Aimer(エメ)は日本版ビョーク!? 一度聴けばその魅力に胸を掴まれること間違いなし
そこのお姉さん、映画『君の名は。』は観ました?
観ましたよね。泣きましたよね! え?観てない?
その主題歌となるRADWIMPSの『前前前世』は耳にすでに入っていると思います。ほら、CDを買っていないだけでなく、レンタルもしていないのになぜか口ずさめる! それはですね。曲に力があるからなんです。メディアから発信されるだけで、知らぬ間に口ずさめるという曲を作れるか作れないかでブレイクするか否かが決まると言っては過言ではありません。たしかに、一度聴いたら耳から離れない曲がヒットしているのもうなずけます。
さて。前置きが長くなりましたが、そのRADWIMPSのフロントマンである野田洋次郎さんが声をべた褒めし、楽曲を提供するだけでは飽き足らず、大事な大サビでコーラスという名のデュエットにまで参加する女性アーティストがいるんです。その名もAimer(エメ)。
その歌声はとても奥深く、ハスキーでいながら透明感があり、一度聴けばその魅力に胸を掴まれること間違いなし。強いて言うなら、日本版ビョークとでも言いましょうか。エモーショナルであり、優しくあり、強くもある。疲れたときには癒してくれて、普段の生活ではスパイスになってくれる。……理想! これは理想の歌声!
そんな歌声がアーティストの中で話題となり、いま、売れに売れているアーティストたちが我先にと、Aimerの最新アルバム『daydream』に楽曲を提供しているんです。その中には、野田洋次郎を始め、あのワンオクことONE OK ROCKのTakaや、andropの内澤祟仁、凛として時雨のTK、スキマスイッチなどなど、控えめに言っても超豪華! 羨ましい! なにこのモテモテ! しかもめっちゃいいラインにモテてる!!
……取り乱してごめんなさい。
そのくらい、スペシャルなアーティストから愛されているんです。この情報だけだとむしろ嫉妬で聴かなくなりそうですが、ぜひここはその嫉妬心を必死に抑えて聴いてもらいたい! 一度聴けば、その神秘的な声にグッと引き込まれるはずです。
オススメは前述の野田洋次郎が楽曲提供とコーラスを担当、さらにハナレグミがギターとコーラスにも参加(!)したドラマティックなバラード、『蝶々結び』。タイトル通り、蝶々結びをする順序が歌われているのですが、そこには深い人間関係とリンクした世界が広がり、思わず涙腺がゆるんでしまうんです。大人だからこそ分かるひとつひとつのフレーズの意味の深さに膝をバンバン叩きながら「そうなの! 私がいいたかったのはそういうことなの!」と共感し、思わずその歌詞をノートに写したくなるほど幻想的で中毒性のある楽曲になっているんです。(あれ、みなさん、好きな文章とか好きなノートに写した世代ですよね?)
最近、新しいアーティストの音楽を聴いていないなというそこのあなた。心を揺さぶり、多くのアーティストから愛される極上の歌声を、感じてみてはいかがですか? これ、ハマりますよ。(高橋あや)
Aimer(エメ)「day dream」(通常盤)¥3000(税込)/SME
「day dream」DIGEST
初出:しごとなでしこ