仕事を頑張りすぎて燃え尽きてしまわぬよう心得ておきたい大切なこと
女性の仕事の悩みを聞いていると、頑張っているのに予想とは激しく違う評価をされ、給料やボーナスは上がらず、希望しない異動辞令が下り……というような不満を多くの人が抱えながら仕事をしていると感じます。
先日も、「仕事できない同期より、自分のボーナス額が2万円も少なくてショックだった」という32歳女性(PR会社勤務・独身)の話を聞きました。彼女はその不満を、親しい役員に直訴したそうですが、その後、会社で働きにくい雰囲気になってしまったと語っていました。
ノルマを達成し、誰よりも働いたとしても、ボーナスや給料が増えない。それは、評価が会社主体で決めらいるからです。評価は組織の理論で決まり、個人の努力や頑張りが正当に反映されないものだと思ったほうがいい。
そうわかっていても、実際にそのような現実に直面すると、不満を感じて、仕事のやる気がなくなり、仕事の手を抜き、グチを言いたくなるもの。さらに正当に評価をされていないと上司に楯突く人も。すると、部署全体の雰囲気が悪くなり、ますます評価が下がってしまいます。
それよりも、自分の首をしめるのが、“私には頑張りが足りない”と反省してさらに仕事に没頭すること。誰よりもいい成績を残し、仕事をこなそうと全力疾走する。そして、次の昇進やボーナスを楽しみにしていると、前よりも評価が下がって燃え尽きていく……これは頑張り屋さんの女性に多い傾向です。
(c)Shutterstock.com
仕事の評価を上げるための心得ておきたい2つのポイント
では、評価が高まり給料アップを狙うにはどのような働き方をすればいいのか。それには2つポイントがあります。まずは頼み上手になることと。これは後進を育てることと同義です。例えば資料作りの仕事なら、下調べは後輩に任せて、自分はまとめの仕上げをする。そして、その資料が褒められたら、後輩に手柄を譲る。これで後輩とあなたの信頼関係ができます。
次に上司と雑談するようにすること。これは、上司との意思の疎通を図るというのと同義です。雑談の中で探りたいのは、上司が何を大切にしているか。例えば雑な仕事でも早く仕上げれば評価されるのか、2〜3日かかっても完璧を求めるのか……など。直属の上司の評価が高まれば、給料やボーナス額がアップする可能性が高まります。
(c)Shutterstock.com
上記2つのポイントを実行するのは絶対無理だという人は、本を手当たり次第に読むなど、家や会社内でできることを行い、現状を打破するヒントを見つけようとした方がいいですよ。頑張り屋の女性の多くは、評価されていないと感じると、スキルアップのために交流会やセミナーなどに行くことが多いようですが、下り坂の時に他人の成功談や考えを聞くと、自分の問題点が見えにくくなるという難点があります。それよりも、今の状況でできること、集中したほうが、自分の力になります。
初出:しごとなでしこ
前川晶紀 Writer
1977年東京都生まれ。女性のマネープラン、投資などの企画を手掛ける。現在、銀行系の雑誌に連載を持つなど、多角的に活動。
企業経営者のインタビューなどを多く担当している。