ホタルに会うためには… 天気予報のチェックが重要!
梅雨シーズン真っただ中、湿気が多くて髪型もまとまらず、気分がどんよりとしがちな方もいるかもしれません。
ただ、このジメジメとした季節にとっても元気になる生き物がいるんです。それがホタル! 夏の夜に飛び交うほのかな光は夏の風物詩ですよね。
例年ですと沖縄で4月上旬、5月中は九州や四国、6月中に近畿~関東、7月中旬下旬には東北で見られるようになります。
一度はあの幻想的な光を見てみたいと思ったことがある方も多いのではないでしょうか。ホタルに会うためには、天気予報のチェックが欠かせません。
ホタルがよく飛ぶ気象条件は?
ホタルの成虫は暖かくて湿度が高い、やや蒸し暑い夜に活発になります。風の強い日は葉の陰に潜み、風が弱い日の夜になると乱舞します。
午後8~9時頃が最も活動的で、月明かりのない曇りの夜が鑑賞にぴったりです。全ての条件がそろう日は限られそうですね。
光るのは成虫だけじゃない!?
ホタルの成虫が光るのは皆さんもご存知の通りですが、実は卵や幼虫、さなぎの時にも光ります。
成虫が光るのは結婚相手を探すためですが、卵などが光るのは、敵を驚かせたり、怖がらせたりして、食べられるのを防ぐためと考えられています。もし川の中でほのかな光を見かけたら、ホタルの卵や幼虫かもしれませんね。
ホタル観賞の服装や注意点は?
夜はまだ涼しいので長袖の羽織る物があると安心です。またホタルは草が生い茂るところに生息し、辺りは暗く視界が悪いので長ズボンに歩きやすいスニーカーがおすすめ。
注意点としては、ホタルは強い光を嫌うので、観賞場所でライトを当てたりフラッシュをたいたりするのは避け、大きい声は出さず静かに鑑賞しましょう。
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ホタルが成虫として活動できるのはわずか2週間ほどととっても短い期間。
ホタルとの貴重な出会いのチャンスを逃さないよう、天気予報をしっかり確認した上で、お散歩がてらホタルを見つけに行ってみてはいかがでしょうか。
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気象予報士 太田絢子
気象予報士、防災士。中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、犠牲者をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。現在は地元名古屋のCBCテレビ「チャント!」などに出演中。趣味はモーニング巡り、季節の箸置き集め。