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LIFESTYLE

2026.09.09

中学時代の同級生3人組・Omoinotakeのストーリーを深掘り!【働く私にMusik】

インタビューの名手・サッシャさんのナビゲートで、音楽シーンの第一線で活躍するアーティストに迫る「働く私にMusik」。今回のゲスト・Omoinotakeは、中学時代の同級生3人組による「踊れて泣ける」曲が持ち味のピアノ・トリオバンド。タイアップソングなども数多く手がける売れっ子バンドですが、その裏には9年間の下積み時代がありました。今や音楽シーンの第一線で活躍する、彼らのストーリーをひもときます。

人気ラジオ DJ・サッシャがナビゲート! Omoinotakeのこれまでとこれから

Omoinotake

◆Guest Artist:Omoinotake

藤井怜央(レオ)/Vo.&Key.(写真中央)、福島智朗(エモアキ)/Ba.(同右)、冨田洋之進(ドラゲ)/Dr.(同左)によるピアノ・トリオバンド。島根県松江市出身。下積み時代、渋谷での路上ライブを中心にファンを獲得。今年3月、自身初の日本武道館単独公演を開催。

サッシャ

◆Host:サッシャ

1976年、ドイツ・フランクフルト生まれ。日本語・ドイツ語・英語のトライリンガル。J-WAVE『STEP ONE』ナビゲーター。『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にレギュラー出演するほか、スポーツ実況など多方面で活躍中。今年3月に気象予報士の資格も取得!

Omoinotakeの軌跡

2012年 島根県から上京後、Omoinotakeを結成。渋谷を中心に路上ライブやライブハウスでの音楽活動を重ねる
2020年 「モラトリアム」が、自身初の劇場アニメ主題歌に起用され話題に
2021年 TVアニメ『ブルーピリオド』のオープニングテーマ「EVERBLUE」を収録したEPにて、メジャーデビュー
2024年 1月にリリースした「幾億光年」が各ストリーミングチャートを席巻し、累計再生数が6億回を突破。「第75回NHK紅白歌合戦」に出場
2026年 7月より放送のアニメ『花ざかりの君たちへ』第2期オープニングテーマ/エンディングテーマとして、「FLASHBULB」「花束」を配信。9月2日にメジャー3rdアルバム『Memorabilia』もリリース予定

Omoinotake

Omoinotakeのこれまでとこれからをインタビュー

【島根の音楽シーン】音楽をやっていた理由はただ「楽しいから」だった

サッシャ(以下、S):みなさん、島根県松江市出身なんですよね。

エモアキ(以下、E):そうなんです。僕とレオは、同じ中学校の同級生で。

ドラゲ(以下、D):僕は別の学校でしたが、松江市にはライブハウスが2店舗しかなくて…。音楽好きがみんな集まっていたので、僕とエモアキも対バンを機に仲良くなりました。

S:コミュニティが小さい分、距離が縮まりやすいのはいいですよね。

E:ただ、東京のようにCDショップがあちこちにあるわけじゃないので、音楽を聴くのもひと苦労。みんなでCDを貸し借りし合って凌いでいました。

レオ(以下、L):俺がバンドにのめり込んだのも、中学時代にエモアキからGOING STEADYのCDを借りたのがきっかけだったしね。

S:アーティストは、島根にも全国ツアーなどで来てくれるんですか?

D:たまに来てくれることもありますが、広島遠征があるあるですね。

S:ライブに行くのにも小旅行…! 音楽のアクセスのしやすさ的には、やはり東京と比べて不利な面も多そうですが、よく続けられましたね。

D:都会に憧れる気持ちもゼロではありませんでしたが、それよりも楽しかったんですよね。それこそ、上京後は「売れたい」という野心をもったバンドも多かったけれど、島根はみんなで協力して音楽シーンを盛り上げよう、という雰囲気が強くて。

E:島根じゃなきゃ、このメンバーにも会えていなかったしね。

Omoinotake

【バンド結成秘話】集客のためにライブハウスから路上へ

S:そんな状況から、プロを目指すようになったきっかけは?

E:高校卒業後、僕は服飾の専門学校、ドラゲは音楽の専門学校への進学を機に、上京することに。僕とドラゲは高校生のときからバンドを組んでいて、東京で新メンバーを探したんですけど、なかなかいい出会いがなくて…。

L:そして、当時浪人中だった僕にエモアキからピアノボーカルとして加入のお誘いがあり、受験後に合流することに。最初はお互い「なんか面白そう」という軽い気持ちでした。

D:ところが、初ライブで想像以上に反響をいただいて、「イケるかも…!」と。そこからいろんなオーディションに応募しましたが、ライブ審査以降に進めない時期も続きました。

S:意外! Omoinotakeといえば、路上ライブから始まったバンドというイメージがありました。

E:たしかにメジャーデビューのきっかけは、路上ライブを観てくださったレーベルからのお誘いでしたが…。元々、インディーズレーベル時代は、ライブのお客さんがふたりしかいないような日もあって。「集客のために、路上ライブをしよう」という話になっただけで、路上ライブは仕方なく始めただけなんです。

S:通行人に聴いてもらうのも、それはそれでハードル高そうですが…!

L:最初は全然立ち止まってもらえませんでした。モジモジと遠慮気味で、音も小さかったからかな(笑)。SHIBUYA TSUTAYAの前で活動していたのですが、田舎出身の3人が、東京の路上で演奏するのって、本当に怖くて…。でも「俺たちの曲を聴いてくれ!」と、堂々とし始めてから、聴いてくれる人が増えました。

S:だれも聴いてくれない中、挫けて「もう島根に帰ろう」とはならなかったんですか?

一同:あ~… ならなかったですね。

D:そのとき既に20代半ばを超えていながら、アルバイト生活でしたし、もう後には退けないなって。

L:僕も、音楽をやっていなければ普通に会社員をしていただろうし、島根に戻る選択肢はなかったです。

S:そっか、そのまま東京で就職していたかもしれないですしね。でも、それならますます親は心配していたんじゃないですか?

L:浪人してまで普通の大学に行った身なので、就活をしなかった時点で、親は納得していなくて…。「30歳くらいまでに将来を見直しなさい」というプレッシャーはありました。

S:親はつい心配しちゃいますよね。

Omoinotake

【「踊って泣ける」の原点】路上の人々を引き留める、感情に語りかける曲を

S:路上ライブって、ハプニングはないんですか? だれかが乱入してきたり。

L:酔っ払ったおじさんが、歌っている途中に僕のマイクを奪ってラップを始めたこと、あったよね? (笑)

D:あれ、怖かったよね…。

S:本当にあるんだ(笑)。

L:でも、その分学びも多かったです。自分たちに興味がない人たちが行き交う中、「僕たちはここに存在している」という熱意で音楽を届けることが大切だと気づけたし、そもそも音楽好きの人が集まる、ライブハウスという場所の価値や大切さを再確認できました。

S:音楽性にも変化はありましたか?

D:そもそも路上に出る前に、いわゆる邦ロックに多い縦ノリから、シティポップっぽい横ノリの曲に転換したのですが、それ以上に「感情に訴えかける」エモーショナルさを意識し始めたのは、路上に出てからだと思います。

E:歌詞も、 自分の弱みをさらけ出して、素直に書くようになりました。

S:そっか、自分たちに興味がない人を振り向かせるには、感情に訴えかけないといけないから。

D:もう10年近く、作曲はレオ、作詞はエモアキという形でやっていて、「よくこのメロディに歌詞をバシッとハメられるな」とか、その逆も然りですが、手前味噌ながらいまだに感心します。

L:僕とエモアキは上京してから、ずっと一緒に住んでいたこともあって、上がってきた歌詞を見ると、なんの話か大抵わかるんです。

E:筒抜けなんですよね… (笑)。

L:でもその分、歌うときに気持ちが乗りやすい側面はあると思います。

S:なるほど、楽曲の解像度が高いから。9月にリリースする3rdアルバム『Memorabilia』には、どんな思いを込めたんですか?

E:〝Memorabilia〟は、「記憶に残すべき出来事」という意味で、だれかにとっての宝物のような曲になってほしいという気持ちでつくりました。一曲一曲、1フレーズだけでも、聴いた人の記憶に残ったらうれしいです。

L:そんな思いがベースにあるので、温かい曲の比重も多いアルバム。「踊れる」をベースに、メロディや歌詞を通して心の琴線に触れられたらな、と思っています。

D:レオひとりでアレンジを完結させた曲も多かったのですが、ドラムパートは僕に託された余白も多くて。自分の理想を突き詰められた感覚はありますね。

Omoinotake

【理想の30代は?】〝根拠のない自信〟が20代の自分を守る鎧だった

S:今や第一線で活躍中の3人。20代を振り返って、思うことは?

E: 20代は、バンドとしても自分としても、「自分のため」に生きていたのですが、生活も落ち着き始めた今、それだけでは生きるための理由が足りないというか…。30代は、だれかのために生きることがエネルギーになるんじゃないかなと思っています。

L:うん、わかる。鳴かず飛ばずの20代は、自分のことで必死だったから。

D:僕は… 30代は、〝爆発〟です!

S:(笑)。20代で溜めたマグマをね。

D:チャージしまくったので(笑)。最近、ドラムの練習をしていても、「要領よくなったな」と感じる瞬間が結構あって。20代のうちに必死にいろいろ試したから、コツがつかめてきたんだと思います。

E:曲もたくさんつくったもんね。ヒットした中にも、実は何十曲も候補があった曲もありましたから。

D:そういえば、30代になりたてのころ、「幾億光年」をレコーディングした際にアレンジャーの方に言われた「30代は楽しいぞ」という言葉が、数年経った今、腑に落ちてきて。「30代は楽しいな」と思う場面が増えたのも、いろいろなことの要領をつかんで余裕ができたからかもしれません。

S:これまでの苦労があってこそですね。数々の逆境も乗り越えられてきたのは、どうしてだと思いますか?

D:追い込まれるまで気づかないから、ですかね(笑)。

L:それはある(笑)。あとは、潰れそうになったとき、だれかが前を向いていたから、というのもありますね。

S:いちばん前向きなのは?

E:日によるんじゃない? (笑)

D:そうだね、お互いがお互いを支え合ってここまで来た感じ。全員、等しく折られてきたので(笑)。

L:でもみんな、どこか根拠のない自信もあって、それが続ける原動力にもなっていたなと。

S:「なんとかなる」精神で突っ走れるのも、20代の特権かもしれませんね。30代後半戦も楽しみですね!

9月2日(水)、メジャー3rdアルバム『Memorabilia』をリリース!

「FLASHBULB」「花束」などタイアップ曲や、結成当時の楽曲のリアレンジVer.、Official髭男dismのギタリスト・小笹大輔氏との共作曲などを収録。初回生産限定盤・初回仕様限定盤には3月の日本武道館公演のライブ映像、完全生産限定盤には、メンバーによるセルフライナーノーツやエッセイ、撮り下ろし写真を掲載したブックレットも。

[レオさん分]ジャケット¥88,000(レッド イヤー〈ポール・スミス リミテッド〉) シャツ¥45,000(ウーヤー〈ピーアールワントーキョー〉) パンツ¥53,900(エトセンス〈エトセンス オブ ホワイトソース〉) 靴¥101,200(アデュー〈バウ インク〉) その他/スタイリスト私物
[エモアキさん分] ジャケット¥88,000(レッド イヤー〈ポール・スミス リミテッド〉) シャツ¥46,200(エンジニアド ガーメンツ〈エンジニアド ガーメンツ〉) パンツ¥42,900(カイキ〈エスティーム プレス〉) 靴¥101,200(アデュー〈バウ インク〉) ネックレス¥48,400(ガルニ〈ガルニ トーキョー〉) その他/スタイリスト私物
[ドラゲさん分] ジャケット¥69,300(エンジニアド ガーメンツ〈エンジニアド ガーメンツ〉) トップス¥27,500・メッシュトップス¥27,500(ジョン ローレンス サリバン〈ジョン ローレンス サリバン〉) パンツ¥37,400(ウォーボーン ウォーク〈ネペンテス〉) 靴¥104,500(アデュー〈バウ インク〉) ネックレス¥39,600(ガルニ〈ガルニ トーキョー〉) その他/スタイリスト私物

[サッシャさん分]デニムジャケット¥46,200・デニムパンツ¥77,000(モモタロウ ジーンズ〈ジャパンブルー〉) その他/スタイリスト私物

エスティーム プレス info@esteem.jp
ガルニ トーキョー 03-3770-4554
ポール・スミス リミテッド 03-3478-5600

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2026年Oggi10月号「働く私にMusik」より
撮影/神藤 剛 スタイリスト/清水拓郎 ヘア&メイク/塩田勝樹・新地琢磨(Sui)  構成/倉益璃子
再構成/Oggi.jp編集部

Oggi編集部

「Oggi」は1992年(平成4年)8月、「グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌」として小学館より創刊。現在は、ファッション・美容からビジネス&ライフスタイルテーマまで、ワーキングウーマンの役に立つあらゆるトピックを扱う。ファッションのテイストはシンプルなアイテムをベースにした、仕事の場にふさわしい知性と品格のあるスタイルが提案が得意。WEBメディアでも、アラサー世代のキャリアアップや仕事での自己実現、おしゃれ、美容、知識、健康、結婚と幅広いテーマを取材し、「今日(=Oggi)」をよりおしゃれに美しく輝くための、リアルで質の高いコンテンツを発信中。
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