朝ドラ『風、薫る』1週間の見どころと感想をレポ
朝ドラ『風、薫る』、ご覧になられてますか? 明治時代の日本で看護の道を切り拓いた、一ノ瀬りんと大家直美の物語。見上愛さん、上坂樹里さんのダブル主演です。
朝ドラ大好きOggiチームきってのNHK「連続テレビ小説」ウォッチャー、ライター・朝 ドラ子が、毎週グッときたポイントを自由きままに語りたいと思います!
先週のレビューはこちら:理不尽に次ぐ理不尽!ふたりのヒロインの明日はどっちだ|『風、薫る』第2週
第3週「春一番のきざし」を振り返ります

りん、謎の男・瑞穂屋卯三郎の導きで、仕事と住む家に恵まれました。出会ったばかりのりんをなぜ雇ってくれたのか、そのあたりはまだ謎。卯三郎さんが折に触れて「リターンさえいただければ」って言うのがなんか怖いんですよ。親切なのは最初だけで、そのうち闇バイトの片棒担がされたりしたらどうしよう…と、バッドエンド脳のドラ子はちょっぴり不安です。まあ、ただただ親切な有力者は朝ドラには付き物なので、きっと大丈夫でしょう! りんは娘の環のために「生きるためになんだってしよう」と、与えられた環境で精一杯にがんばっています。
…なんですが、栃木の母&妹に手紙で居場所を伝えたのは悪手オブ悪手では!? 地元ではモラハラ夫・亀吉がりんを探し回っています。なぜか「日本橋の瑞穂屋」と強調する台詞、そして封筒に書かれた住所がさりげなく映り込むカメラワーク…フラグにしか見えません! その後、亀吉の「りんと環はもう諦めた」発言を鵜呑みにして母上&妹もすっかり安心してしまい…りんを頼って上京するわけですが、ホッとするの絶対早いってー! 母上、近所の人にペラペラ身の上話するのもやめてー!! 「俺のもとから逃げた妻子」をあのモラハラ夫が許すとは思えませんよ。きっと地の果てでも追ってくるよ。
そしてもうひとりのヒロイン・直美はというと。あいかわらず恵まれた立場の人への嫉妬心をくすぶらせていましたが、「生きるためになんでもする」というりんの姿勢を伝え聞いて、少し考え方に変化が。直美自身も、人生を好転させるためなんだってやってやろう!と決意したようです。その結果目指したのが、「まともな結婚」というのがなんとも皮肉なわけですが…。それ、りんが失敗したやつ(涙)。一発逆転なんて無理なんだってば。そんなドラ子の思いをよそに直美は上流階級との出会いを求め、偶然を装って大山捨松さまに近づいたうえ、経歴を偽って鹿鳴館のメイドになるのでした。
いや〜そんな簡単に入り込めるなんて、鹿鳴館のセキュリティ大丈夫?と思ってしまいますが、英語力のある直美は即戦力。貴重な人材だったということでしょうか。そもそも捨松さまは直美の嘘には気づいているようで、何か狙いがあって彼女を迎え入れたのかもしれません。
「春一番のきざし」それすなわち、恋の予感…?
さてさて、今週は朝ドラ名物・意味ありげなイケメンがふたりも登場しました! ひとりは、りんの働く瑞穂屋の常連客・島田健次郎、通称シマケン。演じるのは佐野晶哉さん。気だるげなインテリでなぜか自分の出自を隠しておきたいようす。もうひとりは直美が鹿鳴館で出会った軍人・小日向栄介。演じるのはドラ子も注目する俳優、藤原季節さんです! シマケンも小日向も、初登場時にわかりやすく風が吹いたんですよね。イケメンと出会ったときに風が吹くのは、「恋の予感」と相場が決まっているもの! 物語がさらに動き出す予感です(ちなみに小日向のシーンでは、字幕に「風の音」とまで出ていたのでちょっと笑ってしまいました)。
──そんなことを考えていたら、直美は小日向とトントン拍子に急接近。最初こそ、とにかく条件のいい人と結婚できればいい、利用できるものはしてやるぞ!という感じだった直美も、彼の好意にまんざらでもないようす? しかしながら、直美は嘘に嘘を重ねて鹿鳴館にいるわけで…。絶対どこかで無理が生じるはず。明るい未来はなかなか想像できそうにありません。
あと、今のところ物語の舞台が教会・日本橋・鹿鳴館あたりでまわっているので…つまり直美の行動範囲がその3エリアにとどまっているので、「そんなんじゃ知り合いに見つかってボロが出るのは時間の問題だよ!!」という要らぬ心配もしてしまうドラ子でした(笑)。案の定、捨松さまとのチャリティー炊き出しでりんと遭遇。どうなる直美!?というところで次週へ!
次週の『風、薫る』は…「私たちのソサイエティ」
今週はずっと「自分は何者か」というテーマが、根底にあったように思います。「何者か」を定義したくないシマケン、 「人が何者であるかは、肩書ではなく生き方に表れる」と言う卯三郎さん。一方で、立場を偽って這いあがろうとする直美、「奥様」という立場を失い、何者でもなくなってしまったりん。ふたりのヒロインは、まだ自分はどんな人間か説明する言葉を持っていないように感じます。社会に与えられた「立場」があるとその説明って楽なんですよ、たとえ偽りであっても。でもきっと、人はその「楽さ」に甘んじてばかりではいけないのだと思う。
さて、次週は残念ながら想像通り、亀吉がりんを追い詰める展開になりそう。どうにかして逃げ切ってくれー!! さらに、いよいよナースへの道がひらいていく予感です。まだまだ困難が続きそうなりん&直美ですが、少しずつでも幸せに向かっていきますように。
「朝ドラウォッチャー」ライター・朝 ドラ子
NHK「連続テレビ小説」(通称・朝ドラ)をこよなく愛するアラフォー。毎日退勤後に録画をじっくり観るのが日課。会議でのアツい朝ドラコメントが「天才的なウォッチャー」と編集長に認められ、この連載を開始。歴代ナンバーワン朝ドラは『スカーレット』(2019年度後期放送)。



