塩野瑛久がアイウェアに挑戦!
さまざまな役を演じ分けることから、“カメレオン俳優”とも呼ばれる、塩野瑛久さんの連載。 毎回テーマを設けて魅せるファッションはもちろん、Oggiの読者世代でもある塩野さんが等身大に語るインタビューにもご注目ください!
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【 Theme#3 アイウェア】
――連載3回目のテーマは、“アイウェア”。 2タイプ着用していただきましたが、いかがでしたか?
アイウェアは、ファッションの中でも特に好きなアイテムのひとつです。最近はあまり買えてないけど、20本近く持っています。正直これがあれば、服はシンプルなものでもいいと思えるくらい頼れるアイテムです。たとえば、夏に白T×短パンのシンプルなスタイルでも、サングラスやメガネがオシャレであればそれだけで人と差がつく。塩野理論で言うと、ここさえ押さえておけば服はサボれます(笑)。
重要なのはフレーム選び。フレームが気に入れば、レンズは自分の好きな色に替えられるし、自分好みの1本ができると愛着も湧いてきます。今回は、衣装のざっくりニットに合わせて選んでみました。どちらも黒縁ではあるけれど、ちょっとした形の違いで印象もグッと変わるのが、奥深いですよね。
――バッグの中身で欠かせないものはありますか?
休日なら斜め掛けの小さいバッグで出かけますが、仕事の日はスケジュールの内容でバッグの大きさが変わりますね。現場に行くときは、やたらと荷物が多くなってしまうんですよ。まず、最近スマホの充電が1日持たなくなってきているので、モバイルバッテリーは必須! あとは台本、iPad、財布、イヤホン。本当は荷物をできるだけ減らしたいんです。今は、折り畳み財布を使っているのですが、案外バッグの中でスペースをとるのでできれば持ち歩きたくない。ただ身分証を入れる用途もあるから持ち歩かざるを得ない状況で…(苦笑)。
――極力コンパクトにしたい派なのですね。ちなみにアロマミストなど、ご自身を癒すグッズは持ち歩きますか?
持ち歩かないですね。愛用しているアロマオイルはあるけど、自宅で使うだけで持ち歩くことはないですね。
――美容好きとしても知られる塩野さんですが、とっておきのスキンケアはありますか?
実は、最近肌が荒れてしまっていたんです。それで始めたのが“化粧水のみ”というスキンケア。若干乾燥しますが、僕の肌の場合はそれぐらいシンプルケアでいいんだなという結論に至りました。男性は皮脂も結構出やすいので、ケアしすぎもよくないのかなと。でも、成分にはすごくこだわっています。肌にいいとされる成分はいろいろありますが、一旦リセットしてシンプルに。乾燥を感じたら何回か化粧水を重ねづけして、クリームのような油分があるものは、今は使わないようにしています。それが僕には合っていたようで、肌荒れが落ち着いてきました。そのケアに変えてから、ちょうど1か月経ったぐらいですかね。
――洗顔方法にもこだわりはありますか?
洗顔料は弱酸性を選んで、アミノ酸入りや洗浄力が弱いものにして油分を落としすぎないようにしています。洗顔後に水気をふき取る際もゴシゴシしないように気をつけてます。洗顔料でピーリング成分が入っているものもあるじゃないですか? 僕の場合は、敏感肌なので頻繁に使うとどんどん肌が弱くなって荒れてしまうんです。だから優しいものを使うようにしています。
――この1年でハマったものはありますか?
今は、2024年大河ドラマ『光る君へ』の一条天皇役のために始めた龍笛にハマりつつあります。最初はすごく難しくて苦戦したんです。練習を重ねて、吹けるようになってきたので、ハマり出していますね。先生がすごくいい方で、褒めてくださるから楽しいです(笑)
――では、『光る君へ』で龍笛を吹く塩野さんの姿が見られるわけですね。これから撮影が大変になるとお聞きしました。
そうですね。まさに明日(取材日翌日)から3日間が怒涛の一条ラッシュです(笑)。
――現代劇との違いで、演じる上で大変さは感じますか?
まず、僕は基本座りっぱなしで動きを求められないんですよ。演じる僕らには動かない大変さがありますが、スタッフの皆さんのほうがずっと大変だと思います。座りっぱなしの人たちをどう切り取るか、見せるかというのは、おそらく大変な部分じゃないかと思います。そういった大変さはあるかもしれませんね。あとは龍笛、書の練習もあるので、その大変さはあります。吉高(由里子)さんなんて、本来は左利きなのに右手で書いておられるんですよ。しかも見事な達筆でいらっしゃいました。
――では、演じた役柄で印象に残っているものは?
常に目の前のことに集中しているので、本当に直近のものしか覚えていないですが、『ブラックファミリア』と『天狗の台所』という作品が同時期に放送されて、見た目は似ているんですけど、性格的には真逆なキャラクターで、それはまわりの方に話題にあげていただく機会も多かったし、僕自身も印象的でした。
――撮影時期もかぶっていたんですか?
撮影時期もほぼほぼ一緒です。でも、切り替えは意外とそこまで大変ではなかったです。現場に行くと気持ちが切り替わるし、真反対な性格なのでむしろやりやすかったかもしれません。
――春といえば入社や異動で新しい環境になる人も多いと思いますが、塩野さんが緊張を和らげる方法はありますか?
僕もめちゃくちゃ緊張するタイプです! でも、あえて緊張を楽しむことですかね。
――人見知りはするタイプですか?
人見知りはしますが、自分では人見知りだと思わないようにしています。というのも、「人見知り」って難しい言葉だなと思っていて。いわゆる「コミュ力お化け」と言われるような初対面の人にも積極的に接することができる人もいますよね。でも実はそういう人でも、最初から見ず知らずの人にコミュニケーションを取れていたわけではないと思うんです。きっと少なからず努力をして、そういう振る舞いができるようになっている。だから、それを「人見知り」という言葉で片付けるのはどうなのかと思って、意識を変えました。人見知りをする人にとっては、少し棘のある言葉になってしまうかもしれないですけど…。
――それは一理あるかもしれないですね。そう言える境地に至るまで、塩野さんの並々ならぬ努力があったのだろうと想像できます。
僕も同じなんですよ。コミュニケーションを取ることに対して、無理していないといつも自分に言い聞かせていますから。一方で、話しかけたい、興味があると心底思える相手以外には、無理してまで距離を縮めよう、仲良くなろうとしなくてもいいとも思います。最初から頑張りすぎると、余計に苦手意識が働いてぎこちなくなってしまう気がするので…。そういうときに緊張を和らげる方法をあげるとしたら…身も蓋もないかもしれないですが、経験ですね(笑)。どんな角度からどんなことが起きても大丈夫!と自信がつくくらい、そういった場に慣れれば最終的に緊張しなくなります。その経験がどれだけ早くできるかどうかの差だと思います。
O.JGLOBE SPECS OPTICAL Co.のメガネ¥46,200・GARRETT LEIGHT のサングラス¥44,000(GLOBE SPECS)
問い合わせ先:GLOBE SPECS
撮影/YUJI TAKEUCHI (BALLPARK/スチール)、勝吉祐介(PEACE MONKEY/ムービー) スタイリスト/YAMAMAOTO TAKASHI(style³) ヘア&メイク/下川真矢 構成/佐々木怜菜、岡野亜紀子
【撮影現場ビハインド♡ 〝しおらしい〟取材メモ】
1: 今回「アイウェア」をテーマに選んだのは、塩野さんが集めているものとして以前、姉妹媒体Domaniのインタビューで集めているとお話しされていたことがきっかけ。たくさん用意した中から塩野さんに実際に試していただきました。バランスを見ながら相談して掲載した2本に決めたのですが、たくさんあるアイウェア全てが似合ってしまう無敵な塩野さんでした。
2:いろんなバリエーションで撮影したいから、と少しだけ外でも撮影させていただいたのですが、夜はまだまだ冷え込む時期な中、ノースリーブニット姿で頑張ってくれた塩野さん。撮影が始まった瞬間にグッと目に力がこもり、ものの1〜2分で外の撮影は終了。表情、ポーズのバリエーションの豊富さはさすが役者さん。カメラマンと呼吸を合わせて一瞬一瞬をつくりあげていく姿は目を見張るものがありました。
3:とにかくいろんなことに対して知識が豊富な塩野さん。美容についてのお話を伺っている最中も、「ナイアシンアミドが〜」と成分の名前がどんどん出てくる! そして、ガジェット好きでもある塩野さんは、iPadやスマートフォンの話になると、テンションが上昇。「最新のものが好きなんです!」と熱弁してくれました。塩野さんのこの探究心の深さが、“カメレオン俳優”と呼ばれる所以のひとつでもあるかもしれませんね。
俳優 塩野瑛久
しおの・あきひさ/1995年1月3日生まれ。東京都出身。どんな難役も演じ分けることから“カメレオン俳優”と呼ばれる実力派俳優で、話題作に多数出演。2024年大河ドラマ『光る君へ』では一条天皇を熱演。ファッション好きとしても知られ、センスのよさから数々のファッションイベントに呼ばれる今、まさに旬の人。2024年1月より、Oggi.jpでファッション連載をスタート! 公式Instagram@akihisa_shiono_official