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LIFESTYLE

2021.11.04

連載【働く私にMusik】30代「できること・できないこと」がクリアに! メンバーを認め合えるようになった【DJ・サッシャがナビゲート! Awesome City Club編 Vol.2】

J−WAVEの人気ナビゲーターとして活躍中のサッシャさんが旬のミュージシャンと対談する音楽連載。第2回のゲストミュージシャンはAwesome City Club。Oggi読者と同世代だからこそ響く、仕事への向き合い方や人生感は刺激満載! 誌面で伝えきれなかった未公開トークも含めて、3回にわたってお伝えしていきます。第2回は30代になって起こった変化について。

『勿忘』で大ブレイク! 2021年最注目のAwesome City ClubがOggi初登場

◆Guest Musician:Awesome City Club

オーサム シティクラブ/atagi(写真:左)とPORIN(写真:中央)のツインヴォーカルに、ギター担当のモリシー(写真:右)による3人組バンド。映画『花束みたいな恋をした』のインスパイアソングとして大ヒットした『勿忘』を収録したフルアルバム『Grower』が好評発売中。

必死に与えられるものをこなしてきた20代を経て、ようやく成果が見え始めた30代。

サッシャさん(以下、S):30代が中心のOggi読者と同世代でもあるオーサムのみんなは、30代をどんな世代だと感じていますか?

atagiさん(以下、A):漠然とした感覚ですけれど、20代のころより全然楽しい。できることが多くなって、仕事も楽しくなってくるころかなって思います。20代って変な話、生きるのに必死というか精一杯で。特に音楽をやっていた自分からすると常にその日暮らしでしたから。

S:これまでに築いてきた人間関係やキャリアが形になってきている実感はありますか?

A:そうですね。人生を畑作にたとえるなら、30代は一回目の収穫期みたいな感じでしょうか。ようやく実になってきたというイメージ。ひとつの成果が見えてくる世代なのかなって思います。

S:PORINちゃんとモリシーはどうですか?

PORINさん(以下、P):今がいちばん楽しいです。より素直な自分でいられているというか。

モリシーさん(以下、M):僕も30代になって楽しいって思うことが増えました。20代のころはイキってたんでしょうね、なんかね(笑)。

S:イキらなきゃ、やっていけないときだってあるよね!

M:できる自信はないのに「できますっ!」て言ってみたり(笑)。それを必死にこなそうとしていた感じがあります。そのお陰で技術が身についたところもあって。それが30代になった今、活かせているのかな~って。

P:サッシャさんはどんな30代でしたか? 年代ごとにどう変わっていくのか気になります。

S:20代の時は、みんなと同じように僕も必死で、日々仕事をこなしていましたね。いよいよ30歳が近づいてきたときに、「あ、男の30代ってこれからどうしたらいいんだ」って、急に我に返ったりして。30代でひとつでも形になってないと、それ以上先に進めないんじゃないかという焦りもあってね。

でも30代になると必然的に選抜されるようになるから、自分に合わないものは自然とそぎ落とされる形になる。それで少し余裕が生まれた気がします。40代になると、20代で出会った人たちと仕事で再会することもあって、すごくうれしかったですね。

A:素敵ですね!

S:僕のようなフリーランスの仕事は、人づきあいの積み重ねだったりもします。長く続けてきた仕事で形になるものもあれば、別々に続けてきた「A」と「B」がふと繋がったりすることもあって。

A:僕も最近「A」と「B」が繋がりました! 20代前半にライブハウスで働いていたころの音楽仲間がいるんですが、彼は今は全く違う業界で働いているんです。当時「将来、一緒に仕事ができたらいいね」って語り合っていました。

そうしたら最近、その彼が自分で企画を仕切れるようになったみたいで、本当に声をかけてくれたんです。一度は別々の道を歩んだ仲間がお互いに経験を積んで、こうして繋がることができたことに感動しました。

S:そうした積み重ねが花開くのも40代。楽しいですよ! 「辞めなくてよかった!」って、感じることも40代になってからの方が多いかな。ところで、今、メンバー内での3人の役割ってどんな感じですか?

「できること・できないこと」がクリアになったお陰でお互いを認め合い、高め合える関係を築けた。

A:モリシーは技術がすごくて、抜群に説得力のあるプレイヤー。PORINはアーティストで、バンドのアイコンにもなっている。僕はミュージシャンに徹しています。面白いことに、各自の持ち場についてノータッチで(笑)。

M:お互いの得意分野を認め合えるようになって、無理に口を出さなくなったよね。PORINはプロデュース能力がすごくて、今日の衣装もそうだけど、「モリシーこれ似合うよ!」って用意してくれて。僕はもう全部PORINにお任せ(笑)。

P:30代になって「できること・できないこと」がわかるようになったことも大きくて。だからこそリスペクトできる関係が築けた気がします。

S:atagi君は曲づくりに専念?

M:曲づくりはもちろん、atagiって料理も上手で、カレーもスパイスに凝ったりして。何事においても構築する力がすごいんです。たとえば、デモ曲をつくってきたときの音選びやメロディーで、混じり合わなそうな材料でもいい感じにマッチさせてくるということがよくあります。バンドの心臓ですよね。

P:私たち、プライベートのことは一切干渉しません。あ、でもモリシーのコーヒー屋さんに遊びに行ったり、たまにataさん(atagi)の家でマリオパーティすることはありますけど(笑)。

A:今はいい意味で家族みたいな関係性。何かあっても帰る場所としてオーサムがある。その「家」をずっと守り続けるために頑張っていきたいです。

S:そうしてみんなが共鳴し合うことで、今のこの絶妙なツインヴォーカルのバランスがとれているのかな?

A:そこは今もずーっと模索中です。ふたりの声を共存させるためにお互いのよさを確認したり、曲ごとにバランスを変えたり、いろいろなことを試しています。

P:自分たちで答えが出なくて、周りに意見を求めたりもしたし。でも、結果的に『勿忘』のようにツインヴォーカル感がきちんと出て、ふたりの声が重なったときに高揚感が爆発的に上がるっていうバランスがオーサムらしい気もする。

S:客観的にモリシーはどう聴いた?

M:最初のころは〝ふたりで〟というよりは、どちらかがソロで歌っている感じでしたね。それが徐々に交わるようになってアルバム『Grower』ではすごくナチュラルに交わっていた。

S:信頼関係の構築が仕事にもいい影響を与えてきているんですかね。

A:だと思います。話は変わりますが、PORINって才能を見つけるのも得意。スタッフにいい人材を集めてくれるって、超大事ですよね。しかも楽しみながらやってくれている。

P:素敵な人を巻き込むのが好きなんです。今のマネージャーさんも自分がやっているアパレルのお手伝いできてくれたときにスカウトして。「仲間に入んない?」って広げている感じですね。

A:最近思うのが、自分で自分の機嫌を取ってあげることの大切さ。自分で働きやすい場所を整えることも自分の機嫌を取るための、ひとつの手段だと思う。PORINのような行動力はまさにそれ。自分にはないからリスペクト。

<Vol.3へ続きます>

【Information】12月にワンマンライブを開催!

ワンマンライブ「Awesome Talks One Man Show 2021 – to end the year -」の開催が12月8日に決定。詳細はHPまで。
場所:東京ガーデンシアター(有明)
チケット料金:¥6,800(全席指定)

撮影/東 京祐 スタイリスト/久保コウヘイ(サッシャさん分) ヘア&メイク/クジメグミ(LUCK HAIR/Awesome City Club分)、渋谷謙太郎(SUNVALLEY/サッシャさん分) デザイン/hoop. 構成/宮田典子(HATSU)

Navigator:サッシャ

1976年、ドイツ・フランクフルト生まれ。10歳のときに日本に移住。日本語、ドイツ語、英語のトライリンガル。J-WAVE『STEP ONE』ナビゲーター、『ズームイン!! サタデー』『金曜ロードショー』(日本テレビ系)などにレギュラー出演するほか、各種スポーツ実況をはじめ、多方面で活躍中。

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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