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LIFESTYLE

2022.06.16

今さらですが… AMとFMの違いは? 非効率を楽しむ音声メディアブームの背景を知ろう!

ラジオからPodcast、音声SNSまで。音声コンテンツが今、ブーム! 「ラジオの時間」編集長・村上謙三久さんに、音声コンテンツのブームの背景や種類。音声コンテンツ初心者のみなさんでも楽しめる、おすすめの活用術をお聞きしました。

今、音声コンテンツが人気の理由は?

種類もジャンルも多種多様な音声コンテンツ。ビギナー向けに、話題となっている理由や楽しみ方を、「ラジオの時間」編集長・村上謙三久さんに教えていただきました。

教えてくれたのはこの方!

「ラジオの時間」編集長・村上謙三久(むらかみ・けんさく)さん

編集者・ライター。『芸人ラジオ』(辰巳出版)など、ラジオ関連の書籍・ムックシリーズ『ラジオの時間』編集長を務める。ラジオ情報を配信するTwitterアカウント(@time_of_radio)の運営も行う。

“ながら”で不意に入ってくる情報が、今の時代、逆に新鮮!

「音声コンテンツが人気を集めている理由は大きくふたつ。

ひとつ目は、PCやスマホでラジオを聴けるradikoが登場したこと。タイムフリー機能で好きなタイミングで聴けるようになり、忙しい30歳前後の女性も聴く機会が増加。

ふたつ目は、リモートワークの普及によって“ながら聴き”する人が増えたため。

コロナ禍により、人と会えない時期が続いたことで、パーソナリティとメッセージをリアルタイムでやりとりできたり、そばで声が聞こえるような距離感の近さが支持され、“聴く習慣”が根付いたのだと思います。

そもそも、音声コンテンツは“非効率”なメディア。欲しい情報がすぐ手に入る現代と逆行するように、尺が長く、雑然と情報が流れています。

でも、ときに予想のつかない情報が飛び込んでくることも。その偶然性が面白がられているのでは?

ラジオではくだらないトークも、ためになる情報も混ざり合い、人の温かみが感じられる。だからこそ、悩んだとき、笑いたいときなど、暮らしのあらゆるシーンに寄り添ってくれます。きっと、あなたの人生を豊かにしてくれますよ!」(村上さん)

プロに聞く! 音声コンテンツの基本Q&A

Q. 今さらですが… AMとFMの違いは?

A. FMのほうが、音質がクリア

「ラジオは音声を電波に乗せて届けています。『遠くまで届くけど雑音が多い』のがAM、『届く範囲は狭いけれど高音質』なのがFM。

ただ、民放AM局の多くは設備の老朽化などを理由に、’28年をめどに維持コストが低いFM放送へ一本化する案が浮上しています」(村上さん)

Q. 音声コンテンツにはどんな種類があるの?

A. 大きく分けて4カテゴリ

「音声コンテンツとは、“耳中心”で楽しむメディアのこと。ラジオを中心に、録音した音声ファイルをネット上で配信するPodcast、最近は本を音声で楽しむオーディオブックなども台頭。

さらに現在は、音声配信専用のアプリや会話を楽しむことに特化した音声SNSなど、その種類はさまざま。提供されている内容もトーク中心、情報系、教養など多種多様です」(村上さん)

Q. 放送局によって番組の特色はあるの?

A. 今は、違いは曖昧になりつつあります

「かつてAM局はトーク中心、音のいいFM局は音楽中心が定石でした。でも今はスマホで聴く人が増え、音質の差を気にする人が減少。

また同じ局を流しっぱなしにするのではなく、番組単位で聴くリスナーが増えているため、局ごとの特色は以前ほど意識されていません」(村上さん)

Q. 自分に合った番組の探し方は?

A. まずは好きな芸能人やアーティストの番組を検索してみて

「気になる番組を見つけたら、1回で判断せず2、3度は聴いてみて。しだいにトークの流れや雰囲気がわかるようになると“身内感”が生まれて楽しくなります。

トーク中心のラジオでは、他番組の話が出ることも多いので、ほかに聴きたい番組も出てくるはず」(村上さん)

Q. 音声コンテンツをさらに楽しむには?

A. SNSでの実況や、リアルイベントに参加すると楽しい!

「ハガキやメールなど、ラジオは時代に合わせたツールでリスナーと交流してきましたが、“リスナー同士”のつながりは少なかった。

最近は、Twitterで放送中にハッシュタグをつけて盛り上がるなど、ファン同士のコミュニティも盛んに。番組主催のイベントも増加中」(村上さん)

2022年Oggi7月号「耳をすませば、広がるラジオの世界」より
トップ写真撮影/深山徳幸 撮影協力/J-WAVE 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部

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