仕事でミスをしてしまった後輩の話題になった場面で、同僚から「あの子は、確信犯よ」と言われたら、どんな意味だと思いますか?
「確信犯かぁ~。なるほどね!」などと適当な相槌を打ちつつ、「はて。確信犯ってどんな意味だったっけ?」と、その文意に自信がない女子もいるのでは?
日本語の「いま」を見つめる国語辞典『大辞泉』が発信しているクイズで、ことばセンス&知識に関して自己点検してみましょう。「間違いやすい表現」をマスターして言葉・表現に自信をもてるビジネスウーマンに♪
【問題】
「確信犯」あなたは、どちらの意味で使いますか?
1.正しいと信じてする犯罪
2.悪いとわかっていてする犯罪
正解は?
1.正しいと信じてする犯罪
「確信犯」は、「自分は正しい」と確信してなされる犯罪。ちなみに、2の「悪いとわかっていてする犯罪」は本来誤用ですが、文化庁が平成14年度に行った「国語に関する世論調査」では、1の意味で用いると回答した人は16.4%、2の意味で用いると回答した人は57.6%で、近年は2の意味で用いる人が増えています。
つまり、後輩のことを「確信犯」と表現していた会話では、本来の意味であれば「悪いことではないと確信して行なっていた」が言いたかった意味というわけ!
【ことばの総泉挙/デジタル大辞泉】では49%の人が正解していますが、50%つまり半数の人が本来の意味とは異なる意味で使っています(2017年10月25日現在)。
かくしん‐はん【確信犯】
(1)道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。
(2)《1から転じて》悪いことだとわかっていながら行われた犯罪や行為。また、その行為を行った人。「違法コピーを行っている大多数の利用者が確信犯だといえる」
※ ※
(2)は、本来は誤用ですが、近年ではこちらの意味で用いる人が多くなっています。
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
【もっとことばの達人になりたいときは!】
▶ことばの総泉挙/デジタル大辞泉
初出:しごとなでしこ