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LIFESTYLE

2025.02.23

リリー・フランキーさん×斎藤工さんクロストーク後編「ゲストの方がびっくりするほどのスピード感」|ドラマ『ペンション・恋は桃色 season3』

父・リリー・フランキー、娘・伊藤沙莉、バイト青年・斎藤工。「よくこの3人のスケジュールが合ったな!?」と思うくらい、テレビで見ない日がないほど引っ張りだこの人気者たちが出演するドラマ『ペンション・恋は桃色』。主演のおふたりのインタビュー後編をお届けします。

説明をすればするほどダサくなる。実は1回で決める緊張感のある撮影をしています

FODで配信中の話題のドラマ『ペンション・恋は桃色 season3』。豪華キャストに加えて出てくる役がみんながユニークすぎる、ゆるくて愉快でちょっとほろりとする、ノスタルジックさと新しさを兼ね備えた話題作です。今回は、ペンションを営む父・シロウを演じるりりー・フランキーさんと、ペンションのバイト青年・ヨシオ役の斎藤工さんに、作品の裏話をたっぷりしていただきました。

出演者の方々の掛け合いがあまりにも自然、かつフリーダムなのでアドリブが多いのでしょうか? どんな撮影方法をされているのかうかがってみると…

リリーさん:最初はゲストの方が戸惑うんですよね。

斎藤さん:そりゃそうですよね、今までにない撮り方でしょうし。空気感もちょっとアウェイでしょうし。日常を切り取っているように見える(ヨシオが友人たちと飲んでいる)居酒屋の場面は、テーマだけがあるエチュード(即興芝居)なんです。

リリーさん:あそこに出ているメンバーも長くなって関係性が深くなっているから、本当にいつも飲んでいる感じが出ていますよね。

斎藤さん:そうですね。

リリーさん:エチュードとはいえ、自分の役柄はくずさないでしゃべり続ける。それってけっこう大変なんです。意外と話すことがあるようでない、ってなっちゃうから。

斎藤さん:でも本編は台本どおりだったりするんです、意外にも。綿密に仕上げてもらった台本をもとに演っているんですよ。

リリーさん:そう。演じながら監督と一緒にその場で考えることはありますけど、ほぼ設計図どおりですよね。ただ、1回しか撮らなくて何回も切り返さない。そういう“説明をしすぎない”ところが僕はすごく好きです。

斎藤さん:カッコつけようのない基盤があることが強みかもしれませんね。

リリーさん:それはありますよね。たとえば「照明近めにお願いします」と言うタイプの俳優さんだったらこのスピード感は難しいかもしれない。暗かろうが映っていなかろうが撮らなきゃ終わらないから。

斎藤さん:season2のラストシーンなんて暗闇でしたよね。

リリーさん:シロウとハルの親子の本当にいいシーンでふたりとも涙を流しているのに、暗くて映ってないの(笑)。色調整でトーンを相当上げまくってね。

斎藤さん:これはもう夜だよな、って。

リリーさん:工さん演じるヨシオが向こうの方でずっと覗いているんだけど、絶対見えていないよという暗さで。あのとき暗くなる前から撮れたのに、珍しくモタモタしたよね?

斎藤さん:しましたね。たぶん、車が出てきたから段取りに時間がかかったのかもしれません。人以外のものは手間取りますね。

リリーさん:そうか、車とか鶏ってけっこう時間がかかるんだね(笑)。

斎藤さん:最大のゲストかもしれませんね。

season3も楽しみなゲスト陣が脇を固めてくれます。レギュラーの3人との関係性や役柄も、面白い要素のひとつ。ゲストの方々との特別なエピソートはあったのでしょうか?

斎藤さん:seaon1に出ていた細野晴臣さんの弟の役で、鈴木慶一さんに出ていただいているんですけど、たまたまリリーさんと飲み屋で会って口約束をしたことから出演が決定したという。

リリーさん:そうそう。細野さんの誕生日会でもその話が出てね。なんか、プライベートでも細野さんと慶一さんって兄弟感があるんですよね。今回、慶一さんがいてくれて現場がハッピーになりました。撮影の後も同じペンションに泊まっていたから、一緒に飲みながら慶一さんがしてくれる話が…、

斎藤さん:最っ高すぎましたね。詳しくは内緒ですけど落語になるくらい面白い話もあって、本当によかった。

リリーさん:慶一さんが持ってきてくれたべったら漬けがやたらおいしくてね。

斎藤さん:最初僕らはべったら漬けにそんなにありがたみを感じなかったのですが、食べたら驚くほどおいしくて。べったら市に行った慶一さんが直接買ってきてくれたものだったんですよね。

リリーさん:べったら市に行くっていうだけで超リスペクトじゃないですか。その祭に行っていたら、たぶんほとんどの祭に行っているくらい極めてる。たぶんみうらじゅんさんの『とんまつりJAPAN』にも入っていないと思いますよ、べったら市は。

斎藤さん:はははは! 普通はべったら漬けにそんなにありがたみを感じないですよね、だけど、あれはひと口食べただけでぶち上がりましたね。

リリーさん:今回はほかにも(稲垣)吾郎さんとMEGUMIさんなど素晴らしいゲストの方たちが出てくれていますし。

斎藤さん:かもめんたるのう大さんも新キャストで出てくださって。これまた最高でした。

リリーさん:ゲストの方に分厚くしていただいたから、前作以上に見応えがあると思います。

斎藤さん:ゲストの方がこの作品を外から観て、いろいろ想像しながら肩をぶん回して来てくれたことに委ねるところもあったりして。

リリーさん:ゲストで呼ばれたときに「仕事を受ける前にちょっと観ておくか」って観たら、「これは大変そうだわ」ってなるよね、これ。どうやって撮っているかわからないような、想像しがたい部分があって。

斎藤さん:なると思いますよ、演じる側として。「なんでこれが撮れたんだろう」という空気感みたいなものもあるから、身構えてしまうことがありそうです。

リリーさん:うん。だから来てくれる方には本当に助けていただいています。で、毎回いちばん滑稽なことをゲストの方が演らされるんですよ。撮る順番はバラバラだからいきなりおかしなシーンから撮り始めたりすることもあり、ゲストにすごく負担をかけている作品です(笑)。

斎藤さん:このプロジェクトに漂う引力に引き寄せられて魅力的な方が集まり、自然に溶け込んでいくということを今までたくさん見せてきてもらいました。そういえば2024年の初めにseason2の取材会があったじゃないですか。

リリーさん:あったね! (伊藤沙莉さんと)3人で朝の情報番組に出ました。

斎藤さん:そうそう。それで11月の終わりに今回に取材会があって。この作品で始まってこの作品で終わるような1年でしたね。

リリーさん:そうだね、だから1年に1回このドラマを制作してもらうと「『ペンション〜』が待っているから、今の仕事を頑張ろう」という気持ちになるかもしれない。バカンス代わりです(笑)。来年は「2025春」を撮りたいですね。でも春は桜が咲いてハイシーズンが近くなり、ペンションの予約が取りにくくなるかも…。「ここ!」というピンポイント5日間で桜も入れて撮影できたらミラクルすぎません?

斎藤さん:それはすごくいいですね。今年の目標はそれにしましょう。

リリーさんが言われていた作品の「ライブ感」をインタビュー中も味わわせていただきました。持参した『Oggi』本誌を見ながら「僕たちは紙に印刷してもらえないのか」とボヤいていたリリーさん。「今日の取材の感じで僕たちは誌面は無理だとわかりました」と斎藤さん。おふたりが口をそろえて言われていたのが「この仕事は楽しい」ということ。スピード感とユニークさが融合したセッションを、みなさんもぜひ体感してみてください。

撮影/黒石あみ 構成・文/斉藤裕子

ドラマ『ペンション・恋は桃色 season3』
【放送】
フジテレビ系にて毎週水曜24時25分放送中(関東ローカル)
【配信】
FODにて配信中

Profile
リリー・フランキー
1963年11月4日生まれ。福岡県出身。イラストやデザインのほか、文筆、写真、作詞・作曲、俳優など、多分野で活動。『凶悪』(13/白石和彌監督)と『そして父になる』(13/是枝裕和監督)で第37回日本アカデミー賞優秀助演男優賞(『そして父になる』は最優秀助演男優賞)など多数受賞。第71回カンヌ国際映画祭では、主演を務めた『万引き家族』(18/是枝裕和監督)がパルムドールを受賞。

斎藤工(さいとう・たくみ)
パリコレ等モデル活動を経て01年に俳優デビュー。映画『昼顔』『シン・ウルトラマン』ドラマ「海に眠るダイヤモンド」などに出演。3月20日には『少年と犬』等が公開。映像制作にも積極的に携わり、初⻑編監督作『blank13』では 国内外の映画祭にて多数受賞。現在公開中のドキュメンタリー映画『大きな家』や、ダニー・トレホら出演のハリウッド映画『When I was a human』(公開日未定)ではプロデューサーを務めている。また、被災地や途上国での移動映画館”cinéma bird”主宰、撮影現場での託児所プロジェクト、”Mini Theater Park”、白黒写真家等、活動は多岐にわたる。

【斎藤さん衣装】ジャケット ¥138,600、シャツ ¥60,500、パンツ ¥83,600(以上全てヨウジヤマモト/ヨウジヤマモト プレスルーム 03-5463-1500) スカート、靴 共にスタイリスト私物

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