代々木上原の名店「按田餃子」のシェフ、按田優子さんおすすめのおうちごはんとは? 按田さんの1週間アレンジレシピを紹介します。味つけや分量、火加減なども適当でOK。とりあえずトライして自分のやり方や味を見つけましょう。
常備しておくと使いやすい6食材
[1] 塩気のあるたんぱく質
ゆで豚、チチャロン、塩鮭
[2] 主食になる芋類
ふかしたさつまいも・山芋
[3] 野菜の漬け物
キャベツの塩漬け
[4] 戻した乾物
ビーフン・きくらげ・春雨
[5] だしの出る乾物
煮干し・干しえび・するめ
[6] すぐに使える海藻
とろろ昆布・のり・あおさ
基本の6食材+αでつくる1週間メニュー
月曜日・朝食|さつまいもとゆで豚のおかゆ
使った素材:1、2
前日の夜に残ったごはんを鍋に移し水を加えてふやかしておく。翌朝、ゆで豚のスープとゆで豚とふかしたさつまいもを適当な大きさに切って入れ、火にかけひと煮立ちさせる。好みでしょうがをのせる。ゆで豚は食べたいぶんだけ入れて。
月曜日・夕食|洋風ちゃんちゃん焼き
使った素材:1
鍋に玉ねぎ、トマト、いんげんの順に重ねて入れ、最後に塩鮭をのせる。オリーブオイルを回しかけ、塩を少々。フタをして弱火で約15分。トマトが煮崩れたらできあがり。鮭はタラやサワラに代えてもOK。野菜も好みのものを使って。
火曜日・夕食|漬け物と鮭の春雨煮込みと漬け物のサラダ
使った素材:1、3、4
春雨煮込みは油をひいた鍋でみじん切りの漬け物を炒め、春雨、水、塩鮭を入れフタをして火を通す。火が通ったら鮭をほぐし、ゆで豚のスープと醬油で味つけ。サラダは漬け物と玉ねぎ、オリーブオイル、レモンの皮、しょうがを和える。
水曜日・夕食|さつまいもと海藻のすまし汁
使った素材:2、6
ふかしたさつまいもはひと口大に切って器に盛るだけ。海藻のすまし汁は器にとろろ昆布、あおさを入れて、醬油をたらしてお湯を注ぐ。すまし汁は、するめや干しえびを使ってもおいしいし、醬油を魚醬に代えてエスニック風にするもよし。
木曜日・夕食|ざるそばとおひたしと漬け物
使った素材:3
そばはゆでて水で洗い、水気を切る。そばと一緒におひたしの野菜をゆでてもよい。そばは乾麺を常備しておけば、思い立って10分で食べられ気軽。おひたしは、野菜がゆであがったら水気をしぼって切り、めんつゆをかける。漬け物をそえる。
金曜日・朝食|さつまいもとチチャロンのサンドイッチ
使った素材:1、2
ペルーの国民食〝パンコンチチャロン〟をアレンジ。食パンの上にチチャロン、ふかしたさつまいもをのせる。好みで玉ねぎをのせ、レモンをしぼる。チチャロンはゆで豚に代えてもよいし、パンはロールパンやコッペパンでも◎。
土曜日・ブランチ|お餅入り豚汁
使った素材:1、2、5
煮干しと水を鍋に入れ弱火にかける。温まったらゆで豚、ふかしたさつまいも、山芋、長ネギやニンジン、ダイコンなどの野菜を入れて煮立たせる。野菜に火が通ったら餅を入れ、やわらかくなったら好みの味噌をとく。この日は米味噌。
日曜日・昼食|汁ビーフン
使った素材:1、4、5
鍋にゆで豚のスープと水、細かく刻んだ干しえび(2~3個)を入れてとろ火にかける。ゆで豚とふやかしておいたビーフンを入れ温める。器に盛り、刻んだネギをのせる。魚醬やラー油などの調味料で味にアクセントをつけても。
日曜日・夕食|きくらげとチチャロンの炒めビーフンとあおさ入り卵スープ
使った素材:1、4、6
フライパンに油をひき、ゆで豚、ニンジン、きくらげ、戻したビーフンを入れて炒めビーフンをつくる。最後にゆで豚のスープ、醬油で味を調える。スープは鍋にゆで豚のスープと水、玉ねぎを入れて煮立たせたら醬油で味をつけ、溶き卵、あおさを入れる。
Oggi8月号「おうちごはんはがんばらなくていい!」より
撮影/鈴木陽介 構成/酒井亜希子・赤木さと子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部
按田優子さん
あんだゆうこ・料理家。菓子・パン製造、乾物料理店などを経て独立。世界各国の保存食や発酵食品の研究を行う。ペルーのアマゾンに6回通い、国際協力事業に参加した経験も。写真家の鈴木陽介氏と「按田餃子」を営む。著書に『たすかる料理』(リトルモア)など。