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LIFESTYLE

2024.06.08

俳優・上白石萌歌さんの30代を迎えるための今とは?「引っ込み思案な自分から一歩踏み出す」

たくさん質問をして、コミュニケーションをとって、そこから自分なりに吸収して。上白石萌歌さんは今、自分の世界を、自分なりの方法で広げようとしている。その先にある、「表現」の世界とは。そして、新しいチャレンジとは。「かっこいい30代」を迎えるための、「今」の大切さを語ります。

人との関わりの中でしか見えない世界を求めて…上白石萌歌さんインタビュー

人と関わりたい気持ちがどんどん大きくなる

24歳にしてキャリアは13年。引っ込み思案で人見知りだった少女時代、そこから逃げずに自分と闘ってきた20代序盤を経て今、上白石さんは早くも30代の自分へ期待をふくらませている。

上白石萌歌さん 接写

「周囲の知人がよく話してくれるんです。〝30代はいちばん輝く時期〟〝30代は楽しいよ〟と。そう堂々と言える先輩たちは、とてもかっこよくて、私も数年後にそう言えたら。だからといって、目標を立てて自分に何かを課すのは、どうも苦手です。

その代わり、ものづくりに向き合いながら、先輩方や仲間と一緒に、少しずつ経験を増やしていきたい。人見知りだった私が、人と関わりたい気持ちがだんだん大きくなって――これもすごい進歩なんですけど――いっぱい質問して、コミュニケーションをとって、ひとつずつ吸収して。人と関わるのは怖くない。そう言えるようになった今、一歩踏み出してよかったと感じています」

上白石萌歌さん 座り

仕事を始めて以来ずっと「いちばん年下」ポジションだった上白石さん。徐々に中核を担うようになり、「人との関わりの中でしか見えない世界がある」と気づき始めた。

表現することで私は心が満たされる

上白石萌歌さん 横向き

 変化を振り返るときに役立っているのが、上白石さんが中学1年のときからつけている日記。いっとき遠ざかったりしたものの、最近になってまた再開。書くことが、自身の進むべき道を考えるきっかけにもなっている。

「昨年、ようやく大学生という肩書きがなくなり、仕事一本になりました。と同時に、私はこれからどうやっていくのか、すごく考え、日記にもよく書いていました。

今までいつも時間に追われていたから、休日があると不安になってしまったことも。その中で明確になったのは、『表現することで私は心が満たされる』『この仕事しかない』ということでした。

上白石萌歌さん 上向

また先日、父に言われてハッとしたことがあって。父は教師という仕事で、私たち姉妹とはまったく違うフィールドだけれど、『教師にとっては教壇が舞台。舞台でパフォーマンスをするという意味では、教師も俳優も同じかもしれないよ』と。

確かにそうだな。だからこそ私も、表現という形で、自分と人の心を満たし、育ててくれた親に恩返しをしたい。と同時に、この家族でよかったと、改めて感じています」

大事なのは、あちこちに推しがあること

上白石さんが言う「舞台」は、演技をする場所全般をさす。10代から経験してきたミュージカルや演劇、ものづくりの楽しさを再確認した映画やドラマ、どれもがかけがえのない表現の舞台。と同時に、心と体でコミュニケーションする場。

そんな中、〝演劇と映像の世界がミックスされたドラマ〟という新ジャンルが加わった。放送中の『滅相も無い』で演じる役の背景には、奇しくも女性の職場やコミュニケーションというテーマが見え隠れしている。

ドラマ「滅相も無い」上白石萌歌さん
© 「滅相も無い」製作委員会・MBS

ドラマイズム『滅相も無い』/巨大な穴が現れた日本。そこに入れば救われると説く教祖・小澤(堤真一)の元に集まった8人は、穴に入る前に、順に自身の過去を告白していく…。/毎週火曜日、MBSで深夜0時59分〜、TBSで深夜1時28分〜放送中。Netflixで見放題配信。脚本・監督/加藤拓也

その上で上白石さんは、「だれもが自分と重なるところがあるのでは」と言う。

「『滅相も無い』は、ドラマでありながら演劇の要素もある、新しいジャンルです。そして脚本・監督は、憧れていた加藤拓也さん。私にとってうれしい条件がそろったのはいいけれど…。

役の上とはいえ、過去を独白するという設定はとても難しく、苦しく、かつてない緊張感に押しつぶされそうでした。実際私だったら、自分のことをさらけ出すなんて、できそうにありません。

上白石萌歌さん 接写

でも、緊張したときこそ、そんな自分の状態を認めて、何も感じないよりはましだよと、言い聞かせて乗り切ります」

ピンチを乗り切る方法はもちろん、「自分の機嫌をとる方法」をたくさんもっておくことも、仕事を乗り切るために実践していること。

上白石萌歌さん 接写

「ポジティブな言葉をくれる友人、ひとりで映画や美術館に行く時間、大好きなひとり焼肉(笑)。昨年はひとり旅で南フランスに行き、マティスの作品がある礼拝堂を見てきました。

大事なのは、あちこちに推しがあること。それは素敵な大人になるために、そして豊かな暮らしのために、欠かせないこと。そうしながらも、この仕事をずっと一生やっていくんだなという漠然とした覚悟も今、生まれ始めています」

上白石萌歌さん 全身

***

【衣装】ジャケット¥176,000・トップス¥52,800・パンツ¥116,600(マックスマーラ ジャパン〈スポーツマックス〉) 靴¥49,500(ダニュウ〈Luca Grossi〉) イヤリング¥13,200・リング¥17,600(フーブス〈IRIS47〉)

2024年Oggi7月号「この人に今、これが聞きたい!」より
撮影/中田陽子(maettico) スタイリスト/道端亜未 ヘア&メイク/Reika Sakamoto (Allure) 構成/南 ゆかり
再構成/Oggi.jp編集部

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上白石萌歌(かみしらいし・もか)

2000年生まれ、鹿児島県出身。「東宝シンデレラ」オーディショングランプリを受賞。12歳で俳優デビュー。ミュージカル『赤毛のアン』では最年少で主人公に。映画『羊と鋼の森』で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。主な出演作にドラマ『義母と娘のブルース』『教場Ⅱ』『警視庁アウトサイダー』『ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と』『パリピ孔明』など。adieu名義で歌手活動も行う。

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