時間は夕方6時~深夜1時まで。夜でも焼き立てのパンが味わえる「夜のパン屋さん」として様々なメディアで紹介され注目を集める。