そもそも「小春」とは…

「小春」とは旧暦10月の別の呼び方で、現在使われている新暦の11月から12月初めごろにあたります。ですので晩秋から初冬にかけて、春のように暖かい日が「小春日和」。
大陸から移動性高気圧がやってきて日本を覆うと、日差しの心地よい穏やかな晴れの日になります。くれぐれも2月や3月に使うことがないようにしてくださいね!
海外の「小春日和」は?

小春日和と同じような天気は外国にもあり、アメリカでは「インディアン・サマー」、イギリスは「セント・マーチンの夏」、ドイツでは「老婦人の夏」、ロシアでは「女性の夏」などと呼ばれています。
冬支度など、家事に追われて短い夏を楽しめなかった女性たちがようやくホッと一息つける日という意味です。
日本では猛暑の真夏よりも小春日和の方が快適ですが、緯度の高い国では夏の方が快適なため、「夏」という言葉が使われるようです。
間違って使っていない!? ほかにもある秋の言葉

春にも使いたくなるような言葉で、実は秋の季語という言葉は他にもあります。それが“さわやか”。青々とした若葉が生い茂るようになり、風が心地よい5月ごろの季節にも使えそうですが、俳句の世界では秋の季語なんです。
秋になると空はすっきりと晴れわたり、空気が澄んで、遠くの山々まではっきりと見えて空も高くなります。そんな秋の空気感や爽快感を“さわやか”と表します。初夏には“すがすがしい”という言葉で天気を表現することが多いですね。
また「稲妻」も秋の季語。秋は稲が実る季節ですが、古代の農民は雷の光によって豊作になると信じていました。そこから、稲の伴侶という意味の「稲妻」の名があてられたそうです。ちなみに「雷」は夏の季語。「神鳴り」が語源とされていて、光よりも音に重きが置かれました。
なんとなく知っている言葉でも季節によって使い分けられると良いですよね。次第に寒くなりますが小春日和の日にホッと一息つきながら季節の歩みを楽しんでいきましょう!
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気象予報士 太田絢子
気象予報士、防災士。中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、犠牲者をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。現在は地元名古屋のCBCテレビ「チャント!」などに出演中。趣味はモーニング巡り、季節の箸置き集め。