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WORK

2017.06.10

お客様は神様? 注文を間違える料理店に学ぶ【おもてなしの心】

現役ホテルマンである古岡めぐみが、自身の経験をもとにお仕事に役立つマナーや考え方を紹介します。

巷で話題になったニュースから考える
認知症の店員さんが注文を間違える料理店に学ぶ【おもてなしの心】


(c)Shutterstock.com

あなたは店員さんのミスに対して、どのような反応をしますか?
「大丈夫ですよ」と微笑みますか? それとも「しっかりしてよね!」と責めますか?

先日yahooニュースで「注文を間違える料理店」が話題になっていました。多くの方がSNSなどで、このニュースをシェアしていたので、目にした方も多いかもしれませんね。本来、飲食店で注文したものが自分のテーブルに届くのは当たり前のこと。しかしこのお店では、認知症を抱えた店員さんのため、途中で何をしていたか忘れたり、注文を間違えてしまったりする事があるという内容です。

このお店の場合、元々認知症の店員さんがサービスしていると分かっているので、お客様が助け船を出したり、間違いを受け入れたりして、一緒に価値を創造することも楽しみのひとつになっています。ですが、実際の接客業の現場では、ミスをすればさんざん嫌味を言われたり、こっぴどく怒鳴られたりすることもしばしば…。今回は、注文を間違える料理店の店員さんとお客様の関係性からおもてなしの心について考えてみましょう。


責め心は残念な結果を招き、やさしさは期待以上の結果を招く

仕事内容にかかわらずあなたがクレームを受けた瞬間を思い出してみてください。感情的に言われたクレームに、対応するあなたの心臓はバクバク、声は上擦り、思考回路は混乱し、いい対処が出来なかった…という経験はありませんか?

反対にあなたがクレームを言いたいとき、怒りにまかせた感情で物事を伝えても感情をうまくコントロールできないばかりか、問題もスムーズに解決せずとても残念な結果を招くことに。


(c)Shutterstock.com

そこで考え方を少しだけ変えてみましょう!

同じクレーム内容だとしても言い方が優しいだけで、言う方も言われる方も落ち着いて対処が出来るようになります。そのため不満を満足に変えることが出来たという経験につながるのです。

注文を間違える料理店の例で言うと、途中で何をしにきたか忘れてしまった認知症の店員さんに対して、お客様が優しく助け舟を出しました。すると店員さんは調子を取り戻し、さらにはイキイキと接客し始めました。そしてその姿を見たお客様も喜びを感じています。

これは、注文を間違える料理店でしか出来ないことでしょうか? 支援の必要な方に対してもそうでない方に対しても、言い方ひとつで相手の反応は変わります。結果、自分にもいい反応が返ってくるのなら、普段から相手を思いやる言葉を選んでみませんか?

サービスとホスピタリティの違いについて考えてみましょう

注文を間違える料理店では、お客様と店員さんの関係性はお互いに平等であり、ホスピタリティという考え方になります。それに対して、お客様と店員さんが主従関係にあるのがサービスという考え方になります。

お金を支払っているのだから、その対価としてサービスを提供してもらうことは、確かにその通りです。しかし、「お客様は神様なのだから、やってもらって当然」という考えから「やってもらったことに感謝できる」という考えになると、場の空気感が変わります。そこには、愛のあるエネルギーが循環し始めます。


(c)Shutterstock.com

例えばコンビニやスーパー、ドラッグストアでは、まさに店員さんとお客様の関係は主従関係だと思いませんか? どれだけ店員さんが素敵な笑顔で接客しても、お客様は素通りです。イヤホンで音楽を聞きながら、目も合わさずに、商品だけサッと受け取ってお店を出るのです。セルフレジと一緒ですよね。

もし「ありがとう」の一言があったらどうでしょうか? きっと、店員さんは嬉しい気持ちになって、もっと素敵な笑顔でお客様を見送りたい、もっとそのお客様に喜んでもらいたいと思うでしょう。素敵な笑顔で見送ってもらえたら、今度はお客様も気分よく帰ることが出来ますし、また行きたいという気持ちになりますよね。

AI(人工知能)化が進むからこそ大切にしたいおもてなしの心

今回、注文を間違える料理店を知って、あたたかい気持ちになった方も多いかと思います。そこにはお客様と店員さんの間に心が通っているからです。


(c)Shutterstock.com

ロボット対人間に、あたたかい心は通いません。確かに効率や生産性は上がりますが、人間同士だからこそ、心を通い合わせることでより強い結びつきとなり、記憶に残るのです。

ついつい、自分の正しさを感情に任せて言ってしまいがちな方は、相手の立場になって考え、一旦受け止めてみてください。そして言動を整えていくことで相手との関係性はグンと良くなります。また、嬉しいと感じたことは、是非相手にその気持ちを伝えてみてください。そこには本物の笑顔が溢れています。マナーは土台。そこからもう一歩進んでみませんか?

初出:しごとなでしこ

古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師

沖縄「カヌチャベイリゾート」や、大阪「大阪マルビル大阪第一ホテル」など、名だたるホテルでの勤務経験をもつ現役ホテルマン。お客様からの多くの支持を集め、また後輩育成にも力を注いできたことを認められ、過去に社内表彰されること多数。
現在は富山県内のホテルフロントスタッフとして勤務しながら、これまでの自身の経験をもとに接客マナーやホスピタリティなどのセミナー講師としても活動している。

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