黄砂って何? ピーク時期や影響は?
“春の使者”とも呼ばれる黄砂。
3月17日には大阪と福岡で観測されました。でも黄砂って何? どんなことに気をつければ良いのでしょうか?
そもそも黄砂とは?
黄砂は中国黄土地帯の砂粒が海を越えて飛んできたものです。
黄砂の発生源となる地域では冬の間に雨や雪が少なく地面が乾いた状態になります。春になって低気圧が発生すると、低気圧が乾いた砂を上空まで巻き上げ、偏西風にのって日本まで飛来します。小さな粒子(粒径が数マイクロメートル以下)は北米やグリーンランドまで運ばれたことも!
気象台職員の目視による観測では、黄砂は秋や冬にも観測されますが、特に2月から増加し始め、4月にピークを迎えます。
黄砂の影響は
黄砂が飛来すると空が黄色くかすみます。また自動車にうっすらと黄砂が積もっている状態を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。黄砂には、大陸の工業地帯で発生する有害物質も混ざるため、健康被害も心配されています。
黄砂の影響を受けないためには
黄砂の飛来が予測されたら、洗濯物は部屋干しにするかよく払ってからとりこむ、呼吸器や循環器に疾患をお持ちの方は外出を控えて流入量を減らすなどの対策が考えられます。
また車についてしまった場合はうっかりこすると傷がついてしまう可能性がありますので、早めにたっぷりの水で洗い流しましょう。
気象庁ホームページであらかじめ黄砂の予測は見ることができますので、「気象庁|黄砂情報」をぜひ活用してくださいね!
※記事内の図はいずれも気象庁ホームページより
TOP画像/(c)Shutterstock.com
気象予報士 太田絢子
気象予報士、防災士。中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、犠牲者をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。現在は地元名古屋のCBCテレビ「チャント!」などに出演中。趣味はモーニング巡り、季節の箸置き集め。