エディター・岡村佳代が出会った、あんな人やこんな人…
ここでせっせと人間観察を続ける一方、〝ウォッチジャーナリスト〟の顔も持つ私は、高級時計好きなナゾのお金持ち、略して〝ナゾ金〟とお知り合いになる機会が結構あります。つい最近も、ここまで中東情勢が緊迫する前にドバイから一時帰国していた、若き〝ナゾ金〟ことショウ君から時計の相談を受けることに。

▲ショウ君(仮名)/アラフォー/職業不明
アラフォーという若さにして成功を収め、ドバイを拠点に世界を転々としている超高級時計のコレクター。いつも、小さくロゴが入った「alo」のカジュアルウエアに、5本指ソックス&雪駄というエモーショナルな足元コーデで登場する。
人間観察File. 29|泣き虫ナゾ金
待ち合わせの場所は彼が滞在している日比谷の老舗ホテルのロビー。そのまま館内で食事という運びで、相談内容は「何百本も時計を持っているからか、次にどんな時計を買えばいいかわからない」というもの(笑)。
嫌味でもなんでもなく本当に悩んでいる様子でしたが、つい、「わからないなら、しかるべきところにご寄付でもなさったら?」と言ってしまいました。するとしばしの沈黙の後、「ゔゔ、おう、ぐえ」 ── 泣いちゃったYO!
幸いすぐに泣きやんでくれてなんとか食事が終わり、手土産のお菓子を渡したら「ゔゔ、おう、ぐえ」 ── またまた泣いちゃったYO!
母性本能をくすぐられた私は、その後も数回会食に応じたわけですが、泣いちゃったのはもう1度だけ。私のドラミちゃんのポーチを見たとき。愛おしすぎたのかわからないけれど、そのまま差し上げてしまいました。
結局、しかるべき慈善団体に相当額の寄付を実行したそうで、再び日本を後に。いなくなりほっとしたと同時に、一抹のさみしさも感じたり。ドラミちゃんのポーチ、使ってくれてるのかなあ。
2026年Oggi5月号「クセあり人間観察ファイル」より
文/岡村佳代 イラスト/平松昭子
再構成/Oggi.jp編集部
Oggi編集部
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