秋の先取りメイクは「透けグレージュ」で洒落見え
Oggi9月号の大特集「夏の後半は『黒・グレー・ネイビー』と仲良しに」では、シックなカラーで涼しげに見えるコーデを紹介。「今、着たい服」が見つかったら、次はメイクも更新したい。人気ヘア&メイクとスタイリストのお二人に、秋の先取りおしゃれを語っていただきます!
語ってくれたのはこちらのお二人
▲スタイリスト・兵藤千尋さん
きれいめを軸としたシンプルで洒落感のあるスタイリングが本誌でも大人気。世代のリアルトレンドに精通し、スタッフからの信頼も厚い。
▲ヘア&メイクアップアーティスト・笹本恭平さん
トレンドを上手に落とし込んだコンサバメイクの名手で、Oggiの表紙も手がける。ファッションとのバランスを考慮したヘアメイクに定評あり。
顔と服で色のトーンをそろえて質感で軽やかさをキープ
2023年秋のトレンドはダークカラー! メイクはどうシフトする?
笹本:最近は夏が長くて、9月、10月まで余裕で暑い。まだまだ暑いけど、もう夏服には飽きた… というときに色から秋を先取りしよう! というのが今回のテーマですね。
兵藤:素材で秋めくのは厳しいけれど、せめて色はこっくりと秋っぽく見せたいですもんね。今年は特にダークカラーがトレンドなんですが、その場合にメイクはどう秋っぽくシフトしていけばいいですか?
笹本:服と顔とで色の重さをそろえることが大事だと思います。たとえば、冬物のスカートに素足だとチグハグな印象を受けませんか? やっぱりタイツをはいたほうがしっくりくる。
色だけでなく素材感でも秋を取り入れるなら“面積少なめ”が正解
ニットベスト¥24,200(ショールーム セッション〈ADAWAS〉)
トレンドのトラッドなアイテムはノースリーブで涼しげに。
靴¥97,900(ロンハーマン〈ル モンド ベリル〉)
コーデを格上げしてくれるストラップシューズもベロア素材で秋の空気感を先取り。
ヘアゴム¥6,600(ロンハーマン〈ジェニファー オーレット〉)
簡単なヘアアレンジも凝って見えるベロアリボン付き。
笹本:メイクも同じで、服の色味に合わせて彩度は低めに。だけど透け感のあるカラーを選ぶことで、ダークカラーのファッションともうまくバランスがとれるんです。
兵藤:なるほど。色で季節を先取りしつつ、質感や素材で軽さを出すというのは、メイクもファッションも同じセオリーですね。
透け感のあるグレージュは夏後半から冬まで主役を張れる
セルヴォーク|ヴァティック アイパレット 09 ¥6,820(写真:左)
ベーシックからモードまで、振り幅の広いメイクを楽しめる。
RMK|シンクロマティック アイシャドウパレット 01 ¥6,380(写真:真ん中)
輝きの違う4つの質感で、奥行きのある目元がテクニックレスで叶う。
クレ・ド・ポー ボーテ|オンブルクルールクアドリ 5 ¥9,680(写真:右)
粉感のないしっとりとしたつけ心地は感動レベル。
笹本:秋冬はアイパレットが充実しているので、メイクの場合は目元から秋色を取り入れるのがおすすめ。特に、赤みの少ないグレージュパレットは、シャープさとやわらかさの両方の要素があるので、Oggiのテイストに合うと思います。夏の終わりから冬本番まで使えるので、早めに投資する価値あり!
シンプルなアイテムほど、旬ど真ん中のシルエットや素材選びが大切
パンツ¥20,900(Shinzone LUMINE YURAKUCHO〈THE SHINZONE〉)
美シルエットでスタイルアップ。
ブラウス¥18,920(アンクレイヴ〈アンクレイヴ ホワイト〉)
ぺプラムシルエットが今年っぽい。
兵藤:ベーシックなアイテムこそ、進化させていくのが大事ですよね。ファッションも同じで、シンプルなアイテムほど形や素材にそのときの旬が出ちゃう。
笹本:旬のものを纏うと、それだけで途端に今っぽくなりますもんね。メイクが苦手な人こそ、ぜひアイテムを更新してほしいです。
洋服がシンプルな分、メイクで「圧」と「品」をコントロール
笹本:グレージュでメイクするときにはチークもしっかり塗ってくださいね。目元の彩度が低い分、体調の悪い人に見える恐れがあるので、血色感はマスト。プラムやローズなど赤みの強いチークを、薄〜く広めにのせてあげるのがポイントです。
目元で温度を下げた分、チークには赤みの強いカラーをチョイス
カネボウ化粧品 ルナソル|カラーリンググレイ EX09 ¥6,820(9月22日限定発売、写真:右)
肌の内側からにじみ出るようなナチュラルな血色感と立体的なツヤ感を演出。
パルファン・クリスチャン・ディオール|ロージー グロウ 012 ¥5,940(写真:左)
肌のpH値と水分量に反応して色づくカスタムカラーのチーク。どんなテイストにも似合うローズ系。
兵藤:勉強になります。メイクって自分を他人に印象づけるものだから、どんなふうに見えているか客観視する目が必要ですね。
笹本:特にOggi世代は何もしなくても「圧」が出ちゃいますからね。威圧感というか。それを払拭するために、フレッシュな血色感と同じくらい肌のツヤも大事。怖そうな人に見えて得することってほぼないですから。
Oggi世代の肌にはフレッシュなツヤ感が必要
THREE|シマリング グロー デュオ EX02 ¥4,950(9月6日限定発売、写真:右)
人気ハイライターから肌なじみのいいウォームカラーが限定で登場。ベースメイクの仕上げにひと塗りすれば、たちまち生命感あふれるツヤ肌に。
資生堂 インウイ|ハイライター 01 ¥5,500(9月21日発売、写真:左)
まるで濡れたようなツヤと光沢感で、顔立ちを立体的に見せる。
兵藤:辛口な服を着ると特に感じます。どこかに温かみや、優しさが欲しいなって。
笹本:ですよね。もうひとつ加えると、上質な感じや品も重要だったりしませんか?
兵藤:わかります! 最近のファッションはカジュアル化しているので、抜け感がありすぎる顔だとチープに見えるんですよね。
【品格が宿るリップ】でシンプルなファッションを高見えに!
RMK|リクイド リップカラー EX-04 ¥4,180(限定色、写真:右)
日本人の肌の色に溶け込む絶妙なピンクブラウン。
セルヴォーク|アラウズ リップス 10 ¥3,960(写真:真ん中)
唇の血色が足りない人はほんのり色づくディープレッドを。
カネボウインターナショナルDiv. カネボウ|N―ルージュ EX7 ¥4,400(8月4日限定発売、写真:左)
ボリュームのある唇には、主張を抑えるヌーディカラーを選ぶのがおすすめ。
笹本:こだわってほしいのがリップ選び。主張の強いリップはともすると下品に振れちゃうので、唇が目立ちすぎず、かと言って物足りなくもない、絶妙なカラーとツヤを兼ね備えた一本があると便利です。
兵藤:それってどう見つけるんですか?
笹本:リップをメイクの最後に塗るとわかりますよ。リップを塗って仕上がった顔を引きで見たときに、唇に変に目がいかなかったら、それは調和がとれているというサイン。品格リップがあれば、透けグレージュメイクがさらに洒落見えすること確実です!
●掲載した商品の価格はすべて、税込価格です。
2023年Oggi9月号「『目元は透けグレージュ』が洒落見え♡」より
撮影/柴田フミコ(人物)、橋口恵佑(静物) ヘア&メイク/笹本恭平(ilumini.) スタイリスト/兵藤千尋 構成/火箱奈央
再構成/Oggi.jp編集部